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2014年4月29日 09:00
4月下旬に入り、浜離宮恩賜庭園の牡丹園では、いよいよ "百花の王" "花王"と呼ばれる、牡丹が見頃を迎えた。
園内の牡丹は60種約800株とされる。
牡丹は中国原産のボタン科の落葉小木。
同じ科の草本の芍薬(シャクヤク)はそれより遅れて咲く。
緑溢れる4-5月に、直径20㎝におよぶ大輪の花を付ける様は華麗で、庭木の女王の名にふさわしい。別名「富貴草」「深見草」、英名は「Peony(ピオ二-)」。
品種改良の歴史が長く、園芸品種のバリエーションも非常に多い。
花の咲き方は、「一重咲き」「八重咲き」「千重咲き」「万重咲き」「平咲き」「抱え咲き」「獅子咲き」と多彩。
花色も、紫・赤紫・黒紅・紅(赤)・薄紅・白・黄と変化に富み、「覆輪(外縁部が地と違う色で縁どられているもの)」「底赤(花弁の底部が濃い紅色)」「絞り」といった花柄も見られる。
花期として一般に見られるのは "春咲き" の「春牡丹」。
この他、冬と春に咲く "二季咲き" を、通常、春に出来た第1の蕾を摘除し、夏に葉を切り取り、第2の蕾を発育させ、晩秋から冬に開花させる「寒牡丹」と、
"春咲き" の品種を人工的に温度調整し、1-2月に開花するようにした「冬牡丹」がある。
尚「牡丹華(ぼたんはなさく)」は七十二候のひとつ。
二十四節気の「穀雨」の末候にあたり、4月30日~5月4日頃に相当。
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2014年4月20日 15:36
4月19・20日の両日、浜離宮恩賜庭園に於いて、中央区商店街連合会主催による「お江戸文化村 in 浜離宮恩賜庭園」が開催されました。
初めて開催するイベントということですが、会場の内堀広場の「お江戸にぎわい出店コーナー」には、"江戸の食文化を味わって貰おう" との「飲食ブース」と、 "江戸に纏わる製品を知って貰おう" との「物販ブース」が設営され、区内の名店が多数出店。
特設ステージでは "江戸伝統芸能に触れて貰おう" と、19日は、10:30~「中央区太鼓連盟&中央区立佃中学校太鼓部 和太鼓演奏」、13:00~「江戸太神楽(400年の歴史を持つと伝えられる、獅子舞と曲芸を中心とした大衆芸能)」(①②)、15:00~「殺陣の演武」(③)が繰り広げられました。
① ② ③
観光協会もブースを出店。
「投扇興」(④)「けん玉」(⑤)「独楽」の無料体験コーナーがつくられていました。
ブース前にて、第32代中央区観光大使・ミス中央の青野由依さん・梨本翠子さんのお2人と遭遇。(⑥)
④ ⑤ ⑥
好天に恵まれたこともあり、多くの人出で賑わいを見せていました。
尚11:00~/14:00~には、庭園ガイドボランティアによる園内ガイドも行われ、
来園者はそれぞれに、麗らかな春の庭園の散策も楽しんだ様子です。
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2014年4月17日 14:00
浜離宮恩賜庭園では、先月末に満開となった「ソメイヨシノ」に続き、今度は、主として「潮入りの池」の「御伝い橋」から「海手御伝い橋」までの湖畔に植栽されている、一群の所謂「八重桜(ヤエザクラ)」が見頃を迎えました。
花びらが幾重にも折り重なって、枝にピンク色の雪が降り積もったが如く、鈴なりにボリューム豊かに咲き誇る様は豪華で、ソメイヨシノとは違った趣を醸し出しています。
紅(関山)・薄紅(普賢象)・白<薄桃>(一葉)・黄(鬱金)・緑(御衣黄)の "五色の八重桜" に代表されるように、色や形がそれぞれ違う "多重咲き" を楽しむことができます。
園内のサクラは約100本(うちソメイヨシノは約10本)といわれていますが、特にサクラの名所として広く認知されてはいないだけに、この時期も比較的空いていて、ゆっくりと散策し、見て回れます。
「中島の御茶屋」を背景に「潮入りの池」に映える情景は独特の風情があります。
2011年の東日本大震災後、ライトアップは中止のままですが、幻想的なシーンが楽しめる舞台設営復活も待たれるところです。
尚、園では4月19・20日の両日、「内堀広場」に飲食・物販ブース、ステージを設け、"江戸を彷彿とさせる食文化を味わい、江戸に纏わる製品に触れ、江戸伝統芸能を観賞し、江戸情緒を楽しんで貰おう" との中央区商店街連合会主催のイベント「お江戸文化村 in 浜離宮恩賜庭園」が開催される予定です。
