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久松小学校の『祝い神輿』が第28回中央区大江戸祭りオープニングパレードでいなせで威勢がイイ‼

[桜やよい] 2017年9月14日 14:00

中央区制施行70周年を飾る第28回『中央区大江戸まつり盆踊り大会』が、8月25・26日に浜町公園で盛大に開催されました。このお祭りは、中央区ならではの催しとして有名です。25日のオープニンクパレードを人形町にある区立小学校で製作された神輿を担いで、児童たちが甘酒横丁を練り歩く光景は見応えがありました。今年は久松小学校を取材させていただきました。

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沿革ー久松小学校は明治6年(中央区日本橋久松町7-2)第1大学区第一中学区2番小学校として、伊予松山藩主末裔・久松定謨伯爵の巨額の寄付により創立されました。平成29年度に開校145周年を、また同じ敷地内にある久松幼稚園(昭和16年開園)も開園75周年を迎え、式典が10月21日に挙行されます。大変、歴史のある小学校ですね。1番校ー阪本小学校、2番校ー久松小学校、4番校ー常盤小学校、6番校ー有馬小学校が明治6年学制制定の年にできた中央区の小学校です。小学校16校のうち4校も145年の歴史があるというのは、さすが『教育の中央区』といえますね。

 

地域ー歴史と伝統のある日本橋の地であり、主に呉服やこれに関係した小物などを扱う商業を正業にしてきました。また、浜町や柳橋に代表される「粋でいなせ」な江戸文化を残す地域でもあります。「お客様あっての商売」という考えから、品がよくて気持ちのよい礼儀作法、立ち振る舞いが重要視されています。

 

創立90周年式典に昭和天皇皇后陛下行幸。創立100周年式典に皇太子(現今上天皇)同妃殿下行幸。開校110周年式典に浩宮徳仁親王殿下のお成り。開校120周年秋篠宮文仁同妃両殿下のお成り。開校130周年式典常陸宮同妃両殿下のお成り。開校140周年行事秋篠宮文仁紀子親王、佳子内親王殿下ご来校。(久松小学校要覧より抜粋) このように中央区唯一の皇室が行幸、お成りになる学校でもあります。 

 

同時に教育内容にも光るものがあります。伝統の中に新しい時代にチャレンジしていく精神を大切に教育活動を実践していらっしゃることを、久松小学校校長 酒井寛昭先生から伺いました。児童数600名(平成29年9月1日現在)

 

教育目標強く・正しく・豊かにー心身共に健康で、自律と自立のために強い意志と向上心をもち、自らよりよい成長を目指す・ものごとを正しく見つめ、正しい判断と行動のできる主体性を身に付ける・豊かな心情や創造性を高め、互いに尊重し合い、思いやりの心を持ち、共生社会の担い手となる-中・長期目標楽しさのある学校・厳しさのある学校・信頼感のある学校ー短期目標知・徳・体のバランスと調和を重視し、特に豊かな心と健やかな体を育てる。一人一人の主体的で対話的な深い学びを通して<主体性・かかわる力・健康と体力>温かい人間関係を育む・学び合う集団づくり・小集団活動自己管理能力を育成・健康教育を推進教育基本的な生活習慣・規範意識の定着自ら課題を解決実行できる力・体験や学び合いを6年間での学校目標に掲げて児童を育成されています。

 

研究にも力を入れていらっしゃいます。『オリンピック・パラリンピック教育推進校』として、東京都・中央区から指定を受け、平成27年度~29年度にかけて大きな実績も残されています。研究発表の一部をご紹介させていただきます。

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校舎・施設ー平成28年に増改築が終了した、素晴らしい校舎です。外観・内装とも既存の校舎との調和を大切にし、木を多用し、木彫の色彩に仕上げてあります。淡い色とスクールカラーのグリーンを調和よく使用体育の時間や遊びの空間確保のため、6階プール兼アリーナ(久松スカイプール&クリーンアリーナ)になっています。可動床のため、水泳指導の際は上下し、学年に適した水深が可能な25mプールとして使われています。水泳指導がない季節は床を上げ、アリーナとして体育や休み時間の遊び場として使います。幼稚園・近隣の保育園にも開放しています。

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環境教育の視点ー壁面緑化(自動灌水)人権教育の視点ー誰でもトイレ国際教育の視点ー階・各部屋の英語表記安全教育の視点ー階段転落防止柵があります。

 

