『ギフト、そして自分も楽しむ』をアンぺイドワークで取材します、rosemary sea です。
去る12月26日(水)から28日(金)の3日間、東日本橋の薬研堀不動院界隈で行われました毎年恒例の「やげん堀納めの歳の市・大出庫市」、ごく当たり前のように多くの人手で賑わいました。
江戸太神楽 丸一仙翁社中(えどだいかぐら まるいちせんおうしゃちゅう)、こちらで公演です。
今回は3部構成の、最終回です。
初日の26日は間に大護摩(おおごま)が焚かれるので、13時と17時の2回。
27日と28日は13時・15時・17時の3回公演、1回は45分ほど。
初日26日の初回の催しを取材させていただきました。
江戸太神楽 丸一仙翁社中、丸一仙翁・第13代家元にお世話になりました。
以下の『』は家元のお言葉です。
それでは当日の演目のご紹介、後編です。画像は全てクリック拡大できます。
『さ、今度はね、花仙(かせん)がちょっと変わったものに挑戦しようと。じゃ、湯呑茶椀、ね、ジャパニーズ ティーカップ、はい、瀬戸物です。落とすと割れます。今日は落として割るところからご覧に入れます。回します、綺麗な音がします。耳をすまして聞いてみてください、お茶椀、さ、行ってみよう、よいしょ!』
『(チリーンチリーンという音)瀬戸物の回る音が聞こえてまいります。さ、このまま傘を速く回していきます。お茶椀の向きをよーく見ていてください。お茶椀がだんだん(だんだん、と演者の花仙さん)、だんだん(だんだん)、だんだん(よいしょ)起き上がって、いとぎりー。(はい)』
『お茶椀が上向きに回っております。皆様の運勢も上向きー。はい、まだ回っています。お茶椀だけに、ちゃわんと回りました。』
『さあ、最後は四角いものに挑戦です。今日はちっちゃい子いないから大丈夫だね。ちっちゃい子に「なあに?」って聞くとほとんどわかんないんです。わかる子で「まめまくときのはこー」って言うんです。』
『これ、升(ます)と言います。じゃ、大人のかた、わかりますよね、何合升でしょう?何合?そう、聞こえた、五合升(ごんごうます)。豆撒く時の升が一升升(いっしょうます)です。ね。それのちょうど半分です。2つ合わせると、一升になるんですね。・・・四角い升がまあるく回っているように見えますと、皆さんのご家庭が一生益々(いっしょうますます)ご繁昌、ね。(仙虎さんを示して)一番向こうは見ないでください。さ、行ってみよう。せーの、よいしょ!』
左手前、仙馬(せんま)さん、右奥が先ほどの花仙さんです。
『さ、ご覧のとおり、四角い升がまあるく回っているように見えれば、正面を向いて半分を表に出しますと、淀の川瀬は水車(みずぐるま)-。まだまだ回っています。』
『はい、ありがとうございます。・・・今度はバランスをとる曲芸で、水の曲芸、というのをもってきました。この曲芸はこういう場所でしかできないんです。舞台上に水を撒くなんて日本の舞台はどこもやらせてくれません。水で舞台が汚れるとか、掃除するのが大変とかでやらせてくれないんですが、我々しょっちゅう海外へ行ってますけど、海外の舞台はどこもやらせてくれます。この水の曲芸、バランス芸を観ていただきましょう。』
『まずは、長い棒の先、まあるいのついたのを持ち出しまして、これ、我々、「撥(はつ)」って呼んでいます。この上に房のついた板が乗ります。そして板の上にお水の入ったカップが乗ります。うまくバランスをとって親指の上にも乗せます。ほっ、はい乗りました。』
『このまま口元にもっていきます。手許から細ーい糸を持ち出します。この糸の上に建物全体がうまく乗ります。ほっ、はい乗りました。はい、少~し揺れます。沖の大船(たいせん)船(ふな)ゆすりー。』
『更に右と左に糸を引っ張りますと、こんな芸ができます。回りながら左手に、ぴんからキリは回し灯篭(まわしどうろう)。はい、終点、よいしょ、よかった。・・・』
『今度はあの上にごはんを食べる時のお茶椀が乗ります。そしてお茶椀の中に、このコップの水が入ります。そうするとどんな芸ができるか観てあげてください。お茶椀が乗りました。コップの水を入れます。すごいね、全部入れたね。(おかわりー)おかわりですか。さ、手許から細い竹の楊枝(ようじ)を持ち出しました。これを口にくわえます。楊枝の突端に建物が乗ります。』
『うまく乗りましたらお茶椀の方にご注目いただきましょう。小野小町はいろいろあれー。はい、ご覧のとおり、綺麗に水が散っております。まだまだ、まだまだ、はい、よいしょ。』
『はい、これからお客様の厄を祓いに、獅子さんが頭回ります。噛みに回ります。左の方から。その場にいてください。厄落としです。来年も良い年になりますように、願いを込めて頭を下げていただきたいと思います。はい、ありがとうございます。』
『はい、ありがとうございました。太神楽、観ていただきました。それでは皆様の来年の運勢もいいようにですね、江戸前に三本締めでお別れしたいと思います。ご唱和ください、いきましょう、いよーお、ちょちょちょん、はい、ちょちょちょん、もひとつ、ちょちょちょん、ちょん。・・・はい、ありがとうございました。』
『良いお年をお迎えください。そしてお店がたくさん出ております。買い物して帰っていただきます。今日から歳の市が始まりまして、あさって28日まで毎日このようにやっておりますので。福引もやっております。いいものが当たりますのでね、いっぱい買い物してってください。太神楽、これで終わります。このあとは5時からやります。ありがとうございます。』
・・・家元、そして丸一仙翁社中の皆さん、素晴らしい芸を観せていただきありがとうございました。
大本山川崎大師東京別院 薬研堀不動院
東日本橋2-6-8
都営浅草線 東日本橋駅 B3・B4出口 徒歩3分
江戸太神楽 丸一仙翁社中
ホームページはこちら