[湊っ子ちゃん]
2018年5月20日 09:00
中央区では、区民にとってわかりやすく、親しめる道になるようにとの願いから、98路線に愛称がついています。今日は、京橋地区「鉄砲洲通り」を歩きます。
平成元年度に愛称のついた「鉄砲洲通り」は、八丁堀4丁目14番、亀島川に架かる「高橋」のたもとから、湊1丁目と2丁目を通り、佃大橋に出会う湊3丁目11番までの、約600mの道のりです。都バス、江戸バスともに、「鉄砲洲」「湊三丁目」と、2つの停車場を設け、地元の皆さんには、「バス通り」の名でも親しまれています。通り沿いには、鉄砲洲稲荷神社、鉄砲洲児童公園が並びます。
♪ 櫻川
じつはこの「鉄砲洲通り」、今はもうないふたつの川と、深い関わりがありました。「高橋」と「南高橋」の間の歩道に、「稲荷橋」と書かれた親柱が残ります。これは、かつてここを流れていた「八丁堀」の名残です。
「八丁堀」は江戸時代初期、船運を目的に京橋川から隅田川を目指し開削された掘割で、長さが八丁(約872m)あったことからその名がつきました。明治期には「櫻川」と名を改め、昭和61年に、全域の埋め立てが完了し姿を消しました。亀島川に南高橋が架かったのは昭和7年のことですが、それまでの間、稲荷橋は隅田川を一望していました。また、「稲荷」とは、鉄砲洲稲荷神社のことで、明治に入って今の場所に御遷座されるまで、この水の神様は、まさに水の門「湊」から航海の安全を見守っていたのです。
♪ 鉄砲洲川
そしてもうひとつの川、「鉄砲洲川」。この川は、まさに「鉄砲洲通り」を流れていました。現在の明石町あかつき公園、かつての明石堀から延びるこの川は、鉄砲洲通りを抜け、湊二丁目と三丁目の境に位置する路地を曲がり、そのまままっすぐ隅田川に注いでいました。
現在、湊町第一児童遊園のある辺りに、鉄砲洲橋が架かっていたと思われます。この鉄砲洲川は、昭和4年、震災復興の一環として埋め立てられました。残念ながら、当時を忍ばせるものは何も残っていませんが、唯一、鉄砲洲通りから湊町第一児童遊園まで伸びる路地が、明らかに広いことが、河口部としての面影なのかもしれません。
♪ 親水空間
鉄砲洲通りの歩道には、亀島川沿いに親水空間が設けられています。ここに設置されているベンチは、「中央区の森」で発生した間伐材が使われています。「中央区の森」事業は、平成18年10月、「美しい地球を未来のこどもたちに」をテーマに、東京都西多摩郡檜原村のNPO法人里山再成塾および森林所有者と、森林面積約37.4haにおいて森林保全に関する協定を結んだもので、区域を越えた地球温暖化対策に取り組んでいます。
「鉄砲洲通り」は、街路樹がとてもきれいな通りです。大きく育ったプラタナスが、鮮やかな若葉を茂らせ、足元にはオレンジ色の道が続きます。歩道沿いの鉄砲洲児童公園には、小さな水辺と噴水。午後には、木漏れ日がきらきらと眩しくて、子供たちの元気な声がきこえてきます。通り沿いには古くからの商店が賑やかな雰囲気をつくり、近隣の住民や会社員さん、タクシーの運転手さんなどが、一休みする風景も見られます。ゆっくりと時間の流れる、そんな「鉄砲洲通り」です。
中央区観光特派員 湊っ子ちゃん
第8号 平成30年5月17日
[湊っ子ちゃん]
2018年5月13日 12:00
こんにちは、湊っ子ちゃんです。中央区には現在、京橋地区に7基、日本橋地区に6基、月島地区に5基、計18基の歩道橋が架けられています。今日は、昭和通りに架けられた、隣合ったふたつの歩道橋をご紹介します。ここにも、素敵な歩道がありました。
♪ 銀東一歩道橋
「銀東一歩道橋」は、銀座一丁目14~20の昭和通り上に位置します。ここには、中央区の水辺を表す4枚の絵がありました。
隅田川をはじめ、運河や親水公園、中央区には多くの水辺がありますね。そこには、桜のきれいな名所があり、ユリカモメなどの野鳥が訪れ、私たちに季節を感じさせてくれます。そして、魅力あふれる橋たちは、中央区のシンボルです。
♪ 宝町歩道橋
「宝町歩道橋」は、京橋二丁目9~16の昭和通り上に位置します。ここには春から順番に、季節の花が8種類描かれていました。
さくら、区の花つつじ
あじさい、あさがお
コスモス、のぎく
つばき、うめ
