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夏だ!佃島住吉神社「佃祭り」

[達磨] 2018年8月 6日 12:00

猛暑日が続く平成最後の夏...8月3日~8月6日の4日間、佃島の住吉神社「佃祭り」例祭(本祭り)が行なわれました。耐震工事が完了した佃大橋の新富町側の橋の上から寛永年間より繋がる佃島の景色を眺めました。高さ18メートルの大幟(五反幟)が6本翻っています。

住吉神社佃橋上.JPG

江戸期に寄り道です。夏の祭礼で賑わうここ佃島を舞台にした落語「佃祭り」の噺です・・・『神田お玉が池の小間物屋の次郎兵衛さん、洒落た涼しいなりで佃祭りに出かけた。六つ時、満員の終い船に乗ろうとすると、女に袖を引っ張られ引き留められる。"3年前に3両の金をなくしてしまい本所一つ目の橋から身投げする処を郎兵衛さん助けられた"と言う、そんなことあったなぁ女の家に招かれて、今夜は泊まることにする。 ~亭主の船頭...終い船が転覆して全員おぼれて死んだという。一方、家では大騒ぎ。船が転覆の報を受け、悔やみ客がぞろぞろ。そんな事は知らない次郎兵衛さんは翌朝、船頭に送ってもらいご機嫌で、帰ってきた。次郎兵衛さんの話を聞いて皆で大喜び..』"情けは人の為ならず"...奇談、人情噺のあらすじです。

さあ~佃島伝統のお囃子が隅田川に乗って聞こえてきました。今日(84日)は『獅子頭宮出し』(中央区無形民族文化財)です。

住吉獅子頭雌a.jpg

「わぁ~」若衆が本殿前の雌雄一対の獅子頭を目掛けて、つかむと縁起がいい鼻に殺到...、境内を暴れまわります。ビックリ!の光景です。

地元の方が教えてくれました「粋な着流しで尻端折」...揃衣です。世話人、大若衆、若衆という年齢階級で色やデザインが違います。一番手の宮出しは二の部ですよ...三部の内でも一番大きくて重い。これを持ち上げることから絵や写真になります。「三部とは?」宮元の佃島一丁目を一部、二部、三部に分けられて祭りを仕切る佃住吉講です。町内は埋め立てで、月島・勝どき・豊洲・晴海と広域になりました。

住吉獅子頭ok1.jpg

次の宮出し、二の部の若衆が走り込んできました。軽いからでしょうか地表近くで獅子頭を奪い合います。

住吉3の部ok.jpg3の部荒々しく235.jpg

5日(日)始発電車で、月島駅に降り立ちました。620分です。神社から「おりゃ おりゃ」と威勢のよい掛声が聞こえてきました。

今日は区民無形民俗文化財に指定されている『八角神輿』の宮出し、『船渡御』が行われます。地面すれすれから差し上げられる八角神輿...若衆に"頑張れ"声が掛かります。木遣りが響き渡り、扁額が上にある石鳥居をぎりぎり通り抜けました。

境内神輿2あ.jpg

木遣りあ.JPG鳥居あ.jpg

船渡御出船の隅田川テラスに神輿は進みます。7時、神輿は船上、出船準備完了です。*昭和37年(1962)までは海中渡御か行なわれていたそうです。

渡御あ.jpg

渡御船はタグボートに引かれて随行船を伴って、晴海沖での海上祭に出航しました。

渡御正あ.jpg