シニア読み聞かせボランティア「りぷりんと・中央区」は2004年からスタートしました。りぷりんと(REPRINTS)とは、「復刻版」を意味し、名作絵本の復刻と同じように、シニア世代の人生の復刻をとげることを目指しているとのこと。東京都健康長寿医療センター研究所の支援から独立して、今年で自主自立11年目を迎え、会員数40名、平均年齢72歳、活動施設16です。シニアとして世代交流・社会貢献、地域交流に関わっていきたいという理念を基に、子どもたちに良質な絵本を届けたいと願って活動しているそうです。
これは、有馬幼稚園での読み聞かせの様子です。平成29年度の6月から2月までの活動の最終日である平成30年2月14日の様子です。有馬幼稚園では、りぷりんと会員は3年間同じ園児の学年を対象に読み聞かせをします。絵本の前に手遊びやマジックなどをやってくださり、それも子どもたちは楽しみにしています。
年長組はもうすぐ小学生ですが、3年間の繋がりがあります。年少児・年中児・年長児は、この日、りぷりんと会員から1年間読んだ絵本の名前を記載したミニ絵本をプレゼントされました。このようなステキなプレゼントは、園児にとって嬉しい宝物となることでしょう!
最後の日には、りぷりんとの方に年長児の保護者の方々から3年間のお礼の言葉が伝えられました。流石、有馬幼稚園では13年間も素敵な交流が続いてきましたが、これはそのような絆の表れです。
平成30年3月20日の定例会日本橋社会教育会館にお邪魔しました。月1回開催されているそうです。
会の最初に必ず『口の体操』をやるそうです。
「アエイウ エオアオ 青い海 帰りは夕焼け 赤い空」
「カケキク ケコカコ 池にコイ 垣根にケイトウ 菊の花」
「サセシス セソサソ その林 さかんに鳴くセミ 杉の枝」
「タテチツ テトタト タタントテン 小さなつづみに 太鼓がドン」
「ナネニヌ ネノナノ 庭の中 子犬と子猫が ジャレている」
「ハヘヒフ ヘホハホ 船の帆が へさきのはるかに 白一つ」
「マメミム メモマモ 豆と麦 見事に育って もう秋だ」
「ヤエイユ エヨヤヨ 雪の夜 みんな笑顔のいろりばた」
「ラレリル レロラロ ルルレレリ ローラーカナリヤ 青いかご」
「ワエイウ エオワオ 笑い顔 ワハウフエヘオホ ワッハッハ」
りぷりんとの皆さんがお腹から声を発して、ユーモアたっぷりの言葉遊びのリズムが軽快に室内に響き渡ります。
東京都健康長寿医療センター研究所社会参加と地域保健研究チーム 研究部長NPO法人りぷりんとネットワーク理事 藤原佳典先生は、「最近の研究でも、ソーシャルキャピタルの良い環境にいることで、メンバー個人の健康や幸福に還元されることがわかってきています。『元気に子どもへの貢献』+『読み聞かせ』+『チームワーク・友情』+『NPOりぷりんとネットワークや役所・社会福祉協議会や研究所とのつながり』という成功の方程式(ソーシャルキャピタル)が『りぷりんと・中央区』にはあるのではないでしょうか。」と、『絵本をとどけて10周年記念誌 りぷりんと・中央区』でおっしゃっています。
毎週1回金曜日読み聞かせしている阪本小学校にて、平成30年6月15日「りぷりんと・中央区」の取材をさせていただきました。壁面に給食に招待してくれたことへのりぷりんとからのお礼の絵手紙が掲示してありました。朝8時集合して、先ず図書室で、ミーティングを行い、『口の体操』をしてから各学級に向かいました。
朝の職員朝会の間、先生方がいない教室に児童が静かにりぷりんとの方を待っています。時間になったら、教室に入って「自己紹介」「絵本の名前を黒板に書く」「絵本を読む前に導入の話をする」「絵本を読む」「絵本の読んだ後の話をする」の一連の動きと手慣れた様子に、13年の年輪を感じました。
中央区立阪本小学校 小川優校長先生にお話を伺いました。「児童期の読み聞かせが児童の好奇心を刺激し、想像力を高め、心を豊かに育てることは間違いのないことと確信しております。それを日常的に毎週体験できることを大変ありがたく、幸せなことと受け止めています。子どもたちが一生、本を友として読書を日課とする、心豊かな人生を送れる素地を作っていただいていることに感謝をしています」と言われ、児童たちがいつも本を持って歩いている姿に13年の積み重ねが生きていると大変感服されていました。
絵本が見やすいようにと机を後ろに寄せて、児童は床座りをして、食い入るように絵本に引き込まれています。りぷりんとの方の落ち着いた声は児童の心にすっーと沁みわたっているようです。図書室に戻り、図書担当の先生に感想を伺いました。りぷりんとの方は、この後、日本橋社会教育会館で今日の反省会を開くとのことでした。学年に合った絵本選びから、絵本の読み方、間の取り方等。さらに研修を深めていらっしゃる姿に感動しました。
平成30年6月20日は有馬幼稚園の今年度初めてのりぷりんとの絵本読み聞かせの日です。平成30年度のスタートとして、今日から2月までの素敵な読み聞かせの時間が育まれていくのですね‼
中央区立有馬幼稚園 箕輪恵美園長先生にお話を伺いました。「地域に暮らしていらっしゃるお爺ちゃん、お婆ちゃんに絵本を通して触れ合える機会は、子どもたちにとってもいい時間になっています。絵本を選ぶ観点も担任の先生方と違うのでも幅が広く、子どもたちがいろいろな絵本に出会えるチャンスをいただけていることに感謝をしています」との幼稚園にとってもこの交流を大事にしていることが伝わってきました。
「第26回シニアが応援!みんなで楽しむお話会」のご案内です。
日時 平成30年7月8日(日)PM1時30分~3時終了開場1時10分
場所 中央区立日本橋社会教育会館8階
対象 2歳から小学校低学年まで 入場無料
内容 「999ひきのきょうだい」沢山いるね。どうやって数えるの?
「おおきくおおきくなあれ」大変!どんどん 大きくなっていく
「はじめてのおつかい」みいちゃん、一人で大丈夫?
「こぶたたんぽぽぽけっととんぼ」みんなで遊ぼう、しりとり遊び
☆ほかにもあるよ。わらべ歌・歌・手品もね。
※皆様、「りぷりんと・中央区」のイベントにお出かけください。お待ちしております!
りぷりんとの会は、60歳以上の中央区在住が入会条件だそうです。毎年会員募集をしています。絵本大好きな方や読み聞かせに興味のある方の入会をお待ちしているとのことです。
問い合わせ先 りぷりんと・中央区 小林典子代表 ☎・FAX 03-3664-8687