今は「手のひらに世界を乗せて」などのコピーの通り、スマートフォンで何でもできる時代。
手のひらを思いきり畳に打ち付けて札をとるカルタが冬や正月の風物詩と言われる日も過去のものになりつつあるのかもしれません。
そのカルタは、ご案内の通り、いろは47文字に対応した「いろはかるた」が最も古典的と言われています。内容は江戸、京都、大坂、上方、尾張などで各々異なっており、地方の特色が表れて、「郷土かるた」も各地に存在するようですね。
なんとなく諳んじていた諺のようなものも、実はカルタ由来だったりして、新たな発見があったりします。
ちなみに、いろはの「い」に関して言うと、江戸は「犬も歩けば棒に当たる」、上方は「一寸先は闇」、尾張は「一を聞いて十を知る」だそうで、それぞれ全ての札を読むと馴染み深いものから、読み方の分からないようなものまであって面白いです。
郷土カルタで一番メジャーなのは個人的に「上毛カルタ」だと思っています。「つ」なら「鶴舞う形の群馬県」と謡われるアレです。郷土の特色を紹介するテレビ番組において、「群馬出身者はこのカルタを暗唱している」、「反射的に下の句が出る」などと聞くとまさに郷土カルタの鑑だと思う次第です。
さて、郷土カルタとして中央区民が押さえなければならないのは、
勿論!!「日本橋かるた」ですね。
い:いつの世も 道の起点は 日本橋
ろ:櫓がきしむ 浜町河岸から 花見船
は:初鰹 初物好きで 見栄っ張り
いやぁ、いいですね、マニアックですね。このかるたにはいつくも素晴らしいところがあるのですが、まずなんと作画は六代目 歌川国政さん。
ん?この国政さんはどなたですかって?五代目ではなく六代目。作画にかの有名なメトロリンクの無料バスがあることを考えると、これはごく最近の状況も踏まえられているわけで、現存している方、なんですかね・・・。
そしてこの日本橋かるた、ちゃんと英訳版があるのです。グローバリゼーションを先取りしてます。子供たちもこれで英語の勉強もできちゃいます。
い:いつの世も 道の起点は 日本橋
Hey you!
From centuries past,the place where all roads meet Nihonbashi.
ってなところです。
この日本橋かるた、勿論販売もしているのですが、建設中のビルの囲いに描かれたりしている(私はこれで知りました)ので、街歩きをしながら発見してみるのも良いですね。