[滅紫]
2013年4月24日 09:00
閉館まで1ヶ月余りとなったホテル西洋銀座はクローズを惜しむ馴染みの方や「何とか一度」というお客さまで賑わっている。2Fのバー&ラウンジ「プレリュード」では「レペトワ」「アトーレ」での過去の人気デザートを集め「復刻デザートフェア」を4~5月に行っている。ゴールデンウィークも近づいたある昼下がり、友人のお供でプレリュードにやってきました。何と殆ど満席!「閉館」が発表されてからお客さまが増え続けているとのこと。早速4月のメニューをいただくことにしました。
左「パンナコッタ赤い果実とパッションフルーツの香り」
右「スコッチウイスキー風味天使のサバラン」です。
コーヒーまたは紅茶付2,310円。4月は他に「新生姜のスフレカルダモンアイスクリーム添え」の3種類。
パンナコッタはイタリア料理の「アトーレ」の人気メニュー、「サバラン」は同建物内映画館「テアトルシネマ銀座」のクロージング作品映画「天使の分け前」に因んでスコッチウィスキーでアレンジしたものだそうです。「新生姜のスフレ」(3,003円)はプレリュードの中でも特に人気があった一品。プルーストの「マドレーヌ」を引くまでもなく、味は記憶と分かち難く結びついているもの。テアトル銀座での観劇のあと、お芝居の興奮のさめやらぬ中で何回となくいただいたパンナコッタは懐かしくもあり、また「味わえるのが最後?か」と思うと特別な味が。フレッシュなものがそれほどでまわっていなかったブルーベリーに感激したのはウン十年前だったか。・・
5月の3種類は「懐かしのテイラミス」「抹茶のクリームブリュレ」「ピスタッチョ風味のババロア」です。
ポッカリ空いたGWの午後など銀座散策のひとときを「思い出に浸る」も「話の種に一度」とお過ごしになるのもよし。オススメです。
ホテル西洋銀座 2F バー&ラウンジ「プレリュード」
12:00~22:30(日曜は21:30LO)
お問い合わせ:03-3535-1111
[滅紫]
2013年4月15日 18:12
「もう行きました?」というのが2日初日以来の仲間内の挨拶に。かくいう私は同行者のスケジュール調整に手間取り、やれやれの後は今度は「何を着るか?」。これも芝居見物の楽しみのひとつとはいうものの・・・。というわけで漸く本日、先ずは第3部、3人連れで2列目のまん真ん中に収まりました。
正面玄関を入ると眼を惹くのは鳳凰をデザインした新しい絨毯。階段が減ったせいかロビーが広々と見えます。流石に杮葺落興行の最初の月、和服姿の方が一際多い。
開場を見ずに亡くなった芝居好きの丸谷才一氏が「新しい歌舞伎座には要望がいくつかあるがその一つは是非ロビーを広くしてご婦人方の着物姿が映える様にしてほしい。幕間に着飾ったご婦人方をみるのも芝居の楽しみのひとつ」と書いていらっしゃたのを思い出しました。
松竹さんの案内によると座席の幅が3cm、前後のピッチが6cm広くなったとのこと。早速感じを確かめてみることに。
確かに。確かに広いでしょう!これだと他の方の移動の際、立ち上がらなくてもよさそうです。隣の方の侵食する腕に悩まされることも少なくなるかも。・・・
次に今までのイアホンガイドの他に「字幕ガイド」が出来たというので、試してみることに。4月中は特別料金でレンタル料500円、「解説チャンネル」と「台本チャンネル」があり
「台本チャンネル」の方は役者さんのせりふと義太夫さんの語りの部分も表示されます。お馴染みの演目でも「え!こんな詞章だったのか!」と実は今日吃驚しました。(無知だった!だけです)そのうち英語バージョンも出来るとのこと。
歌舞伎グッズやお土産の売り場は凄い混雑。幕間が1回しかないので仕方ないかも知れません。新しい商品がたくさん増えているようなので次回の楽しみに。そうそう嬉しいことにトイレの数も飛躍的に増えましたよ。
