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「中村誠の資生堂 美人を創る」 資生堂ギャラリー

[ミル] 2014年6月27日 13:00

銀座8丁目の資生堂ギャラリーで開催中の展覧会、「中村誠の資生堂 美人を創る」にお伺いしました。

 

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1950年代半ばから80年代にかけて、資生堂の代表的な広告を手がけられた中村誠さん。

 

前田美波里さんや山口小夜子さんがモデルとなった広告は、どなたもご覧になったことがあるのではないでしょうか。

 

「一業、一社、一生、一広告」
 
をモットーに、資生堂のイメージを視覚化することに生涯をかけ、伝説的な広告の数々を生み出されています。
 
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1926年、盛岡に生まれた中村さん。
 
絵を描くことやデザインへの憧れを持つようになったのは、少年時代、薬局に貼られていた資生堂のポスターの美しさに心を奪われたことからなのだそう。
 
会場には、中村さんが高校時代に撮られたモノクロームの小船の写真が展示されていました。
普通の岸辺と小船なのに、とても詩的な画面で、完成された美しい構図が印象的でした。
 
その後、東京美術学校に進学した中村さんは、戦後、なにも商品がない店先に貼られた、資生堂の原節子さんのポスターを見つけます。
 
それは、売るものがない商店主を励ますために資生堂が配ったポスターだと知った中村さんは、資生堂で働くことを決意し、門を叩いたのだそうです。
 
そして、少年時代に憧れた「花椿」の表紙をデザインした、山名文夫さんのいる宣伝部で嘱託として働けることとなり、1949年には正社員として入社。
 
1957年、先輩の代理で香水の広告を手がけたことが転機となり、その後多くの資生堂の広告を手がけられています。
 
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中でも、香水は化粧品会社の顔となる商品で、企業のブランドイメージに関わるものなので、大事に育ててこられたのだそう。
 
中村さんの手がける香水のポスターは、その一枚が詩のように美しいもの。
 
「計数に表現することのできない表情とか、雰囲気、空気感。
 誇張して言うと『人間の存在感と心』が現れることが大切」
 
表現について、そうおっしゃっている中村さん。
 
文字のビジュアルも大切にされ、コピーライターの方へも、
 「漢字が5つ6つ、それからあとは平仮名で宝石がこぼれてくるようなコピーを」
 と具体的に指定をされていたのが印象的でした。
 
ギャラリーに飾られている、時代を彩ったポスターはどれも、輝くような美しさ。
 
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広告を作るというだけではなく、
「日本の女性の美しさで、日本の未来を拓く」
ということを常に念頭に置いていらっしゃったような、中村さんの祈りにも似た気迫を感じました。
 
上品で静かな情熱とエレガンス。
美はうつろい、一瞬の中に永遠を見るもの。
 
それを一枚の広告にこめた、美への誠意がつたわってきます。
 
「中村誠の資生堂 美人を創る」は、6月29日まで、資生堂ギャラリーで開催されています。
 
 
 
「中村誠の資生堂 美人を創る」
 
2014年6月29日(日)まで
 
資生堂ギャラリー
〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel : 03-3572-3901  Fax : 03-3572-3951
11:00~19:00  最終日の日曜は11:00~18:00
毎週月曜休 (月曜日が祝日にあたる場合も休館)
入場無料
 
 
 
 
 

 

中央エフエム「中央区街角スケッチ」の音楽・佐川文絵さん

[ミル] 2014年6月 3日 09:00

中央区のコミュニティFMラジオ、中央エフエム。

生活に役立つ地域の情報や、さまざまなジャンルの音楽番組などが放送され、毎日楽しませていただいています。

 

中でもわたしが大好きな番組は、「中央区街角スケッチ」。

 

ピアノの旋律とともに始まり、ゆるやかな哀調を帯びたメロディーにのせて、中央区の歴史的なスポットや人物が紹介される番組です。

 

勝鬨橋、兜町、時の鐘、明石町、石川啄木、人形町、八重洲、歌川広重、新富町、月島、両国広小路、十返舎一九、築地ホテル館・・・

 

それぞれの街や人の背景に、こんな素敵なお話があったのだと、聴くたびに感動しています。

 

一日に何度か放送されるので、とても聴きやすい番組です。

(放送時間は中央エフエムのタイムテーブルをご覧ください。 http://fm840.jp/timetable.html )

 

中央区観光検定試験の勉強をする際にも、この番組がとても役立ちました(^-^)

 

音楽がとても素敵なので、どなたの曲なのか知りたいと思い、中央エフエムのお昼の番組「ハロー・ラジオシティ」の中で問い合わせをさせていただいたところ、佐川文絵さんというピアニストの方の曲だと教えていただきました。

 

 

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佐川さんのアルバム「Weave a Light(ウィーブ・ア・ライト)」と、自主制作版の「たまゆら」。

 

なんと、ラジオがきっかけとなって、佐川さんご本人とお会いすることができ、その際に手渡していただいたものなのです。

とても気さくで明るく素敵な方で、お会いできて本当に感動でした。

 

「中央区街角スケッチ」に使われているのは、冒頭に流れる「やがて」という曲と、「光のほうへ」の2曲。

 

聴くとすぐ、番組の内容がよみがえってくるようです。

 

「やがて」は、自主制作版のみに収録されている曲で、「光のほうへ」は、アルバム「Weave a Light(ウィーブ・ア・ライト)」にも収録されています。

 

「Weave a Light(ウィーブ・ア・ライト)」は、「光を織り成す」という意味なのだそう。

そのタイトルのとおり、様々な色合いの光を感じさせる、佐川さんの紡ぐ曲。

 

1973年生まれの佐川さんは、8歳よりピアノを始められ、東邦音楽短期大学ピアノ科を卒業後、 ピアノ講師の道へ。

 様々なジャンルのアーティストとの演奏活動を続けられ、2006年に自作曲のCD「たまゆら」を制作なさっています。

 

しかし、2007年にがん告知を受け、入院。

大きな手術を経験され、 人生観がひっくり返ったのだそう。

 

その後、1年間の抗がん剤治療を経て、現在では演奏活動やお仕事に無事復帰なさっています。

お会いした際、とても元気ではつらつとなさっていて、そんなに大きなご病気を経験されたのが信じられないほどでした。

 

アルバム「Weave a Light(ウィーブ・ア・ライト)」を発表なさったのは、2010年のこと。

 

佐川さんの曲に感じるのは、命の輝きとやさしさ。

美しいメロディーの中に、温かな光が踊っているようです。

 

ご自分の経験なさった痛みや悲しみを、音楽という「人を感動させる光」に変えることができるのは、佐川さんの人柄と才能と努力があってこそなのだと、お会いした際に実感しました。

 

現在、ピアノの個人レッスンの講師とアーティスト活動をなさっている佐川さん。


6月19日には、中目黒の楽屋というお店でライブコンサートを開催されます。

生演奏で佐川さんの音楽を聴いてみたいと思われる方はぜひ(^-^)/

 

佐川さんのホームページには、ライブのスケジュールも掲載され、アルバムの試聴や購入もできますので、ご興味ある方はこちらもご覧ください。

http://sagawafumie.com/

 

 

 

 

 
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