師走の銀座を衝撃的なニュースが駆け抜けました。。。「プランタン銀座、2016年末閉店!」
プランタン銀座といえば、西銀座通り沿いに聳え立つ銀座の顔で、昨年(2014年)開店30周年を迎えています。プランタン銀座の歴史は1984年に始まります。スーパーのダイエーが百貨店事業への足掛かりとして、フランスの大手百貨店「オ・プランタン(Au Printemps)」の提携店として日本に誘致しました。1981年の神戸・三ノ宮駅前店を皮切りに、最盛期には札幌、大阪にも出店していました。【パリ・オスマン大通り(64 boulevard Haussmann , 75009 Paris)のプランタン本店(出所:wikipedia)】
また、プランタンは、その名(Le Printemps=春)の通り、春の明るさ、フランスの優雅さを象徴するデパートで、フランスの本家は1865年にパリで創業され、今年は創立150周年という記念すべき年でした。プランタン銀座開店直後の80年代半ばには、青春真っ盛りの私も、恥ずかしながら「銀座におしゃれなフランスを見に行こうよ!」などと言ってデートコースの一つとして大変お世話になりました。
【クリスマス前で混雑するプランタン銀座2階のカフェ・アンジェリーナ】
特に、2階にはパリのリヴォリ通り(226 rue de Rivoli, 75001 Paris)にある老舗カフェ「アンジェリーナ(Salon de Thé Angelina)」の銀座店があり、パリのお店と同じレシピで作られたモンブランなどフランスの香りがいっぱいです。【カフェ・アンジェリーナのモンブランメニュー】
正面にはためくフランス国旗とともにおしゃれな「フランス文化」が銀座からひとつ消えてしまうというのは、単にひとつの百貨店が閉店するという意味以上のものでちょっと残念です。しかし、開業150周年を迎えた本家も、百貨店は従来通り存続しているものの、経営については90年代以降グッチの親会社のPPR(現、ケリング)などを経て現在は中東カタールの投資ファンドがオーナーとなり、同様にプランタン銀座も現在のオーナーは読売新聞/三越伊勢丹となっています。テナントにも、近年ではバナナ・リパブリック、ユニクロ、ニトリが入るなど新しい方向の店づくりを模索していたこともあり、12月3日付ブログ記事の「鉄砲洲稲荷神社の社務所(/archive/2015/12/post-2910.html)」同様、変わっていくのは時代の流れなのかもしれません。今後については、2016年10月以降一部売場の閉鎖を開始し、16年末に閉店。17年3月から全店新装し新たな店舗名で再スタートすることのようです。新店舗名については現状未定ですが、今までの「フランス」とは一線を画すカジュアルな店を目指すものと言われています。
【プランタン銀座】
所在地:〒104-0061 中央区銀座3-2-1
営業時間:11:00~20:00(金、土曜日は~21:00)
電話:03-3567-0077