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落語に登場する町並みを歩く(2)

[達磨] 2017年11月26日 09:00

江戸一番の旅館街として活況を呈したといいます馬喰町

 

石町時の鐘正.jpg


日本橋を起点に室町の通りをぶらぶら、総武線が走る江戸通りに出て、「石町時の鐘」の鐘楼に立寄る。

 

落語【ろくろ首】の鐘撞堂のおつねを思いつつ、浅草橋に向う。

 

日本橋から歩いて30分、馬喰町のファッションのまち並みです。

 

「郡代屋敷跡の植込みから馬喰町方面」↓

郡代屋敷正.jpg

ここには初音の馬場があり、浅草橋のふもとに「郡代屋敷跡」「初音森神社」。浅草橋から蔵前を抜けて浅草へ、「両国広小路」「両国橋」も近くです。

初音森神社sei.jpg両国広小路sei.jpg

 

 

この馬喰町には、郡代の役所に行くものとか、興行に行く!参拝!遊郭!買物!に都合のいい投宿場所だったようです。落語のネタでは馬喰町を舞台にたくさんの登場人物が行き来します。 以下、名作落語3席のあらましです。

 

落語『江戸の夢』では。静岡丸子宿の庄屋の下男・籐七、素性を言わなかったが、品性もあって、娘の婿にする。両親が江戸見物を計画。【馬喰町の宿】に入った。婿から「浅草の並木にある奈良屋に寄って、自分が育てた茶の出来栄えを鑑定してもらってほしい」。奈良屋宗味に会った「よい男でしたが、酒癖が悪く人に手をかけて、遠いところに行ってしまった」「よくぞ、この秘法を会得なされたと宗味が喜んでいたと、婿殿にお伝え下さい」...「あの人が藤七の親御さんだったんだね」、「氏(宇治)は争えないものだ」。・・・・歌舞伎作者宇野信夫が6代目円生のため落語化した噺です。

 

古典落語はいいです!江戸時代の「世情・文化・人情味・くらし」など・・・想像が広がります。

 

落語『文七元結』では。本所達磨横丁に住む左官の長兵衛、娘お久が吉原に身を沈めて作ってくれた50両を懐にして、大川の吾妻橋へ。「欄干から手を離せ!」、私は【横山町の鼈甲問屋】の手代です。「待て!待て!飛び込むな!...50両ここにあるから持っていけ!」、・・・お久は問屋主人から身請けされて、文七と夫婦になった。文七があみ出した元結は後々まで持て囃されたという。・・・圓朝の創作落語で人情噺の名作です。

 

落語『御神酒徳利』では【馬喰町一丁目の大店・旅籠】で働く番頭の善六さん、ソロバン占いで成功した。一回目は善六さん自身がしまい忘れた家宝の御神酒徳利を見つけたことにして礼金をせしめた。・・・3回目は、苦しい時には神頼みで、水垢離を続けた。大阪鴻池主人の娘の病気も治って、金を出してもらい【馬喰町に立派な旅籠屋】を建てた。ソロバン占いで、生活が桁違いに良くなった!のだという。(笑い)・・・大阪から入った噺です。

 

おわり!