さて、肝心のお芝居ですが、「盛綱陣屋」の子役、金太郎くんと大河くんがとても可愛く、かつしっかり演じていて、「初お目見え」の時からあっという間の成長振りです。「勧進帳」の四天王は2人のお父さんである染五郎さんと松緑さん、それに左団次さんと勘九郎さんという豪華版。杮葺落公演ならではの贅沢さです。4月公演のチケットは完売のようです。6月までは3部制、「見逃せない」演目ばかりでお小遣いを松竹さんに貢ぐ日々が続くことに。期せずして自然なダイエットが出来るという効果もあるかもですが。・・舞台との距離が以前より近くなったような気がしたのですが「寸法はすっかり建替前と同じ」ということなので新・舞台にかける役者さん方の熱気が伝わってきたのかも知れません。1年続く杮葺落公演是非ご覧ください。
[滅紫]
2013年4月 5日 09:00
「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは・・・・・」とかの兼好さんは書いていますが、やはり凡人には「満開の桜」がいいですね。昨日に続く今日の雨嵐で名残の桜も流石に最後となった中、銀座にやってきました。食いしん坊の友人が最近通いつめているお店です。
「すし善 銀座店」は花椿通りの資生堂ビルの向い、福原ビルのB1にあります。「すし善」さんの本店は札幌にある有名店なのでご存知の方も多いかと思います。「喫茶去」(きっさこ)に迎えられた暖簾の先は程よい広さの13席のカウンター(奥にも9席)。この雨だというのに満席です。初めてのおすし屋さんはちょっと緊張するものですが、お店の方のほっとするような語り口にすっかり心地よくなりました。流石プロの接客です。
ランチは「福」(3,675円)、「禄」(5,250円)、「寿」(7,350円)でそれぞれサラダまたはお浸し、お椀、デザートのシャーベットがついてお値段の違いは握りの数の違いです。
以下の写真は「寿」のものです。全種類ないのは私が先にいただいてしまったからです。スミマセン。(反省)
アサヒ熟鮮をいただきながらウニを海水から真水に移し握る鮮やかな手許に見とれている内に絶妙のタイミングで出される12貫はすっかりお腹に収まっておりました。しっかり自己主張するアワビや口の中でほろっと崩れる穴子などどれも美味しくて食い意地の張っている私にはまさに至福の「口福」の時間。本日のデザートはさくらのアイスクリーム。今年の桜の季節の終りにぴったりのシメの味です。ちょっと贅沢なお昼をとお考えの時にオススメのお店です。ランチには特製ちらし(5,250円)もあります。
すし善 銀座店 銀座7-8-10 FUKUHARA GINZA B1
TEL3569-0068 営業時間 11:00~14:30,17:00~22:30 日曜定休
HP http://www.sushizen.co.jp/
[滅紫]
2013年4月 3日 10:00
東京の桜はそろそろ終わりに近づきました。「開花宣言」からほぼ2週間、「花曇」や「花散らしの雨」など連日空模様が気になった今年の「桜漬け」の日々も終盤となると少し淋しい気がします。そんな名残の花に誘われて日本橋へ。恒例になった日本橋三越での「春の院展」とお隣の三井記念美術館の「三井家のおひなさま」を見てきました。
今年の院展の応募点数は848点、入選の299点と同人作品32点の331点はやはり凄い量で圧倒されます。
新開場の歌舞伎座の緞帳の原画も制作された松尾敏男先生の作品「明けゆく」(ベニスのサルート教会)も見ることができますし、手塚雄二先生の「花夜」(上野の夜桜)後藤純男先生の「春の塔映」など大作目白押し。後藤先生のコメント「83歳になりました。年齢を重ねていく毎に、桜を描きたいという想いが増しているよう。。ただ、ただ描きたい」という言葉に打たれました。
お隣の「三井家のおひなさま」もこの時期恒例で、三井家の夫人やお嬢さんたちが大切にした贅を尽くしたひな人形やひな道具を公開していて中でも京都の丸平大木人形店五世大木平蔵が特別に制作した幅3M,高さ5段の豪華雛段飾りは一見の価値があります。
「享保雛」「内裏雛」「有職雛」の違いもよくわかりますよ。
3月は「恒例」のものが今年も例年通り実施されているということの有難さをあらためて感じさせられる月になりました。
会期は「三井家のおひなさま」は4月7日まで、「春の院展」は4月8日までです。
「日本橋三越」本館7Fギャラリー
入場料700円10:00~18:30(最終日は17:00まで)
「三井記念美術館」10:00~17:00(入館は16:30まで)月曜休館入場料1000円