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仁左衛門さんの20年ぶりの「助六」-芸術祭十月大歌舞伎―歌舞伎座

[滅紫] 2018年10月10日 12:00

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「十八世中村勘三郎七回忌追善」の十月歌舞伎の幕が開いています。「もう7回忌?」とてもそんな気がしないとお感じの方も多いかと思います。今月はその勘三郎さんが得意とした演目が並び、二人の息子、勘九郎・七之助さんがその役を演じるのが話題です。

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5日目にやってきました。幕見の列が長―い。ロビーにはお香の香り、18代目の写真が飾られています。客席は満員です。「吉野山」は玉三郎さんの静御前に勘九郎さんの忠信という組み合わせ。玉三郎さんの美しいのはいつも通りですが、二人揃うと「勘九郎さんてこんなに美男だったかしら」と思うほどぴったりの美男美女。狐を思わせる軽やかな動きに決まる所はぴたりと決まり、見事な忠信です。さあ、「助六」です。今回は成田屋さんではありませんので外題も「助六曲輪初花桜」(くるわのはつざくら)になっています。演奏も河東節ではなく、長唄です。花道に仁左衛門さんの助六が登場しました。歌舞伎座では襲名公演の平成10年以来20年ぶりの助六です。見どころの「出端」。上の階の観客にもたっぷりと見せてくれます。私は花道のすぐそばだったのでまじまじと見つめてしまいました。7-8年前の南座の顔見世の時は見納めかと思いましたが、また見ることが出来るとは、ただもう感激です。ご本人もインタビューで「この歳で助六が演じられることは本当に有難く嬉しい」と語っていますが、確かに70歳過ぎての助六は稀なことだと思います。でもこの颯爽とした粋な格好良さは格別で全く年齢を感じさせません。七之助さん初役の揚巻は綺麗なのは言うまでもありませんが、花魁の意地と張りが溢れ出て「悪態の初音」は大拍手。勘九郎さんが白酒売りの新兵衛、母親の満江に揚巻役者の玉三郎さんが廻り。通人役の弥十郎さんが松嶋屋と中村屋の袱紗を使い分けて笑いをとり、「二人の息子さんはこんなに立派になりましたよ」と花道で泉下の勘三郎さんに語りかけると客席もしんみり。

興奮醒めやらぬ夜となりました。もう一回来ようと思ったのですが、席が取れません。

お昼の部を見て満足することにしましょう。追善興行は2ヶ月続きで来月は「平成中村座」です。写真は「宮島のだんまり」に因んで「もみじ饅頭」。

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 昼の部は「三人吉三巴白浪」「大江山酒呑童子」

 「佐倉義民伝」です。

 千穐楽は25日

 

 お問い合わせはチケットホン松竹 

 0570-000-489 (10時―18時)