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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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「人形には人形の人生があると思う」―「与勇輝展」始まる―松屋銀座

[滅紫] 2018年3月25日 14:00

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パリ凱旋・傘寿記念の「与勇輝展」-創作人形の軌跡―が21日から松屋銀座で始まりました。12年ぶりのパリでの展覧会の成功を受け、東京では8年ぶりになるこの展覧会は「今回は初期のシンデレラやピーターパンなどの海外の物語を題材にしたものから、日本の郷愁をテーマにした代表作、「今」を生きる子供たちへの賛歌など新作70点を含む約150点を展観。」(展覧会案内より)とのこと。日本のみならず世界各国で人気の与勇輝氏の創作された人形はただの人形ではなく、魂の宿った生き物のような印象を受けます。来場者はとても丁寧に一体ずつご覧になるのでなかなか列が進みません。私は逆コースで回ることにしました。最後に待っていたのは「おいら」と題したビートたけしさんと 「ところさん」の所ジョージさん。今にも喋り出しそうにそっくり。サッカーに興じる子供たちの表情は見ていて飽きない。与勇輝さんの優しいまなざしが伺えます。おやつを前に座っている大正・昭和初期の子供たちには「着物が懐かしい」という会場からの声も聞こえてきました。

 

入り口では「人形には人形の人生があると思う」という与勇輝さんの言葉が迎えてくれます。

 

与勇輝さんに魂を吹き込まれた人形たちのこれからの人生はどんなものになるのでしょうか。

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会場の外に出ると「神楽坂紀の善」の看板が目に入りました。何とイートイン・コーナーがあります。甘味の名店なので思い立って一度出かけた時は「定休日」だったのです。今回初出店。早速入って悩んだあげく「くずもち」にしました。周りの方は殆ど有名な「あんみつ」を召し上がっています。お店を出ると隣は新川の「津々井」。えっ!オムライスもあったの!これで驚いてはいけなかったのです。更に隣には「銀ブラ」発祥の地、「カフェパウリスタ」まで出店。

 

展覧会も勿論ですが、イートイン・コーナーも外せません。会期の前半・後半でお店も替わるようですからもう一度来なくては。前半は27日までです。

 

与勇輝展 4月10日まで 松屋銀座8階イベントスクエア

10時~20時最終日は17時閉場

入場料:一般1200円

 

 

 

41年ぶりの「孝・玉コンビ」復活の「於染久松色読販おそめひさまつうきなのよみうり」-三月大歌舞伎―歌舞伎座

[滅紫] 2018年3月14日 14:00

昭和50年代に一大歌舞伎ブームを巻き起こした「孝・玉コンビ」(仁左衛門さんの孝夫時代)ですが、最近は共演が少なくはや「伝説の舞台になったか」と残念に思っていたら、ファンの声が通じたのか先月の「7段目」に続き今月の演目が発表された時は小躍りしてしまいました。「於染久松色読販」は「お染の七役」としてお染を演じる役者の7役早替わりが知られていますが、今回は「莨屋の場」「油屋の場」だけの上演。玉三郎さんの土手のお六、仁左衛門の鬼門の喜兵衛夫婦がフグにあたった死体を使って強請を思い付きますが、死体が生き返り、強請に失敗した二人が駕籠を担いで花道を引っ込みます。この組み合わせでの上演は松竹の発表によれば昭和52年以来41年ぶりとのこと。次の「神田祭」もお二人の鳶頭と芸者でこちらも同様の久しぶり。美しい名コンビの復活に奈良からやってきた若い友人は大感激。当時復活上演された南北物を連続公演してくれないかなーとため息をついていました。最後は泉鏡花原作の「滝の白糸」です。新派で上演されることの多い演目ですが、歌舞伎座では昭和56年以来だそうです。玉三郎さんの演出で壱太郎・松也さんが滝の白糸、村越欣弥を初めて演じます。水芸の場面は本当にどこから水が出てくるのかわからず、大拍手。裁判所の場面の欣弥のセリフは聞かせます。

 

昼の部は愛之助さんが和藤内を演じる「国性爺合戦」。四世雀右衛門7回忌追善「男女道成寺」、芝翫さんの落語の芝浜を歌舞伎化した「芝浜革財布」です。

 

千穐楽は27日 お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489

 

 

 

