揺れる千鳥。これは池の水面に反射した太陽光が作り出した揺らめく投影なんです。(手振れ写真ではありません!)
冬の晴れた日の午後、松の御茶屋を訪れた人だけが見ることができるそうです。
松の御茶屋特別公開は、木曜日/午後1時~午後3時(悪天時中止)。
松の御茶屋は、2010年に復元されました。潮入の池に面した茶屋であり、浜離宮の見どころの1つです
鳥羽伏見の戦い(1867年)の最中、大阪城から船で江戸まで引き上げてきた徳川慶喜。しばし休憩したのが松の御茶屋、と言われています。
外観(松の御茶屋)
潮入の池(松の御茶屋から臨む)
冬のシーズンに訪れたならば、欄間板の透かしは見逃せません。
欄間板 千鳥の透かし(写真上部)
板の間上部(写真右:欄間板透かし 写真左:貼付け壁)
潮入の池の水面に反射した太陽光が、欄間板の透かしを通って、千鳥の模様を壁に映し出します。
千鳥(欄間板)
欄間板の投影(貼付け壁)
風で水面が揺らぐので、千鳥型に繰り抜かれた欄間板を通過した光もゆらゆら...と揺れて見えるのです。肉眼だとはっきりわかります。
松の御茶屋は茶屋(ちゃや)ですので、茶の湯を行う茶室(ちゃしつ)とは用途が異なります。
回遊式庭園を歩き疲れた身体を休めたり、潮入の池を眺めたり、食事をしたり、...と。将軍が招いた重要なお客様方がリラックスできる特別な場所だったそうです。
数寄屋風書院造の松の御茶屋内部には、見るべきものが数多くありました。
違い棚(ちがいだな)、円窓(えんまど)、付け書院(つけしょいん)、松ぼっくりや蝉の釘隠し(くぎかくし)、泥間似合紙(どろまにあいし)を用いた貼付け壁(はりつけかべ)、屋久杉の天井、等。
違い棚(ちがいだな)
円窓(えんまど)
付け書院(つけしょいん)
釘隠し(くぎかくし)
貼付け壁(はりつけかべ)
屋久杉の天井