春の中央区歴史散歩2014「江戸前島を歩く」の前編第1回が4月12日(土)開催された。この歴史散歩は中央区の原型とされる「江戸前島」といわれる江戸初期の地形をたどりながら、周縁の名所旧跡を巡ろうと企画されたもので、2回にわたって実施される。区報「区のおしらせ中央」で応募した皆さんが参加した。関連記事 こちら>>
第1回のこの日、好天のもと新芽がほころび始めた数寄屋橋公園(泰明小学校側)には50人ほどの参加者が集まり出発した。この付近はかつて外堀があったところで、西に向かうと日比谷入江に近い。JR高架線に沿って南に歩く道は江戸前島の西縁辺と思われる一帯である。新橋寄りの土橋跡付近は堀割の交差点であった。西に虎の門・溜池方面へ外堀が、東へは汐留川が流れていた。中央通りを越え東に行くと三十間堀跡がある。蓬莱橋跡付近が前島の南縁部辺りだろう。
昭和通りを北上すると、旧木挽町の「森田座跡」説明板がある。江戸前期の芝居町跡である。歌舞伎座(写真)を見ながら、明治会堂跡を経て、築地川跡(現首都高)を東に渡った辺りは前島の東縁辺付近とされる。解散場所の中央区役所前で約2時間の歴史散歩は終了となった。
今回の歴史散歩は「江戸前島」という砂州の地形を生かした江戸の都市形成・町づくりが今もって体感できるようである。国土地理院「土地条件図」と照らし合わせて歩くと、より理解が深まってくる。@巻渕彰
◇後編の第2回は4月20日(日)、区役所前から楓川沿いに江戸橋までのコースで開催される(申込締切済)。