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再生の力、「茅の輪くぐり」。夏へ向かって!

[小江戸板橋] 2015年6月25日 16:00

「こっち来て、こっち来て、こう回って。」

お父さんの手を引いて、坊やが神社の参道に設けられた「茅の輪」をくぐります。

タッタッタと、8の字にくるくる回る動きが、すっかり気に入ったようです。

竹を組んで、チガヤを束ねた輪を吊るす。

異界への入口のように立てられた円と、無限大を示す∞の字の歩き方。

言葉にできぬ、力が引き出される気がします。

 

茅の輪の効力を語る歌があります。

「水無月の 夏越の祓 する人は 千歳の命 延ぶというなり」

延命長寿の祈りです。

この和歌を唱えながら、輪をくぐるという習わしもあります。

 

町内会の掲示版に、形代(かたしろ)の受付の文がありました。

六月晦日、紙で作った人形に身のケガレを移して川に流し、清める。

再生の儀式なのでしょうか。

 

この円い茅の輪。実はお正月の「しめ縄」の原型とする説もあるのです。

輪を解けば、一本の縄になります。

清浄な場を示す縄。

丸くなったり、線になったり、変幻自在なその姿は、太さや色合いからして青大将。

日本の野山に広く生息する比較的なじみのある「へび君」です。

日本の神様には、へびの姿を借りた存在は珍しくありません。

川や沼の守り神、主であり、雨を呼び、渇きを潤し、豊かな実りを与えてくれる。

小判や宝玉との相性も良いようです。

なんといっても、脱皮しながら再生・成長していく姿はとても神秘的で、

はかりしれぬパワーを感じます。

野を横切り、大河を渡り、荒波を越えて移動し、再生を繰り返す力に、

古人は「安珍清姫」のように、「女性の情念」をも重ねてきました。

 

恵みの雨の季節です。

晴れた日を選んで、お近くの神社の「茅の輪くぐり」で、新たなパワーを

いただいて来ましょう。

私が向かっているところですか?

築地の波除稲荷神社です!

 

 
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