おススメカフェラウンジーハイアットセントリック銀座

[滅紫] 2018年3月11日 09:00

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次の予定まで1時間近く時間が空きました。どこかでお茶でもと思って目に入ったのがここ、ハイアットセントリック銀座です。1月22日にオープンしたばかりなので気になっていたのですが、のぞいてみるチャンスがありませんでした。Bar&Lounge NAMIKI667は3階にあります。ちなみに4階がフロントです。一人だったのですが窓側のゆったりしたテーブルに案内されました。眼下は並木通りです。このラウンジの名前、NAMIKI667は勘の良い方はお察しの通り、ホテルの所在地が並木通りの6-6-7であることによっています。アルコールも勿論ありますが、ソフトドリンクも豊富です。私はまずはコーヒーをいただくことに。読みふけっているといつの間にか外は薄暗くなっていて、全く気が付かない間にテーブルライトが置かれていました。このさりげなさ、珈琲のお替りのタイミングといい、やはりホテルのサービスですね。気になるお値段ですが。コーヒーは800円、サービスと消費税が入って994円でした。

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ホテル・ハイアット・セントリック銀座 Bar&Lounge NAMIKI667

銀座6-6-7

 

 

二刀流右近さん誕生―「延寿会」―歌舞伎座

[滅紫] 2018年3月 1日 12:00

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二月歌舞伎の千穐楽翌日2月26日、六代目清元延寿太夫三十三回忌追善、七代目清元延寿太夫襲名三十周年記念の「延寿会」で延寿太夫さんのご子息二人の初代清元斎寿、七代目清元栄寿太夫の御披露公演がありました。午前の部で襲名披露演目として「助六曲輪菊」、夜の部では中村勘九郎・七之助さんによる「吉原雀」、菊之助さんの「お祭り」仁左衛門さんの「保名」と何とも贅沢な演目が並びます。「口上」では菊五郎さんからのご挨拶が始まると延寿太夫さんが感涙、斎寿さんのご挨拶の時にはハンカチまでお使いになるほどでお喜びの様子が客席まで伝わってきました。隣に並ばれた菊五郎さんの温かい眼差しが印象的でした。

 

七代目栄寿太夫さんは皆様ご存知の若手人気歌舞伎役者、尾上右近さんです。菊五郎さんの「最近は野球でも二刀流が話題ですが・・」のご挨拶に客席が沸いていましたが、ご本人のインタビュー記事によれば「二足の草鞋でも二刀流でもありません。結婚した相手が歌舞伎、清元は家族」とのこと。とはいえ両立は大変だろうと思いますが、ファンとしてはどちらも頑張っていただきたいものだと願っています。

 

 

大福帳に使われた和紙‐「西ノ内和紙」をご存知ですか?-タチカワブラインド銀座ショールーム

[滅紫] 2018年3月 1日 09:00

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東京マラソンを応援する人の多さに圧倒されながら、日本橋から銀座までブラブラ歩いてお茶でもとのぞいていたらこの展覧会に遭遇しました。以前読んだ時代小説の中で火事にあった商人が「大福帳に長い紐をつけ井戸に投げ込む」場面があり、その時のセリフが「これは水戸さまの西ノ内和紙で出来ているので水にぬれても墨が散らず乾けば元通りになる」というのが記憶に残っていて一度は見てみたいと願っていたものなのです。会場の方のご説明によると「西ノ内和紙」名付けたのは水戸光圀公で、古くから茨城県西ノ内地方で生産されていたものを水戸藩になってからサイズも定め、検品し水戸藩専売として江戸に出荷、水戸藩の資金源のひとつになっていたとのこと。原料は那須楮でパンフによれば「楮は日本各地で産出しているが奥久慈地方で出来るものが日本最高品」とのこと。この展覧会は紙すき職人の菊池正気さんが作った和紙を紙造作家の小山欽也さんが「紙布」やタピストリーなどの作品にしたものです。座布団や暖簾、紙衣(かみこ)、「空中浮遊」と名付けられた現代美術のような作品もあります。作品によってはこれが紙?と思わせられるものもあり、私が気に入ったのは屏風のようになった暖簾で2か所に開いた窓が明り取りになっていて折り畳みも出来、風も入らないので「即席のお茶室が出来る」のです。お部屋の一部があっという間に独立したお茶室に早変わり!「紙布」で夏帯を作ってもよさそうだし、江戸時代絹や木綿を買えない人たちは「紙布」に綿や藁を入れ冬の衣服・蒲団として用いていたそうですから、丈夫なこと・暖かさは請け合いです。日本の伝統工芸品は実用と美とを兼ね備えていて本当に凄いとあらためて感じます。土日は先着10名のワークショップがあります。

 

タチカワブラインド銀座スペース 銀座8-8-15 

TEL 3571-1373

「Collaboration西ノ内紙との出会い」

3月4日まで 10時~18時最終日16時 入場無料

 

 
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