[wienerhorn]
2019年2月20日 12:00
徳川家康が大阪の佃から江戸に招いた漁民たちが築いた佃島。その後、明暦の大火(1657)後の築地本願寺の造営にも佃島の皆さんが貢献するほか、中央区の歴史を知る上で佃島は重要な位置を占めていますね。私も特派員の一人として、佃島のルーツを目に焼き付けておくべきと思い、大阪出張の際に足を伸ばして西淀川区の佃を訪ねてきました。
梅田から阪神電車の各駅停車に乗り、千船駅下車。静かな街の一角に、田蓑神社があります。大きくはない境内ですが、足を踏み入れると、地域に愛されている重要なお宮であることがよくわかります。
徳川家康の東照宮が境内にあると聞いていましたが、他にも「金比羅宮」(金比羅さん)、「七重之社」(お伊勢さん)、「稲生社」(お稲荷さん)などが祀られています。
中央区と密接な関係がある「佃漁民ゆかりの地」碑。家康との関係、住吉神社の由来などが記された説明板もあります。大阪市立佃小学校と中央区立佃島小学校との交流についても説明があります。
ちなみにこの地はゼロメートル地帯にあり、鳥居の横には「海抜-0.8m」との表示がありました。コンクリートの堤防で守られた低平地に位置しています。歴史に思いをはせつつ、水防災の重要性を改めて感じた旅となりました。
[wienerhorn]
2019年2月12日 12:00
都営大江戸線の勝どき駅のホームが増設され、2019年2月11日(月)から供用開始されました。
都の発表によると、2000年の開業当時は、1日の乗降客数は約3万人でしたが、2017年度には約10万人にまで増えました。これによる混雑を解消するために、従来1面2線であったホームに加えて1面新設することにより、方面別に分離した2面2線となっています。新設されたホームは大門方面行きの専用ホームとなりました。
駅施設の改良工事は今後も続き、最終的な完成は2020年度第1四半期の予定だそうです。
時差出勤などのソフト対策も含め、事業者・利用者双方の努力により通勤ラッシュの緩和ができるといいですね。
[wienerhorn]
2019年2月 7日 12:00
現在の隅田川は、一級河川荒川の下流であり、赤羽付近の岩渕にて荒川放水路と分かれて東京湾に注いでいます。
しかし、江戸時代以前の川の流れは、今とは全く違っていました。現在銚子で太平洋に注ぐ利根川は、昔は東京湾へと流れる川でした。その頃の利根川の流れの一部が、現在足立区と葛飾区の区境に残っている「古隅田川」の水面です。
徳川家康が1590年に江戸に入府して以降、大規模な川の付け替え工事が行われました。利根川の東遷、荒川と利根川の分離、綾瀬川の直線水路の開削などにより、「古隅田川」はメインの流路ではなくなりました。
中央区内に多く張り巡らされていた水路の多くは震災復興、戦災復興、東京五輪などで埋め立てられましたが、ここ古隅田川の水面は今も都市内の貴重な水辺空間として残されています。東京メトロ綾瀬駅から徒歩数分の場所にあります。ここがかつての大河であったことは、今の景色からは想像もできませんが、川を治めて人々が暮らしやすい街をつくるべく奮闘した、過去の多くの技術者の想いと苦労は、後世に語り継がれていくべきと思います。