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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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◎特派員の商店街訪問(第1回)◎ プロの目利きで逸品が勢ぞろい/築地場外市場商店街振興組合

[巻渕彰/写楽さい] 2010年4月22日 17:00

特派員ブログの新シリーズ、中央区の商店会・商店街を紹介する「特派員の商店街訪問」――。商業の中心地・中央区には元気な、にぎわい商店街が数多くあります。地元から愛され、住民とともに栄え、親しみのある商店街を、特派員が訪ねて、見て、聞いた商店街の"今日そして明日"。そのイキイキとした魅力と活力、とっておきの情報などをお伝えしていきます。

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◎特派員の商店街訪問 (第1回) ◎

 

プロの目利きで逸品が勢ぞろい/築地場外市場商店街振興組合

 

築地の朝は早い。市場の働き者"ターレ"が荷物満載で忙しく行き交う。「築地魚河岸」は今や世界中から注目され、外国人も多数押し寄せる人気のスポット。中央区を代表するこの商店街の魅力について、築地場外市場商店街振興組合理事長の鈴木章夫さん(写真)をお訪ねしました。

 

鈴木さんは昭和5年(1930)からここで営業する老舗の株式会社鳥藤・取締役社長さんです。気風にあふれ、歯切れよく、熱く、「築地場外市場」を語っていただきました。

 

この商店街の歴史は古いのでしょうね。

 

0913_100422_tukiji01.jpg「昭和初期に魚河岸が日本橋から移転して以来、築地市場(中央卸売市場)の場内と場外が共存し栄えてきました。戦後、この地で商売する人たちが集まって組織化された共和会が今の組合の前身です。平成5年(1993)には、これまで任意団体だったのを、法人化しました。これによって組合員の団結も強まり、対外活動も活発になって、今日の隆盛につながっています」

 

場外市場には多くのお店がありますが、現在の商店街の規模はどのくらいですか。

 

0913_100422_tukiji02.jpg「ここには、約300店の店舗があります。古くからのお店や新しく出店したところもあります。場内で商売している業者の方が場外にもお店を構えているところもあります。最近は飲食店の店舗数が多くなってきています。これだけたくさんのお店が並んでいますので、市場を歩くには『築地場外市場マップ』『同飲食マップ』などを用意してあります。それを手元にお買い物や飲食を楽しんでいただけます」

 

魚河岸といえば、もちろん魚介類が中心ですが、それ以外のお店もありますね。この商店街の特徴は何でしょうか。

 

「ここにこられるお客さまは、業務用と一般消費者それと観光客の方々です。料理屋とか飲食店、町の魚屋さんなどの商売を営んでいる方への食材や関連用品の販売が業務用で、ここでは何でも揃っています。一般の方は毎日の食材をここに買いにこられます。そして観光で訪れる皆さんです。バスを連ねての団体さんも多くなっています。このように多彩な顔を持っているのが、築地ならでは特徴で、魅力でもあります」

 

最近は観光客も多くなっていますね。特に外国の方々を目にしますが。

 

0913_100422_tukiji03.jpg「そうです。観光の方は『見る、食べる』がおもな目的ですが、これからは『買い物』もしていただきたい。そのために『買い物ツアー』をぜひとも企画してもらいたいですね。観光地巡りで立ち寄るだけの築地に終わらないで、ゆっくりとしたお買い物も楽しいですよ。ここでは値段も安いし、新鮮で、品揃えも豊富です。年末になるとそういうツアーもありますが、年間を通してにぎわって欲しいです。何しろ『世界一の市場』ですから、世界中のお客さまから親しまれる街にしたいものです」

 

ところで、築地市場移転が話題になっていますが、ここはどうなるのでしょうか。

 

「そもそも場内・場外は一体のものとして機能したほうがよいでしょう。しかし、市場施設老朽化の課題もあります。取引市場、仲卸業などの中間業者、そして小売業者と、それぞれの役割も違いますので、機能ごとに調整する、といったことも考えられると思います。いずれにしろ結論が出ていませんので、引き続き、現状のまま営業が継続されます」

 

市場を盛り上げるためのイベントも盛んに開催していますね。

 

「一年中楽しんでいただけるよう、季節に合わせたイベントを企画しています。5月には『築地春まつり・半値市』、7月からは『築地夏まつり・あつあつサマーセール』、10月には『築地秋まつり』などです。当組合には若い人から年配者まで幅広い年代層の方がいますので、アイデアを出し合った、楽しく面白いイベントがいっぱいあります。何度来ても飽きない、また来てみたい、という築地場外市場を目指しています」

