100歳過ぎても平和をテーマに制作を続けた彫刻家、北村西望さん (1884年~1987年) の作品を訪れました。
まずは、数寄屋橋公園内の「燈臺(とうだい)」。兜を身に着け、右手に松明(たいまつ)を捧げ、獅子を従えている像です。
関東大震災(1923年9月1日)から10年後の1933年9月1日に設置されました。
もう一か所は、北村西望さんの代表作、「平和祈念像」です。原爆が投下された10年後の1955年、長崎市の平和記念公園に設置されました。
(私が長崎を訪れたのは2018年5月。長崎・天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が世界遺産登録の勧告を受ける直前で、数々の祈りの場所を巡る旅となりました...)
平和祈念像は、独特のポーズをしています。天を指した右手は「原爆の脅威」を、水平に伸ばした左手は「平和」を表し、軽く閉じた瞼は「原爆犠牲者の冥福を祈る」という想いが込められているとのことです。
燈臺、平和祈念像は共に逞しい青年像であり、間近で拝見しますと、同じ彫刻家により制作されたことが感じられました。