お正月、1月2・3日に浜離宮で行われた諏訪流放鷹術の実演を観てきました。元々浜離宮の地は将軍家の鷹狩場でした。そこに屋敷が建てられ、6代将軍家宣の時に「浜御殿」として庭園などが整備改修が重ねられていったそうです。鷹狩は意外にも明治以降も政府の庇護を受け、戦後に浜離宮が都立公園になるまで続いていたとのこと。そんな縁の深い浜離宮で、毎年お正月に鷹狩の実演を行っています。昨年は鳥インフルエンザの影響で中止でした。実演は諏訪流放鷹術保存会の鷹匠の方々。2つあった将軍家お抱えの流派の一つで徳川将軍家、宮内庁へと伝えられてきたのが「諏訪流」です。実演にはハリスホーク、オオタカという鷹を使っていました。
輪周り 鷹は神経質なので、周辺の環境に慣らすために鷹を添えて歩くという訓練。
渡り・振替 戻って来させたり、人から人へ飛んで行かせたりする訓練
明治以降の伝統的な鷹匠衣装。ちなみにやはり鳥打帽・所謂ハンチング帽をかぶるんですね。
メインイベントは、正面に立つビルの屋上から会場に急降下で降り立つ鷹の実演でしたが、会場上空には何処から来たのかたくさんの野生の鳶やカラスが。鳶は近年、隅田川や築地の市場の上でも空にくるくる円を描いているのが散見されます。ビルの谷間が生息地の峡谷に似ているから、との説もあるようですが。
鷹が飛ぶと、それら鳶が縄張りを荒らされたと思ったのか、一斉に追いまわし、鷹は近くの木に隠れてしまいましたが、しばらく後に無事戻ってきました。
最後には鷹匠にお客さんからいろいろ質問が出ていました。また、外国の方が多いのが目を引きました。日本の伝統芸?ということで関心も高いのでしょうか。日本人でもめったに見れないものが、中央区の身近な場所で観ることができ、よかったです。
コワい目に会った鷹さん、お疲れさまでした。