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2016年9月30日 16:00
9月27日、東京管区気象台から生物季節観測情報のひとつ「ススキ開花」が発表されました。
平年より18日遅く、昨年より4日遅い由。
ススキの穂は花の集まり。葉鞘から抜き出た穂の数が、穂が出ると予想される全体の約20%に達したと推定される状態になった最初の日を「ススキの開花」と云うとされます。
豊海橋袂の隅田川テラス沿いに、永代橋を背景にススキが風に戦(そよ)いでいます。
ススキが観測項目に入っているのも、やはり季節の進行を調べることに適しているからで、ススキの開花と気温の間には相関関係があり、気温が高くなると開花が遅くなる傾向があると云われています。
地域差はあるものの、総じて近年ススキの開花は遅くなる傾向にあり、温暖化との関係も注目されているようです。
花が開ききる頃には、穂がふわふわと白くなり銀色に、更に季節が深まると、黄金色に輝きます。
この銀色から黄金色に輝く頃が、ススキ鑑賞のベストシーズン。
ことに夕日を浴びてキラキラと黄金色に揺れ動く様は見事です。
尚ススキに似た植物に同じイネ科のオギがありますが、ススキは、小穂の先端から長い棘状の "芒(のぎ)" が突き出ているのに対し、オギには芒がありません。
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2016年9月28日 12:00
9月25日、秋彼岸も明け、「一雨一度」の喩えにもあるように、最近の長雨の影響も重なり、日に日に涼しさが感じられるようになりました。
この時期を象徴する花が「ヒガンバナ」。
その多くは3倍体の染色体をもち、花は咲くけれど実は結ばず、球根が分かれ栄養繁殖し、秋の彼岸の頃、葉のない花茎を伸ばし先端に真っ赤な花を咲かせます。
中国南部原産で、古い時代に中国から渡来した史前帰化植物と云われています。
「曼珠沙華」「花見ず葉見ず」「死人花」「幽霊花」など地域によっていろいろな呼称があり、古来より人間の生活に関わり深い花だったことがうかがえます。
石川島公園では、赤色の「ヒガンバナ」に加え、白色の「シロバナマンジュシャゲ」(2倍体のヒガンバナと黄色のショウキズイセンの交雑種とされています)が相生橋を背に開花中です。
尚開花終了後、晩秋に線形の細い葉を伸ばします。
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2016年9月 4日 09:00
晴海トリトンプラザ2F 「i green ポケットプラザ 花・水・樹」 の専属ガーデナーの案内で園内を散策する、毎月恒例のミニガーデンガイドツアー。
今月は9月1日、開催されました。
今回は、朝潮運河沿いのスロープガーデン並びにフラワーロードに新たに植栽された所謂 "果菜類・ハーブ" を中心に観察。
フラワーロードには、バジル、バジリコ、コリアンダー、レモングラス、デイル、クリーピングタイム、オレガノ、パセリ、イタリアンパセリ、セージ、マジョラム、クレソン、レモングラス、アップルミント、オレンジミント、ローズマリー等々のハーブ類がポットに植栽されています。
スロープガーデン並びにフラワーロードには、馴染みのある果菜類に加え、今回、珍しい赤花のイチゴやスーパーフルーツと称されるアロニア・メラノカルバを発見。
残念ながらデラウェア種のブドウは何者かに既に食されたあとでした。
左から、リンゴ(アルプスオトメ)、ザクロ、イチジク、キンカン、イチゴ(赤花)
左から、トマト、万願寺トウガラシ、クランベリー、ゴーヤ、アロニア・メラノカルバ