[下町トム]
2010年10月27日 08:45
新富町から銀座へと歩く途中、ちょうど首都高速の京橋入口付近に<三つ橋>の記憶を伝える案内案を見つけることができます。
〔銀座ラフィナート〕(旧京橋会館)の脇にひっそりと掲げられたその文章を読むと、この辺りが川に囲まれた地域だったことがよく分かります。
歴史小説の好きな方はご存知かと思いますが、池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』第9巻「鯉肝のお里」の舞台として詳しく描かれています。
〔三つ橋〕に関する歴史は、9月24日付けの写楽さい氏のブログに詳しいので、そちらをご参照下さい。 中央区ここに歴史あり〈24〉
私が紹介したいのは、この地に建つ〔銀座ラフィナート〕(旧京橋会館)です。
地下一階には、歴史を伝える名を冠したお店「みつはし」があります。なかなか落ち着いた店ですので、立ち寄ってみて下さい。
また、〔銀座ラフィナート〕1階玄関脇にはもうひとつの史実を伝える〝自動電話交換発祥の碑〟があります。そもそも、この建物はNTTにゆかりがあります。元は京橋電話局があったところなんですね。
大正15年にわが国で初めて電話の自動交換が行われた場所です。携帯電話全盛の時代に想像もつかないかもしれませんが、当時は、交換手の手を経ないで機械が電話回線をつなぐという斬新な設備を誇ったのです。
さて、かつての古名は、高速道路の料金所や駐車場の名に「白魚橋」が残され、往時を偲ぶことができます。白魚橋のさらに古い別称「牛の草橋」の由来をどなたかご存知でしたら教えて下さい。
以前ご紹介したように、昔は〝土橋〟や〝竹橋〟のように見た目をを橋の名に残すものがありましたから、草橋も草の生える姿をその名に残したものでしょうか。〝牛〟は動物のことか、それともお城から見て〝丑〟の方角だったからか・・・関心が深まります。
近世も近代も現代も、さまざまな顔を見せてくれる・・・・中央区の魅力の一つですね。
〔参考〕左が付近の古地図です。3つの橋が向かい合っている姿がよく分かります。(尾張屋版切絵図から引用)
左から来るのが京橋川、右手に出て行くのが桜川です。桜川は、八丁堀駅近くの〔桜川公園〕などにその名を残しています。
[下町トム]
2010年10月18日 07:38
中央区は水辺の多い土地です。海や川に面している場所も多いですが、水運のための運河も多かったことは有名です。
今では埋め立てられてしまった川や運河も多いのですが、新川近辺には、亀島川や日本橋川がかつての雰囲気を残してくれています。
〔写真は、新川付近今の姿。右の写真は佃リバーシティーを望む〕
この辺りは、明治期くらいまでは、酒や醤油の水揚げの舟が行き交ったといいます。東京の商業の物流を支えた運河も、今は水面に新しい町の姿を映して、静かにたゆたうかのようです。
時には下町水辺散歩もいかがでしょうか。
[下町トム]
2010年10月14日 09:00
10月11日『体育の日』。今日は中央区「区民スポーツの日」です。
晴海にある月島運動場周辺で様々なスポーツイベントが実施されました。
なかでも参加者や応援の人たちも多くて盛り上がったのが〝マラソン大会〟です。
10㎞、5㎞、小学生の部、ファミリーの部など、いくつかの種目が設定され、気持ちの良い青空の下、多くのランナーが快走しました。
中央区民のまた一つの素顔が見られる一日になりました。
ぼくも思い切って10kmマラソンに参加してきました。初めての経験でしたが、多くの皆さんと一緒に汗を流して、思い出になりました。
走りながらはなかなか余裕は無いのですが、それでも、月島、晴海の町の風景が次々と眼に飛び込んできて、親しみが広がります。
いろんなシーンで町の魅力に気づくこともあるんですね。よい経験になりました。
[下町トム]
2010年10月12日 09:00
築地本願寺の境内では、いろいろなイベントが開催されていますが、おだやかな気持ちで買い物ができる〝安穏朝市〟も興味深いものです。
以前は毎月16日開催でしたが、これからは大体、毎月第二日曜日の8時~14時の開催になったようです。次回は10月17日(日)の予定だそうです。
別の記事でご紹介した『銀座吉水』さんが事務局を担っていただいているようです。
野菜や農産物など中心に新鮮な素材を販売する出店が並びます。広い境内をゆっくりと散歩しながら、店先を見て歩くだけでも楽しいですよ。
まるでパリのマルシェのような気分で、買い物のあとは銀座までぶらぶら歩くのも愉しいかも・・・。
中央卸売市場だけではない築地の朝の風景もお試しあれ。