4月8日はお釈迦様の誕生日。仏教では「灌仏会」(かんぶつえ)と称するお祝いの日です。一般には「花まつり」と呼ばれて親しまれています。ほかには、降誕会(ごうたんえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、浴仏会(よくぶつえ)、龍華会(りゅうげえ)、花会式(はなえしき)などとも呼ばれます。
築地本願寺では毎年この日を温かい雰囲気でお祝いしています。今年は当日が日曜日に重なった上に良い天気に恵まれて、多くの方が参詣されました。
お稚児さんという幼児のいでたちも愛らしかったですし、伝統に沿って仏像に甘茶をかける習いもまた味わい深いものでした。
日本は仏教徒が圧倒的に多い国ですが、昨今はこの伝統行事もあまり意識されなくなってきたように思えます。イエス・キリストの生誕祭はかなり派手に賑わうのに比べて、ちょっと地味に思えてしまいますが、そこがまたお釈迦様の謙譲の美徳なのでしょうか。
これから春爛漫です。生きとし生けるものを尊ぶ心は宗教や文化を超えて普遍的な価値観でしょう。多くの自然の風物の中に感謝の気持ちをはぐくむ季節なのかもしれませんね。