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名画あるところに美食あり ~ブリヂストン美術館

[ビッキー] 2011年8月11日 08:30

ここ最近、新築や建て替えなどによって、併設されるカフェレストラン自体に魅力を感じる美術館が増えてきたように感じることはありませんか?

乃木坂の国立新美術館のフレンチ「ポールボキューズ」、サントリー美術館の加賀麩のカフェ「shopxcafe」などなど、ゆっくりと名画を楽しむのはもちろん、その後も場所を移動することないまま、余韻に浸りながらのんびり美味しいものをいただけるのはとても魅力的。

そんなお勧めの美術館カフェが、中央区にもちゃんとあるんです!

 

さてさて、前置きが長くなりましたが、本日は多彩な印象派の作品で知られる中央区屈指の美術館、ブリヂストン美術館にお邪魔してきました。

併設されたティールームの名前は「ジョルジェット」。これはブリヂストン美術館で一番の人気を誇るコレクション、ルノワールの名画「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」に由来します。

 

2011072612400001.jpg
ちなみにこちらがジョルジェットちゃんです。
天使のような微笑みは、いつ見ても心癒されます。ファンが多いのもうなずけますね。


メニュー看板.jpgのサムネール画像こちらのティールーム、一見すると、よくありがちな「美術館併設のカフェ」のようですが、あなどる無かれ!
毎日30食限定で用意されるサンドイッチは、前日までの予約制。
老舗西洋料理・赤トンボの特製です。

入り口にはそれを知らせる立て看板も。



実は日曜の夜に今回の来訪を思い立った私。月曜は休館ということで、予約もせぬまま火曜日の開店まもなくのお時間にお邪魔しました。ドキドキ・・・



店内はさほど広くありませんが、クラシックが流れ、とても落ち着いた雰囲気。なによりもスタッフの皆さんの対応がとても気持ちよく、ホテルのラウンジのようです^^

開店直後ということで、お目当てのサンドイッチはまだ大丈夫!とのこと。良かった~



赤トンボのサンドイッチ.jpg こちらが、赤トンボのサンドイッチセット。ドリンクとちいさなデザートがセットになって、1200円と良心的です。ちょっと変わったものにトライしたく、タロッコオレンジジュースを選びました。これもまた美味。夏らしいゼリーのほかに、小さなクッキーも添えられていて、食後もくつろげます。

美術館カフェの特徴なのでしょうか、おひとりで来られているかたが多く、とても静かに楽しめます。アートにまつわる雑誌や本も用意されていて、ドリンクを片手にゆっくり過ごすことができました。

ちなみに、おこさま(小学生以下)には、ジュースとお菓子を無料で提供されているそうです。とても良心的!

 

あれ・・・? あ、そうだ、今日は展示を見に来たんだった!そんな気にさせられてしまう、素敵なティールームでした(笑)

 

そうそう、こちらのコレクションには、中央大橋に鎮座する「メッセンジャー」像(フランス・セーヌ川との友好の証。日本からはお礼に屋形船が贈られました)でおなじみの、オシップ・ザッキンの彫刻があります。こちらもぜひご覧ください!

 

ブリヂストン美術館 ティールーム・ジョルジェット 

中央区京橋1-10-1 03-3563-0245

10:00~18:00 *ティールームは11:00から 

*月曜は美術館・ティールームともにお休みです

http://www.bridgestone-museum.gr.jp/tearoom/

 

 

 

両国広小路は江戸の香り

[下町トム] 2011年8月10日 13:00

今年は東日本大震災の影響もあり、中央区ゆかりの<東京湾大華火祭>が中止となり、少々さびしいところですが、ほかに有名なところでは、名物大会である<隅田川花火大会>は日程を遅らせて実施されます。


両国橋の手前.JPG
この大会はもともとは江戸時代からの流れを汲む「両国の川開き」で上げられた花火が発祥です。

かつては文字どおり両国界隈で花火が打ち上げられ、「玉屋」「鍵屋」の掛け声とともに盛り上がりました。



今の両国橋が花火会場だったんですね。

両国橋の西側は江戸期には日除地が設けられ、〔両国広小路〕として知られました。当時は江戸でも屈指の繁華街だったといいます。


両国広小路あたり.JPG今は道路とビルが見られるだけですが、道の分かれ目のあたりがかつての日除地の外縁を髣髴とさせてくれます。



ちなみに、〔両国〕というのは今では墨田区側の地名ですが、もともとは現在の中央区東日本橋の一部の地名であったわけです。〔武蔵〕〔下総〕の国の境目だったから〔両国〕です。現在国技館が建つあたりは、〔東両国〕とか〔向こう両国〕と呼ばれていました。


 

さて、かつての両国広小路から少し歩くと〔薬研堀不動尊〕に行き着くことができます。

薬研堀不動尊往年の姿.JPG古くから信仰の厚い仏閣であり、さまざまな文献にも登場します。

池波正太郎『鬼平犯科帳』第14巻「殿さま栄五郎」では次のように述べています。


・・・・ここの縁日の賑わいは江戸でも指折りのものだ。このあたりは両国西広小路の盛り場とも接しており、料理屋や商舗が軒をつらね、夜に入っても灯火が「昼のようだ」といわれたほどの繁華な土地(ところ)である。


