日一日と寒くなるこの季節、目を愉しませてくれるのがイチョウ(銀杏)の黄葉。中央区でも特派員サムさんの12月3日記事「イチョウ黄葉(
/archive/2015/12/post-2914.html)」で紹介された浜町公園入口緑道など各地で見頃を迎えています。
休日の土曜、京橋スクエアガーデンの中央エフエムスタジオで「大好き中央区」の収録を終えたあと、天気も良いので柳通りのポートから借りた中央区コミュニティサイクル(CCC )で街を流していると、蛎殻町の新大橋通り沿いで黄金色に染まる一角を見つけました。さっそく自転車を止めてみると、鳥居があり、左右に銀杏稲荷と銀杏八幡宮の文字。
境内には大きなイチョウの木が聳え一面黄金色です。この八幡宮、正確な創建は不明だそうですが、江戸中期の1775年(安永4年)に、常盤橋の福井松平氏の邸内鎮守であったご祭神の誉田別尊(ほんだわけのみこと)を社殿にお祀りしたそうです。こちらは中央区では唯一の八幡宮だそうで、当時既に樹齢300~400年の大銀杏が境内にあったため、銀杏八幡宮と呼ばれたようです。残念ながら名前の由来となった大銀杏は1923年の関東大震災で焼けてしまったそうで、現在のイチョウの木はそれとは別のものです。
ところで、イチョウといえば冒頭のサムさんブログ記事でも説明の通り、公害・病虫害、火などに強く、その生命力から東京でも神宮外苑など多くの場所で街路樹に使われ、「都の木」としても知られています(昭和41年の都民投票により選定)。更には、東京大学のシンボルマーク(「東大マーク」)は黄色と淡青の2枚のイチョウの葉を組み合わせたものですが、そうなると気になるのが、都バスや大江戸線で見かけるあの緑色のマーク。
イチョウの形に似ているので、そうなのかと思いきや、実はこちらはイチョウとは無関係なのだそうです。東京都の頭文字の「T」をデザインし、東京都の躍動、繁栄、潤い、安らぎを表現したもので、平成元年6月に東京都のシンボルマークとして制定されています。
【銀杏八幡宮・銀杏稲荷】
所在地:〒103-0014 中央区日本橋蛎殻町1-7-7
交通;都バス「錦11」蛎殻町停留所下車徒歩3分程度、半蔵門線水天宮駅から徒歩5分程度。
祭神:誉田別尊
境内社:銀杏稲荷神社