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◆ 朝潮運河・桜小橋と水辺の春

[隅田の花火] 2018年4月20日 14:00

すがすがしい季節が訪れました。東京の桜は、ほぼ終わりを迎えてしまいましたが、おそらく皆様は、どちらかで桜が咲く春を堪能されたのではないでしょうか。

 

今年は天気のよい日が多かったこともあり、私も隅田川をはじめ、穏やかに水辺の桜を楽しむことができました。

 

中央区には、都会のビルの合間を、ゆったりと流れる水辺が多くあります。その水辺の風景に、溶け込むように咲く桜は、他の桜とは少し違った特別なものがあるような気がします。

 

今年の春は、是非行きたいと思っていた水辺がありました。中央区晴海の「桜の散歩道」です。

 

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この「桜の散歩道」は朝潮運河沿いにある小径で、数百メートルに渡って桜が咲き誇ります。そして、昨年の秋にはこの朝潮運河に新しい橋が架けられました。歩行者専用の橋で、名前は『桜小橋(さくらこばし)』といいます。

 

水辺には桜が咲く風景が似合い、桜には水辺のある風景が似合います。

 

桜という文字が入った橋ということで、渡るなら、桜の咲く頃が良いなぁと思っていました。橋の名に桜の文字があるだけで、少し和やかな気持ちにもなります。

 

この橋の名前の選定理由のひとつは、桜の散歩道に通じている橋、ということなのだそうです。架けられた場所は、桜並木があることで知られている月島川との合流点。なので、とてもふさわしい名前になったと思います。

 

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この橋は見た目がとてもスタイリッシュ。桁の厚みが極端に薄く、また橋脚の間が広めなので、船がくぐり易い、すっきりとしたデザインになっています。また橋桁に彩られた淡い色のタイルは、とても柔らかな印象。まさに朝潮運河の春の橋で、水辺の春を感じることができました。

 

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この橋は、勝どきと晴海を結んでいます。

 

晴海側にあるのは、大きなビルのトリトンスクエア。たくさんの会社勤務の方が朝潮運河を渡りますが、最近では住む街としてこの場所を選ぶ若い方も増え、子どもたちが遊ぶ姿も多くみられます。

 

桜の散歩道の桜は、まだ若い木が多いのですが、子どもたちがここを故郷として育ち、そして大人になる頃には、この散歩道の桜も大きくなっているのだと思います。

 

 

少し土地が低い勝どき側からは、渡る手前で階段を登る形に。歩行者専用の橋なので、自転車の時は降りてから、緩やかなスロープを使って橋に登ります。橋の幅が、真ん中よりも入り口の方が広めに作られているので、とてもアプローチのしやすい橋です。そして、周りが暗くなってくると、しっとりとした雰囲気に変わっていきます。

 

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近隣は静寂な住宅地でもありますので、橋は自己主張することなく、この場所の雰囲気に合わせた少し控えめな印象。特に勝どき側のスロープから見た晴海方面は、未来的な風景でありながらも、とても落ち着いた雰囲気です。

 

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これからは、新緑の美しい時季となりますが、都会の中の新緑も、探してみれば、心なごむ風景を見つけることができたりします。そしてそれが、水辺の風景であったりすると、とても爽やかな気持ちになるものです。

 

中央区には水辺がたくさんあります。ぜひこれからも、中央区の水辺の春をお楽しみいただければと思います。