高島屋美術部創設110年記念の一環として上記展が4月11日より始まり、初日に早速お邪魔してきました。
皆様ご存知の通り、鈴木藏先生は1994年「志野」の重要無形文化財保持者(人間国宝)として認定された現代志野を代表される陶芸家です。高島屋での展覧会は2009年以来、9年ぶりとなる新作展、志野だけではなく、瀬戸黒や花器、書もあります。今回サブタイトルの「造化にしたがひ、自然にかへれとなりー」は芭蕉の「笈の小文」にある言葉で、ここから芭蕉俳諧の特徴といわれる「不易流行」が生まれたそうです。
今までと傾向の異なる作品も多く、「買えるのならこちらがいいか」などとゆっくり眺めていると、「お手に取ってみてください」と係りの方に言われ、お言葉に甘え力強くたっぷりしたお茶碗を手に乗せると、見た目の大きさから想像する重さはなく、「緑が映えそう。これでいただくとどんなに美味しいだろう」とため息が出てきました。先生とも少しお話しすることも出来、何とも幸せな一日となりました。宝くじの幸運に恵まれないと購入は無理ですが、眺めるだけでももう一回見たいと思います。
「鈴木藏展」高島屋日本橋店 6階美術画廊 4月17日まで