石川島公園での野鳥観察も4年目に入った今年の冬は、例年との違いを感じます。シベリアや中国北部から渡って来る冬鳥の数が少ないことです。水鳥のオナガガモは、例年25,6羽~17,8羽がやって来ますが、今年は7,8羽です。ヒドリガモは、例年14,5羽の集団が3組来ますが、今年は12羽のみです。また、小鳥のジョウビタキやツグミがなかなか現れません。
何故でしょうか?
越冬する場所が、今年は工事中が多いことと、築地市場の移転で近隣にねずみが多いことで、それをエサにする猛禽類が上空に多く、小鳥や水鳥が移動しているそうです。
そんな環境の中でも、この冬に出会えた鳥たちをご紹介します。
オナガガモと一緒にいるヒドリガモ(頭が黄色い)
オナガガモとヒドリガモです。どちらも例年14,5羽のグループで行動しています。特にヒドリガモは人への警戒心が強いので、人出の少ない雨の日にだけしか公園にやって来ませんでした。ところが今年は数が少ないせいでしょうか、オナガガモと一緒に混じることもあり、こんな晴れた日にも人の近くまで4羽来ています。これは、珍事!!です。
オナガガモ
ヒドリガモ
ヒドリガモをこんなに間近に撮影出来るなんて感激です。
次にご紹介するのは、カンムリカイツブリです。例年1羽だけがやって来ます。長逗留ではないので、出会えたらラッキーです。絶滅危惧種ですし、近郊の葛西臨海公園・野鳥園の環境でも数羽目にするだけです。
1月24日に出会ったカンムリカイツブリ
エサを捕るために潜ると神出鬼没。こっちに来て!来て!と念じていると至近距離に浮上!!!頭に注目してください。少し冠が出て来ています。夏毛になるともっと増えますが、その姿は残念ながら日本では見えません。
次は、浮島のお立ち台で朝日に輝くマガモです。
マガモ
例年マガモは、ここ石川島公園では1ペアのみの観察ですが、浜離宮恩賜庭園ではたくさん見られます。野鳥のカモで一番匂いのクセもなく美味しく食べられるのはマガモだそうです。カモの種類の多いお狩り場では、一番に狙われたんでしょうね。
さて、一年中見ることの出来る鳥たちも、可愛い姿が観察出来ました。
ハクセキレイ
スズメ3兄弟?
寒い冬ならではの「もふもふ」姿ですね。
石川島公園の冬鳥たち。今年は少々やきもきする状況ですが、皆さまも野鳥を探しながら、どうぞお散歩をお楽しみください。