紅(関山) 薄紅(普賢象) 白<薄桃>(一葉) 黄(鬱金) 緑(御衣黄)
✎関山: 淡い花色が多い中、鮮やかな紅色(濃桃色)で目を引く、八重桜の代表的品種。
塩漬けは桜湯として用いられる。
普賢象: 花の中心から葉化した2本の雌しべが突き出た様を、普賢菩薩の乗る象の鼻(牙)
に見立てて名付けられたとされる。花色は薄紅色。
一葉: 花の中心から葉化した1本の雌しべが突き出る様から、名付けられたとされる。
花色は白色~薄桃色。
鬱金: 花色がショウガ科のウコンの根茎から得られる着色料の黄色に似ていることから、
名付けられたとされる。
御衣黄: 花色は開花時は(薄)緑色で、次第に黄色味が増し、中心部が筋状に赤くなる。
高貴な貴族の衣装の色のイメージがあることから名付けられたとされる。
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2014年4月 9日 08:26
カモメ類の多くは秋、主にユーラシア大陸北部から渡来し、春になると再び北方の繁殖地へ渡去する所謂冬鳥。
その中で、ユリカモメは日本に渡ってくる小型のカモメ類の大半を占めるといわれています。
ユリカモメの特徴のひとつに、冬羽と夏羽の装いが全く異なることがあげられます。
普段よく目にする冬羽は、頭部が真っ白で目の後ろに黒っぽい斑が入り、脚と嘴は赤。
全体にすらっとした流線型で、色白で愛くるしい顔立ちです。
一方夏羽は、目の後方から首回りにかけ頭部の2/3ほど黒頭巾をすっぽり被ったようでユーモラスな容姿。
脚と嘴も暗赤色に変化し、目の周りには前方が切れた白いアイラインがくっきり見えます。
ユリカモメの "ガングロメイク" は、春が訪れ、北に帰る準備が整ったことを示す「旅立ちのサイン」。
隅田川テラスで見かけるユリカモメも、日に日に頭の黒くなった個体が増えていくようです。
この時期は、既に夏羽に切り換わりつつある "用意周到な個体" と、まだ冬羽の面影を残す "のんびり屋さん" が隣り合わせで並ぶユニークな光景を楽しむことができます。
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2014年4月 8日 09:00
ファンケル銀座スクエア(銀座5)最上階10Fの「ロイヤルルーム」。
普段は開放していないフロア一面を美しい春の花々で埋め尽くして「春のフラワーガーデン」が開催されています。
会期は4月4日~10日(11:30~18:30)。
珍しい品種も含め、可憐な色とりどりの春の草花と共に、「夢の実現」をテーマに寄せ植えした約30基のコンテナガーデンコンテスト作品も展示され、加えて花の絵をモチーフにした絵画の展示販売も行われています。
テラスガーデンにはウッディーな雰囲気のチェアとテーブルがセッティングされ、花柄のテーブルクロスの上にはフラワーアレンジメントが飾られています。
地上40mのプチ空中庭園で、やわらかな日差しを浴び、春の訪れを体感しながら、くつろぎのひとときを過ごせます。
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2014年4月 7日 11:30
2月の大雪被害により浜離宮恩賜庭園の約30万本の菜の花畑は、例年に比べ背丈も低く、不揃い感は否めませんでしたが、それでもなんとか立ち直り、黄色い絨緞が春の陽光に輝き、目を楽しませてくれました。
園内では、先月末満開を迎えたソメイソシノに続き、これからは約90本のサトザクラのシーズンです。
花園には、ヒヨドリが訪れ、花を啄ばむ姿が見られます。
ヒヨドリは東京では、1970年頃までは、夏の間は山間部の林の中で繁殖し、冬になると市街地に現れる代表的な "漂鳥" とされていましたが、次第に環境順化し、いまでは周年見られる身近な野鳥<留鳥>のひとつに数えられているようです。
理由は諸説あるようですが、明らかではなく、ただ雑食性の獲得がそのひとつにあげられていると聞きます。 尤も、渡りをする個体群も報告されているとのことです。
特徴として
①尾が長く、ほっそりとした体つきで、嘴は黒く先が尖る。
②全身灰褐色で雌雄同色。
③頬に褐色の部分がありよく目立ち、額から後頸はボサボサ。
④ピーヨ ピーヨと賑やかに鳴き、大きな波状を描いて飛ぶ。
⑤季節に応じ、いろいろなものを摂食。
春には先端がブラシ状になった舌先で花蜜を舐めたり、花弁を食べることもある。
夏には昆虫を捕まえ、秋~冬には木の実を食べる。
畑の野菜や果物をつつくこともある。
等があげられています。
日本近辺にしかいない野鳥で、欧米のバードウォッチャーにとっては、珍しい種とされているようです。