昭和通りという愛称で親しまれているこの道は、「都道主要地方道316号」という路線名があります。歩道橋から眺めると、車道がとても広いことに気づきます。これは、大正12年の関東大震災において、火の粉が道路を超えて移り、火事が拡大したことから、それを教訓にして広くとったと言われています。また、このエリアには企業が多く、平日は多くのビジネスパーソンがこの歩道橋を利用します。足元の絵を見て、少しでもほっとできたらいいですね。
中央区観光特派員 湊っ子ちゃん
第7号 平成30年5月11日
[湊っ子ちゃん]
2018年5月10日 12:00
[湊っ子ちゃん]
2018年5月 7日 14:00
♪ 御鎮座一千百七十八年 鉄砲洲稲荷神社例大祭
5月3日(木)午前8時。前日夜から降り出した雨は、朝になるとポツポツと弱まり、空は次第に明るくなってきました。天気予報では、28度まで上がる予報。依然曇ってはいるものの、湿気が多く、上着がいらないほどです。鉄砲洲公園に足を運ぶと、御仮屋から出てきた鳳輦が、たくさんの氏子衆に囲まれていました。子供の頃から一緒にお神輿を担いできた仲間なのでしょうか、中には親しく声を掛け合う方々もあります。みな、その時が来るのを、まだか、まだかと待ち構えている様子です。
午前8時30分頃。鉄砲洲稲荷神社のほうから太鼓の音が聴こえ、慌てて足を向けました。宮出しの儀式が始まるのです。神社の外には、ブラスバンド、神幸祭渡御に参加する人力車が待機しています。境内の拝殿前には、本社神輿が鎮座しており、神楽殿では鉄砲洲東囃子が奏でます。氏子衆や見物客が見守るなか、宮出しの儀式が始まりました。本社神輿は、現在も八丁堀に商店を構える、秋山三五郎先代による大正15年の作品。台輪4尺1寸5分(約1m30㎝)という堂々たるものです。そしてついに、本社神輿の宮出しです。この頃には雨もすっかりあがり、日が差してきました。
午後には、各町会のお神輿が、それぞれの町の路地をくまなく回り、それから神社へ向かい参拝しました。途中の休憩所では、町会の方々が、お神輿が近づくのを見計らいながら、担ぎ手や見物客のためにと、お茶や飴などを忙しく用意されていました。大人数分ですので、とても大変です。
この日は、一日を通して、あちらこちらから掛け声や、賑やかな声が響いてきました。氏子町会が一斉に、お神輿を出すのですから、町全体が熱気に包まれます。お隣の町会のお神輿も近くの路地を通りますし、あちらに見えたと思ったら、こちらにもお神輿が来て、といった具合に、とにかく特別な一日なのです。わが町のお神輿が路地を行くさまは、やはり感動しますね。湊っ子は、遠くから見守るだけでしたが、とても誇らしい気持ちになりました。おかげさまで、翌日4日・5日も天候に恵まれました。皆さま、おつかれさまでした。
中央区観光特派員 湊っ子ちゃん
第5号 平成30年5月6日
[湊っ子ちゃん]
2018年5月 5日 18:00
いよいよ明日3日、「御鎮座一千百七十八年 鉄砲洲稲荷神社例大祭」神幸祭 鳳輦・神輿渡御が行われます。各氏子町会では、お仮屋にお神輿の姿が揃いました。本日は、御霊入れの儀式を執り行い、皆さん各町会への挨拶回りをされました。半纏を着た方々が、お神酒所にて言葉を交わされたあと、一本締めでお祭りの成功を祈る場面に、何度か出会いました。お神輿のご神前には、米・塩・水・鮮魚や筍等の初物がお供えされています。
※前回の「あつまれ、町神輿!」のつづきとなります。
♪ 入船一丁目
製作年不詳(戦前) 行徳 後藤直光 作
♪ 入船二丁目
昭和三十一年 行徳 後藤直光 作
♪ 銀座三丁目東
行徳 後藤直光 作
♪ 明石町
東京雷門一丁目 岡田屋布施
あとは、晴れてくれることを祈るだけです!!
中央区観光特派員 湊っ子ちゃん
第4号 平成30年5月2日
[湊っ子ちゃん]
2018年5月 2日 09:00
5月2日より斎行されます「御鎮座一千百七十八年 鉄砲洲稲荷神社例大祭」に向けて、各町会では、路地や公園等に設置されたお仮屋に、次々とお神輿が姿を見せ始めています。同時に、御神酒所も設けられ、3日・4日の渡御では、それぞれの順路の目印となります。
♪ 湊三丁目
昭和31年 本所石原町十五代 宮信作
台輪寸法2尺5寸(約75㎝)
♪ 湊二丁目
「江戸湊 江戸名所図会」模写 江戸時代末期頃の風景
獅子頭 昭和初期
♪ 入船三丁目
市川市行徳関ヶ島 後藤直光 作
♪ 新富町
市川市本行徳 中台祐信 作
♪ 銀座一丁目東
市川市行徳関ヶ島 後藤直光 作
鹿威しと、鉢に蛙。
♪ 銀座二丁目東
浅草聖天町 宮本重義 作
各町ごと、心意気を感じますね!楽しみです!!
中央区観光特派員 湊っ子ちゃん
第3号 平成30年5月1日