[滅紫]
2011年6月24日 08:30
「徒然草」117段の「わろき友7つ」のあとに続く「よき友3つ」の中、「医師(くすし)、知恵ある友」の第一に挙げていたのは「物くるる友」だったのは覚えていらっしゃいますか?
授業で初めてこの段に出会った時、「物くるる友がよき友だなんて兼好法師ってケチで意地汚い」と、とてもショックだったのを今でも思い出します。(若かったのです)
今回ご紹介する「たちばなのはかりんとう」は、私の「物くるる友」からの時々のいただきもの。
「かりんとう」の起源は「遣唐使がもたらした唐菓子」「南蛮菓子のひとつ」など諸説あって不明だが、世界中に似たお菓子は多いようだ。大別して揚げたあと「黒砂糖」か「白砂糖」の蜜をかけるかだが、こちらのは白砂糖タイプ。太目の「ころ」細めの「さえだ」の2種。透明感のある飴色の衣をまとったつやつやとした光沢のかりんとうはとても上品でサクッとした軽い感触もいい。カロリーを気にせず一袋まるごと一度食べてみたいという誘惑にかられる。「東京の三大かりんとう」と紹介している雑誌もあるのもうなずける。袋入りは自宅用に、お土産には缶入りがオススメです。
袋入り:300G 800円、丸缶1100円~5000円、角缶1300円~3700円
たちばな:中央区銀座8-7-19江安ビル 1F
TEL03-3571-5661
営業時間11:00~19:00(土曜~17:00日祝休み)
[滅紫]
2011年6月17日 09:00
高島屋からの帰り道、東海東京証券ビルの前で案内チラシを渡され、名前に惹かれてのぞいてみました。中に入ると丁度イベントの「老舗リレーセミナー」が始まる直前で用意された60-70席はほぼ一杯。なかなかの盛況です。
今日は「小津和紙」さんと「日本ばし神茂」さんのお話。両店とも老舗の多い日本橋の老舗の中でも創業江戸初期の老舗中の老舗の2店で史料館長と大女将のお話はユーモアを交えながらも老舗の伝統と誇りが感じられました。お話の後は抽選会。今日の賞品は小津和紙特製トイレットペーパーとティッシュのSET、神茂の「伊達巻」。参加者の熱気に包まれイベント成功裡に終了。
この「プレミア美術展」は6月9日から行われていて、同時にイベントとしてこの「老舗リレーセミナー」と「伝統芸能ライブ」が実施されています。丁度折り返しで24日までの会期中の残りイベントは以下の通り。
老舗リレーセミナー:6月21日(火)海老屋美術店・日本橋弁松総本店
14:00~15:15 6月23日(木)榮太楼総本舗・山本海苔店
伝統芸能ライブ: 6月18日(土)「日本橋葭町芸妓」久松姐さんの粋な踊り披露
14:00~14:45 6月19日(日)「講談師」一龍斎貞山極め付けのこの一席「当日のお楽しみ」
プレミア美術展:平日9:00~18:00 土日:11:00~16:00
会場東海東京証券東京営業部1Fギャラリースペース日本橋3-6-2 日本橋フロント1F
ギャラリースペースには当時の日本橋の風景を描いた浮世絵や老舗のお宝(見てのお楽しみ)が展示されています。興味を引いたのは小津和紙さんからの出品の「千両箱」。実際に使われていたものだそうで「千両」入るとか。時代劇で盗賊が盗み出すのを見るのよりかなり小さい感じなのでちょっとびっくり。(写真が撮れないのでご興味のおありの方は是非会場へ)。小津和紙さんのお話によると「入っている」と想像してみると「金運がつく」と云われているそうです。今夜は想像しながら休むことにしましょう。
[滅紫]
2011年6月10日 21:49
10日昼の部を観る。お目当ては仁左衛門さんと孫の千之助君の「連獅子」。「祖父と孫の連獅子」は本公演では初とか。千之助君はH.15年3歳での初お目見え、翌16年の「お祭り」の若鳶千吉での初舞台から観ているだけに、11歳になって「連獅子」を演る成長振りが嬉しい。
H.17年の18代勘三郎の襲名公演を観るためにイタリアから一時帰国した友人の母上が「鰯売り」を観ながら「初舞台(S.34年)の桃太郎であの小さかった勘九郎ちゃんがこんなに立派になって。。。」とウルウルしながらご覧になっていたのを思い出した。とはいえこちらもすっかり千之助君の親戚のオジサン・オバサンと化しているのに苦笑い。でもこれも歌舞伎を見る大きな楽しみの一つ。
肝心の舞台は大スターの祖父仁左衛門さんに「伍して頑張ろう」という意欲がちょっと小柄な全身にあふれんばかりで満場の拍手。「立派」の一言。各紙の劇評にもあったが「あっぱれ!11歳」である。昼の部は他に「頼朝の死」「梶原平三誉石切」。
夜の部は吉右衛門さんの「団七九郎兵衛」に仁左衛門さんが「一寸徳兵衛」を付き合う「夏祭浪速鑑」。二人が同一舞台に立つのは33年ぶりとか。見逃せない舞台は来週のお楽しみ。他に「吹雪
峠:「かさね」
[滅紫]
2011年6月 3日 08:30
銀座で勤め人だった頃は毎日のお昼がとても楽しみだった。真面目に通勤できたのは「にんじん」ならぬ「銀座のお昼」のお蔭だったと今にして思う。その当時「美味しいお魚が食べたい」「今日はちょっと贅沢を許す」時、時々お邪魔していたのがこちら。
「三亀」さんは戦後間もない1947年創業、今のご主人で2代目のミシュラン東京版創刊以来星を堅持している関西割烹の名店で、あらためてご紹介するまでもないのだが、今回ご紹介したいのはランチ。
「有名店なので一度は覗いてみたいが敷居が高い」という方にもお昼は気楽にご利用になれます。
「いらっしゃいませ」というご主人の笑顔に迎えられてテーブルにつくと、いつ伺っても吟味された旬のお魚、野菜がお刺身、焼物、煮物となって現われます。その「裏切られることの無い」「いつも変わらない」美味しさでお客をほっと安堵させてくれるのが老舗というものなのでしょうか。勿論ご主人の笑顔と気取らないお人柄も居心地のよさの大きな理由ですが。
「さあ今日はどちらにしましょう?」茄子と鰊の煮物と迷ったあげく、活きのよい太った鯵の塩焼きにしました。お刺身はマグロ。ご飯、味噌汁、牛蒡のきんぴらの小鉢とお漬物、デザートにグレープフルーツがついて1,950円。他に煮物のチョイスも出来、3品の組み合わせになると2,950円です。
銀座の老舗はちょっと敬遠という方にも是非オススメです。
三亀:中央区銀座6-4-13 地下鉄銀座C2出口から3分。数奇屋通りを直進2ブロック角
TEL:5371-0573
営業時間:12:00~14:00,17:00~22:00(日・祝休み)