著名な卒業生ー詩人の立原道造(たちはら みちぞう1914(大正3)年7月30日- 1939(昭和14)年3月29日没)がいます。昭和初期の詩人、13歳で歌集『葛飾集』『両國閑吟集』、詩集『水晶簾』をまとめ、東京府立第三中学(現都立両国高校)から第一高理科甲類天文学に進学し『詩歌』に投稿、『校友會雜誌』に物語『あひみてののちの』を掲載。自詩集『こかげ』を創刊。四行詩集『さふらん』編纂。詩集『日曜日』『散歩詩集』製作。東京帝大工学部建築学科を卒業し、石本建築事務所に入所し『豊田氏山荘』を設計。物語『鮎の歌』を『文藝』に掲載し、詩集『ゆふすげびとの歌』、詩集『萱草に寄す』、『曉と夕の詩』と立て続けに出版、発表し建築と詩作の双方で才能を見せました。1939年(昭和14年)、第1回中原中也賞を受賞したが、結核のため24歳で没。詩以外に短歌・俳句・物語・パステル画・スケッチ・建築設計図などを残しました。道造の優しい詩風には今日でも共鳴する人は多く、文庫本の詩集もいくつか刊行されています。(出典:wikipedia)校友会では才能溢れていたにも関わらず、若くして亡くなった立原道造の業績を校友会便りで語り継いでいらっしゃいます。

 

『祝い神輿』製作ー神輿1基・纏(幼稚園・小学校)2本を、3.・4年の児童が30名近く集まって製作しました。保護者も一緒に手伝い、心を籠めて最後の仕上げを丁寧に作っていました。シンプルなデザインの中に品もある素晴らしい『祝い神輿』が出来上がりました。製作記念撮影は神輿を中心に、児童たちが達成感溢れるいい顔になっていますね。

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大江戸祭り『祝い神輿』の練り歩きー17:00久松小学校校庭に集合ー全校児童600名の内1年生から4年生まで総勢117名が集まりました。ねじり鉢巻・久松校章入りのスクールカラー緑の半纏がお祭り気分を盛り上げていますね。

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人形町通りに神輿待機ー『祝い神輿』は、日本橋小学校を先頭に、次は有馬小学校、トリは久松小学校の順に人形町通りに設置されていました。児童たちは、1.2年生が青の風船を持ち、3.4年生が神輿を担ぐので、出発を今か今かと、逸る気持ちを抑えながらの待機でした。久松小学校の『祝い神輿』の図柄は、正面に『祝久松小学校145周年』、側面に『七福神と鶴』、裏面に『祝久松幼稚園75周年』の絵柄でした。正に祝いの気持ちが全面に表れている神輿です。

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17:30神輿出発ー人形通りから、いよいよ神輿の練り歩きです。「ワッショイ!ワッショイ」と児童が気持ちを一つにした力強い掛け声が近づいてきました。沢山の観客が甘酒横丁の歩道から声援を送っています。「久松小学校が一番掛け声が大きいね」という声が聞かれました。特派員も同じ想いでした。PTA会長さんにその話を伝えると、「いつも久松小学校は 元気がいいんですよ。それも自慢です」とおっしゃっていました。

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甘酒横丁から浜町公園まで、清洲橋通りの横断歩道を神輿が渡ります。ここまで3.4年生が担ぎ手を交替しながら威勢のいい掛け声で、練り歩きます。児童の交通安全のために多くの警察官・PTA・地域・区の方々がサポートしていただいています. 

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浜町公園通りの横断歩道も渡り、浜町公園前緑道に入りました。もう少しで浜町運動場です。ここまで久松小学校の掛け声「ワッショイ」は威勢よく響き渡ります。いよいよ入場ですね。隊列崩さず、うちわ・纏・祝い神輿と隊列が美しいです。

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117名の児童は浜町運動場の久松小学校神輿台に、『祝い神輿』を先頭に到着しました。全員の顔が高揚して、成就感に溢れていました。最後まで、気持ちが一つになった瞬間でした。運動で待っていた保護者も児童を温かく出迎えていました。

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無事「祝い神輿」を大江戸祭り会場に設置後、久松小学校PTA会長村上浩一郎さんの音頭、手拍子で〆ました。カッコよく決まっていました。迎えにいらした保護者に笑顔を交わしながら、児童たちは解散していきました。

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18:30-大江戸祭りオープニングー木遣・梯子乗り・纏ふり「江戸消防記念会」・盆踊りです。久松小学校の児童たちも保護者と一緒に「大江戸縁日コーナー」・中央区オリジナル音頭『これがお江戸の盆ダンス』などを思う存分楽しんでいたことでしょうー25.26日の2日間は櫓提灯の煌びやかな灯りと太鼓の音で、大勢の人が中央区の夜を楽しんでいました。ー21:00

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(久松小学校の許可を得て、撮影させていただいております)