本年8月3日から6日までの4日間住吉神社の3年に1度の大祭が催されました。安政4(1857)年刊、歌川広重による江戸名所百景にも祭りの様子が描かれ、中央の大幟は大変印象的です。
この大幟を支える柱は、7月1日に佃堀から掘り出されました。午前中から始まった作業は、「ダキ」と呼ばれる柱を支える組み木、計6か所分も掘り出すために、柱がクレーン車によってつり上がったのは午後4時も過ぎ、炎天下の中で長時間におよぶ作業でした。
柱は、一旦、2本は佃堀の近くに、4本は佃まちかど展示館近くに菰を巻かれ乾かされていました。
この柱、形が違う?地元の世話役の方によると、丸い柱は江戸のもの、四角い柱は昭和のものとのことでした。
後日、「住吉神社例大祭の歴史」資料によると、支柱6本のうち4本は、昭和62(1987)年に新調とあるのを見つけました。
大祭での役目を終えた柱は、8月12日に堀の中に移動されました。
そして本日8月26日、3年後の大祭に向けて柱、ダキの埋設作業が行われました。
柱の新調のきっかけが気になっていたのですが、地元の方から、「深夜に車がロープを引っ掛けてしまい損傷した」と伺えました。新しい4本も、江戸の柱同様に歴史を刻んでいって欲しいですね。
地元の方の心意気がこもった大幟が夏の青い空に江戸時代からはためいているということが、堀からの掘り出し、埋設作業を知ることで良くわかりました。