[滅紫]
2017年11月29日 09:00
11月8日のオープン以来、新聞・TV等の露出も多く既に築地の人気スポットになりつつあるインフォメーションセンターをのぞいてみました。築地駅を出るとすぐ、本堂の手前に新しいビルが出来ています。ガラス張りの明るい1階入口はカフェTSUMUGIと一筆箋やお香などを扱うコーナー。カフェの奥には「本願寺創建400年」の写真展が開催中で時代順に当時の写真が展示されています。撮影許可を伺うと「どうぞどうぞ」とにこやかなご対応で感激。まずはカフェに、50-60席くらいのかなりゆったりスペースです。メニューを見て吃驚。日本茶、ぺっぴん茶と名付けられたオリジナルブレンドの数種のハーブティー、お茶を使ったオリジナルドリンク、コーヒー、数種のスイーツにかき氷!。朝食セットからランチお膳、パスタまであります。本願寺さんの本気度が伝わってくるラインナップですねー。おかずの小皿が18種ついた「朝食おかゆセット」が人気らしく美味しそうでしたがこちらは11時まで。「もうないの?」という声が聞こえました。
サービスの方に伺うとTVでこのメニューが紹介されたとのことでした。お願いした「紀州備長炭炭焼きコーヒー」(580円別)は可愛い砂時計がついていて「3分経過したら召し上がってください」と説明されました。かき氷好きとしては「一年中あるの?」と確認したところ、「今のところその予定です。次回お待ちしています」とそつのないお返事でした。
次に2階のブックセンターをのぞいてみました。仏教書中心に3千点近くあるそうです。確かに仏教関連書だけ集めるというのは需要があるかも知れませんね。「歎異抄」から高村薫の「空海」、英語の仏教解説書、童話まで幅広い品ぞろえです。私は解説付きの「歎異抄」と「超カンタン英語で仏教がよくわかる」を購入しました。「般若湯」はWisdom Waterです。「これは使える」と言っている方が見えるようです。
夜のカフェではライトアップされた本堂をながめながらアルコールもいただけるそうです。
築地本願寺の前身浅草御堂の創建は元和3年(1617)で今の横山町付近にありました。明暦の大火(明歴3年1657)で焼失し、延宝7年(1679)築地の地に御堂が落成(「築地御坊」)しました。関東大震災で被災し昭和9年(1934)に古代インド様式の石造建造物として再建。平成26年(2014)には本堂、門柱(正門・北門・南門)、石塀が重文指定になっています。と、ちょっと薀蓄。(「中央区おもしろ百科」より)
次回は11時までに入って「おかゆセット」に挑戦したいと思います。築地散歩の際には最適のカフェが増えました。
築地本願寺カフェ TSUMUGI 8時―21時 無休
ブックセンター 10時-17時 無休
[滅紫]
2017年11月10日 09:00
中央区内アンテナショップ27番目の店舗として滋賀県の情報発信基地「ここ滋賀」が10月29日日本橋交差点角にオープンしました。屋上テラスのある二階建てです。少し落ち着いてからと1週間目にやってきました。お目当ては2階にあるレストラン「滋之味」(じのみ)です。滋賀県と滋養の「滋」の意味を重ねたものだそうです。
席数は34、日本橋交差点を真下に見る眺めの良さ。ランチメニューは4種類、「鶏のじゅんじゅん玉子とじ丼」千円「旨酸っぱいスープ麺」千円、「近江一汁三菜定食」1200円、「近江牛定食」2800円です。「じゅんじゅん」というのは「すき焼風に味付けした鍋物を滋賀県ではじゅんじゅん」と呼ぶのだそうです。これにも魅かれたのですがやはり「近江」といえば「近江牛」でしょう!というわけで奮発して豪華ランチですが、同じことを考える人が多いらしく「近江牛終わりです」という声が聞こえました。江戸時代、肉は表向き禁食でしたが唯一牛肉生産が許されていたのが彦根藩、味噌漬けにした牛肉を将軍に献上、大石内蔵助が討ち入り時の最長老76歳の堀部弥兵衛に「御老体の滋養に」と味噌漬けを贈っていたのも有名ですね。「反本丸」(へんぽんがん)の名前で養生薬として大々的?に売り出していたそうです。「水戸藩がうちにも送ってほしい」と願ったのを井伊直弼が拒否したのが「桜田門外の変」の遠因だという珍説を読んだこともあります。「20分かかります」と云われて漸く登場しました。スライスした牛肉の周りはグリルした近江野菜が色鮮やかに並んでいます。赤カブと大根のグリルは初めてでしたが、今度試してみようと思うくらい美味です。お肉にはホースラディッシュとお塩、グレービーソースがついています。
席数が多いので土日を避ければあまり待たないで入れそうです。1階の物産販売スペースでは「鮒ずし」「近江野菜」など特産品約1000種、入り口傍には地酒バーもあり簡単なおつまみと一緒に各種の銘柄33種が楽しめます。また「近江米おむすびコンテスト」(11月12日―25日まで開催)などオープン記念のイベントもいろいろありますので日本橋にお出かけの際は是非のぞいてみてください。
OPEN 1Fマーケット 10:00-20:00 TEL6281-9871
1F BAR 10:00-23:00
2F日本橋滋之味 11:20-14:00 18:00-23:00 6281-9872
[滅紫]
2017年11月 6日 12:00
今年もあっという間にあと2ヶ月となった11月1日、「歌舞伎の正月」と云われる恒例の顔見世興行初日の幕開きです。次の年のその座の契約役者を紹介する意味で始まったものだけに流石に豪華な顔合わせ。初日は役者さんの奥様方も入り口近くに勢ぞろい、客席も華やかな御召し物が目立ちお祝い気分が満ちています。外国の方が客席のあちこちに目立ちます。最近増えているなと感じてはいましたが今日はとりわけ、イヤホンガイド無の方が多いのでこれは凄い。何だかうれしくなってきました。
夜の部は「仮名手本忠臣蔵」五・六段目、悲運の二枚目勘平を仁左衛門さんが演じます。インタビューで「息つく間もなくずっとつらい気持ちで演じるからとてもしんどい役」と語っていた仁左衛門さん。鉄砲撃ちの扮装から浅黄色の紋服になると言葉通りの「水も滴る」いい男っぷりです。せりふは「五十両」の一言だけですがこちらもいい男が演じる役となっている「斧定九郎」は染五郎さん。間に藤十郎さんの「新口村」が入り、最後の幕は「元禄忠臣蔵」の「大石最後の一日」。内蔵助は幸四郎さんです。昼の部の「鯉つかみ」は染五郎さん、「奥州安達ケ原」は吉右衛門さん、「直侍」は菊五郎さん。ため息の出るような豪華な顔合わせの「顔見世」是非ご覧ください。
幕間で見つけたのは上越市の大杉屋惣兵衛商店の「六華(むつのはな)」天保年間に鈴木牧之(すずきぼくし)が著した「北越雪譜」の中の雪の結晶を象った和三盆です。もう一つは赤穂義士に因み播州赤穂銘菓「しほみ饅頭」、赤穂の塩を使っているそうです。お馴染の「切腹最中」もありました。
千穐楽は25日 お問い合わせはチケットホン松竹0570―000―489(10時―18時)