12月26日(火)から28日(木)まで、日本橋で薬研堀不動尊納めの歳の市・大出庫市が開催されます。場所は中央区の東端、東日本橋二丁目。最寄駅は東日本橋駅と馬喰横山駅。薬研堀不動尊界隈で盛大に行われます。
歳の市とはその年最後に立つ市のことで、注連縄などお正月の飾り物、冬用衣類、食品などが安く売られています。現在都内で残っている歳の市は、浅草の羽子板市と、ここ薬研堀です。薬研堀の歳の市は、江戸御府内で年内一番最後に立つ市だったため、「納めの歳の市」と呼ばれるようになりました。戦争で一度途絶えてしまったのですが、地域の方々が再開して下さり、平成の今も江戸風情を楽しみながら年始の買い出しができるようになりました。
薬研堀は江戸時代に蘭学(医学)外科治療を行っていた場所であり、講談の始まりの地でもあります。敷地内に関連の石碑がいくつもあります。そして、とても不思議な街並みをしています。小さな町で、数分歩けば都内有数の大通りに出ますが、薬研堀界隈に入るとそういった現代的な喧騒が消え、昭和のどこかの町に入り込んだような錯覚を覚えます。
訪れるのにおすすめの時間帯は、夕暮れから夜にかけてです。
寒く、忙しい時期なのにそんな時間に買い物に行きたくない...という気持ちもありますが、このころが一番不可思議さが出るのです。
夜景の写真を撮るのがお好きな方にも、大変オススメのスポットです。
獅子舞も来ますし、たくさんの催し物があります。ちゃんと頭を噛んでくれますよ!
全国各地の歳の市には、実際にたくさんの不思議なお話が伝わっています。その年に亡くなった方が買い物に来ているとか、地域の妖怪が夜店を出しているとか。一年の終わりにみんながみんな、街角ですれ違っていき、新しい年を迎えて行くのです。
現在の薬研堀歳の市は、近隣の問屋街パワーも加わってとっても賑やかな雰囲気です。ぜひ、賑やかな中に不思議さがある「一年最後の歳の市」に遊びにいらしてください!