 

こんど開かれる5月の「築地春まつり」とは、どんなイベントですか。

 

0913_100422_tukiji04.jpg「5月4日(火・祝日)には『2010築地春まつり・半値市』を行います。当組合をはじめNPO築地食のまちづくり協議会に加盟の5団体が共同で開催するものです。当日は朝10時から各店が自慢の品々を『半値』で売り出します。普段の売値の半額ですからお買い得ですよ。毎年大盛況です。売り出し物には数に限りがありますのでお早めにお出かけください。子どもさんには新聞紙で兜を折ってもらうイベントもあります。詳しくはホームページをご覧ください。http://www.tsukiji.or.jp/ 」

 

最後に、築地場外市場で買い物上手になる秘訣を教えてもらえますか。

 

0913_100422_tukiji05.jpg「お店にはそれぞれ専門分野のプロがいますから、まずは『お店の方に聞いてみること』です。きっと気に入ったものを手にすることができるでしょう。『やたらに値切らないこと』も心得です。お店は信頼のしるしである"のれん"を大切にして、正直な値付けをしていますから、安心してお買い物していただけます。正札はその証といえます。何度かお店に行きつけると顔見知りになれますので、早く "お馴染み"になることが『築地通(つう)』といえますね」

 

本日はお忙しいところ、これからの商店街発展への意気込みをお聞かせいただき、ありがとうございました。(取材:2010/4/19)

 

 

 

 

◆中央区 ここに歴史あり<20> ~龍馬の暮らした中央区 史跡めぐりに決定版! 説明板が3ヵ所新設される~

[巻渕彰/写楽さい] 2010年4月 6日 15:30

1月からはじまったNHK大河ドラマ「龍馬伝」は、4月から第2部に入った。これに合わせるかのように、3月末に中央区教育委員会作成の説明板が3ヵ所設置された。激動の幕末期に龍馬が暮らした、ゆかりの 中央区の史跡を訪ねてみたら、いかがだろうか。


0913_20_100402ryouma.jpg 「土佐藩築地邸跡」説明板(写真上) 中央区役所正面東側にある。


この一帯は、土佐藩山内家の拝領地で当初は下屋敷、のち中屋敷として藩邸だった。幕末期の藩主は15代山内容堂。大政奉還を推し進め、薩長ととに明治維新を主導した。土佐勤王党の武市半平太はここから桃井春蔵の士学館道場(現新富)に通っていたという。坂本龍馬もこの藩邸で暮らし、京橋桶町(現八重洲)の千葉定吉道場に通ったようだ。


その「千葉定吉道場跡」説明板(写真中)は鍛冶橋通りと柳通りの交差点付近に設置されている。


龍馬は19歳で剣術修行のために、はじめて江戸に出て、千葉道場に入門したという。その道場は、北辰一刀流の創始者・千葉周作の弟・定吉の道場とされ、「小千葉道場」「桶町千葉道場」と呼ばれていた。定吉は当初、新材木町(現日本橋堀留)に道場を持ったようだが、のちの近江屋版切絵図では鍛冶橋狩野屋敷(現八重洲)に千葉定吉の名が記されていることから、この地に説明板を建てたそうだ。


ところで、桶町はここからやや北にあったので、この一帯を通称「京橋桶町」と呼んでいたのか、あるいは鍛冶橋のあと、桶町に移転したとの説もあるので、そこを指したのかは不詳のようだ。


砲術の教えを受けた「佐久間象山塾跡」の説明板(写真下)は昭和通りからみゆき通りを東に入ったところに設置されている。


西洋砲術や蘭学を教えていた佐久間象山の塾には勝海舟や吉田松陰などが門下生として学んだ。龍馬も最初に江戸に来た年に入門したことが記録に残っているという。塾は象山が松陰の密航事件に連座したことで、まもなく閉鎖された。


NHK教育テレビ 放送日時=4月8日(木)22:00~22:25
「直伝 和の極意」の「古地図で巡る 龍馬の旅」、第2回は「東京・黒船遭遇の街」が予定されている。テキスト発売中。中央区が紹介されるであろうか?
○区報「区のおしらせ」既報の「中央区歴史散歩」で、ボランティアガイドの中央区文化財サポーター協会設立5周年企画として「外堀跡と龍馬の足跡」コースを今月下旬に実施する(申込締切済み)。

 

 
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