[滅紫]
2011年11月 6日 08:30
11月の演舞場は「七世尾上梅幸十七回忌」「二世尾上松緑二十三回忌追善」の顔見世。
「顔見世」は江戸時代、劇場側と役者の契約は1年で、毎年十一月はいわば専属契約を結んだ役者を披露する興行が行われこれを「顔見世」といった。従って顔見世は芝居の世界に従事する人たちにとっては正月と同じ意味を持っていたという。江戸大坂の顔見世は江戸後期から次第に途絶え、東京では戦後になって復活した。唯一連綿と続いている京都の南座の顔見世は桟敷席に花街の舞妓さんや芸妓さんがずらりと並ぶのは年の瀬の京都の風物詩になっているのでご存知のかたも多いことでしょう。
というわけで顔見世2日目の夜、早速演舞場へ出かけました。「追善」とはいえお二人とも舞台姿がまだはっきり目に浮かぶのはこちらが年齢を取ったということですね。昼夜ともにお二方所縁の演目が勢ぞろい。それをそれぞれ息子、孫、一門の役者さんが演じるのは「追善興行」ならではです。
菊之助さんの「娘道成寺」は花道に現われた時から観客を魅了しました。「美しい!」「ほう」「ふう」というため息が聞こえます。鐘の上での幕切れまで1時間あまりも観客の視線をひきつけ続けさせるのは凄い!の一語です。
先月の国立に続き、田之助さんの元気なお顔が見られるのも嬉しい事です。
手ぬぐいを久しぶりにGETしました。
特別にお見せします。
夜の部は他に「外郎売」と「髪結新三」昼の部は「傾城反魂香」「吉野山」「魚屋宗五郎」
復帰した勘三郎さんが話題の浅草平成中村座も今月から7ヶ月のロングラン興行です。京都の顔見世も月末から始まりますし、歌舞伎ファンには楽しみな、お財布にはイタイ、本格的な歌舞伎の季節の始まりです。
チケットホン松竹:0570-000-489(10:00~18:00)
[滅紫]
2011年11月 5日 08:30
「クラシックはどうも苦手」と敬遠気味の方は多いようだ。かくいう私もその1人だが、今日は友人に誘われて久々にコンサートに。会場の浜離宮朝日ホールは築地朝日新聞社新館にあり、音響効果の良いホールとして音楽ファンにはよく知られている。
でも「ランチタイムコンサート」って?
ホールの濱吉総支配人のお話によると、「ややもすれば敷居の高い感のあるクラシックをより気軽に、より身近に楽しんでいただけるよう8年前からお昼の時間帯に実施しています。通常のコンサートより時間も短く、抑えた料金で、また事前のお申し込みがあれば託児も可能にしています。」とのこと。
因みに、このホールは1992年に室内楽専用ホールとしてオープンし、1996年にはアメリカ音響学会により、我が国では初めて響きの良いホールとしてカーネギーホールと並んで「EXCELLENT]の評価を受けているそうです。
93回目を迎える今回はNYで活躍中の大島文子&直子姉妹のクラリネットとピアノのDUOリサイタル。ほぼ満席の盛況ぶりです。ショーソン、バーンスタインから山田耕筰の日本の歌まで、時々の語りとあわせぴったり息の合った演奏で飽きさせません。1時間30分はこの時間帯には程の良い長さで私たちもちょっと優雅にリラックスした時を過ごしました。それにしても演奏家って体力要りますねー。
「丁度お腹も空いてきたし・・・」と音楽より食欲の秋の友人とランチに。ホールのHPには「ランチタイムコンサートのあとの近場のお勧めレストラン」まで掲載されています。いたせりつくせりです。
そして今日はまた嬉しいサプライズ。ホール出口で亀田製菓の菓子詰め合わせがお土産に渡されました。この日限定の協賛ということですが、何だかとても得した感じの嬉しい一日となりました。お気に入りのプログラムを見つけて、ちょっと短い優雅なひとときは如何でしょう?
今後のランチタイムコンサート:何れも11:30開演、入場料:2,800円
2011年11月30日(水)三舩優子ピアノリサイタル
2011年12月21日(水)バス・ファイブ金管五重奏団
2012年1月26日(木)寺神戸 亮 ヴァイオリンリサイタル
2012年2月10日(金)木村俊光と巡るオペラの旅
2012年3月28日(水)仲道郁代ピアノリサイタル
チケットの申し込みは朝日ホールチケットセンター TEL 03-3267-9990(日祝を除く10:00~18:00)