薬研堀不動尊正面.JPG


ここから馬喰町へ出たり、また浜町から人形町まで歩くのも楽しい散策路です。


時には、往年の盛り場の姿を想像しながら、変わりゆく中央区の景色を楽しむのはいかがでしょうか。


 

 

お岩さんゆかりの寺社めぐり

[ジミニー☆クリケット] 2011年8月 7日 16:50

夏といえば怪談shockですから・・・

Kuniyoshi.jpgdownwardleft東海道四谷怪談

「神谷伊右エ門 於岩のばうこん」

(歌川国芳)

 

 

毒薬を盛られたお岩さんが、髪を櫛で梳くと、ごっそり髪の毛が抜け・・・という四谷怪談の名場面「髪梳き」が、私にはあまりにもインパクトが強すぎて、何か「お岩さん=怖い人」のような印象を持ってしまうのですが、そもそも、お岩さんは、何も悪いことをしてないんですよね。

 

ということで、新川にある「於岩稲荷田宮神社」のことを調べていると、四谷にも同名の「於岩稲荷」があるらしく、そもそも「四谷怪談」なのだから、こちらがご本家sign02ということで、お岩さんゆかりの神社、お寺を訪ねてみました。


まずは、於岩稲荷田宮神社(中央区新川2-25-11)

最寄駅は、京葉線、日比谷線の八丁堀駅です。

shin1.JPGのサムネール画像 shin2.JPGのサムネール画像

shin3.JPG

upwardright   鍛冶橋通りから入った車の往来の少ない通りに面した静かな一角にあります。敷地は、初代市川左団次の所有地だったとのこと。

後述の四谷の於岩稲荷が明治12年に火事で焼失したのを機に、当地に移転したとのこと。

この社殿も、昭和20年の戦災で焼失しましたが、戦後、四谷の於岩稲荷とともに復活して、現在2つの稲荷神社があるそうです。

 


ここからは、中央区ではなくなるのですが、四谷の於岩稲荷田宮神社(新宿区左門町17番地)

最寄駅は、丸の内線四谷三丁目駅。

yotsu1.JPGのサムネール画像  yotsu2.JPGのサムネール画像
こちらも、外苑通りから1本入った閑静な住宅地にありますup

神社の歴史が詳しく書かれた説明書が、本殿の縁側に置かれていました。

お岩さんは、江戸初期に実在した人で、信心深く、その信心のおかげで田宮家が隆盛したのに近隣の人々があやかろうと、屋敷社を「於岩稲荷」と呼んで、信仰するようになったのが始まりだそうです。


続いて、於岩稲荷陽運寺(新宿左門町18番地)は、於岩稲荷田宮神社と通りをはさんですぐ近くにあります。

於岩稲荷田宮神社(近くの赤い幟)から於岩稲荷陽運寺(遠くの赤い幟)を見ると、こんな感じです

down

yotsu3.JPG


於岩稲荷陽運寺には、「お岩さま縁の井戸」がありました。

yotsu4.JPG yotsu5.JPG

 

最後に、妙行寺(豊島区西巣鴨4-8-28)

最寄駅は、都電荒川線の新庚申塚駅。お岩通り商店会を通って到着down

su1.JPG su2.JPG

お岩さんのお墓があります。何で西巣鴨にsign02と誰でも思うらしく、明治42年に当地に移ってくる前は、妙行寺は四谷にあったとのこと。納得。


今回、お岩さんゆかりの場所をまわり、各所の説明板などを読んで感じたことは、四代目鶴屋南北の創作者としての力量のすごさですね。当時の江戸庶民に親しみのある人物(お稲荷さんの名前にまでなっていたお岩さん)、赤穂浪士のあだ討ち、そして当時起こったショッキングな事件をうまくミックスして、なんとも魅力的なエンターテインメントを作り上げてしまいました。そして、その作品は、初演後190年近くたっても、夏になると決まって上演されるほど、時代を超えて人気の演目であり続けているのですからgood


 

 

西本願寺唐門の麒麟

[illy-ship燦壱朗] 2011年8月 5日 08:30

今年は親鸞聖人750年大遠忌で京都西本願寺が大変賑わっています。

西本願寺と中央区は大きな縁があります。

ひとつは築地本願寺。

正式名称を浄土真宗本願寺派本願寺築地別院と言い、 京都西本願寺の別院で、

今年はイベントがたくさん行われています。

ちょうど、8月6日(土)まで納涼盆踊り大会も開かれております。


もうひとつはこの唐門。

中央区新川に本社がある麒麟麦酒のマークの元となったと言われています。

キリン.jpg

親鸞聖人750年大遠忌である今年、築地本願寺に行かれてはいかがでしょうか。

また京都の西本願寺では、秋にも毎月特別拝観ができる日があります。 普段非公開の国宝飛雲閣や書院が見られますので、この麒麟を見ることもおすすめします。