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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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八丁堀の「ニコ丸(250円)弁当」

[杏葉牡丹] 2012年6月25日 08:30

お昼時に外を歩いていると、まあ、あるわあるわ、あちこちでお弁当を売っているのが、目に入ります。
メニューも、和洋中にエスニック系と盛りだくさん。
お値段は、ちょっと前にはワンコイン(500円)弁当が出てきて、へぇーと思っていたら、すぐにサンキュー(390円)弁当が登場、しかもそれなりに充実した内容なので、インフレ・バブルを経験した世代としては、本当にいいんですか~、と申し訳なくなってしまいます。


ところが、サンキュー(390円)弁当に驚いていたら、さらにその上がありましたっ!

八丁堀の京華スクエアのすぐ近くで、お店の名前は、そのものズバリの『ニコ丸(250円)弁当』。なんと、10種類以上あるお弁当が、全て250円!!

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この日私が買ったのは「イタリアン・ハンバーグ弁当」。

レタスを添えて、トマトソースのかかったハンバーグに、副菜は鳥の唐揚げにエビフライ、卵焼き、漬物。御飯もしっかりした量があって、余程のガッツリ系でなければ十分です。


ck1203_1206222.jpg他にも、生姜焼、酢豚、肉じゃが、焼き魚、ロースカツ、チキン南蛮など、メニューはバラエティーに富んでいるので、常連さんもいらっしゃるそうですが、毎日でも飽きないですよね。
お昼時には、レジにずらっと人の列ができ、沢山あったはずが、あっという間に売り切れてしまうというのも、納得です。



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美味しい上に、こんなに値段が安い理由は、浦安にある本社が生鮮スーパーで、新鮮な食材が安く入手でき、お米も自家精米を使うなど、限り無くコストを切り詰める努力をしているからなのだそうです。

本当に、お財布には有難い味方ですよね。


ただ、営業時間は11時~13時までと短く、

土日祝日はお休みなので、ご注意下さい。


 

 

明治会堂跡

[杏葉牡丹] 2012年6月16日 08:30

銀座松屋から築地に向かう松屋通りの、歌舞伎座の裏あたりは、しょっちゅう通っているのですが、先日、マガジンハウスの先の厚生館ビルの前に『明治会堂跡』という説明板を発見!
「24年3月」となっていたので、比較的最近建てられたものとは言え、全然気が付きませんでした。

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その説明板によると、かつてこの場所にあった「明治会堂」とは、明治14年に福沢諭吉の発案により建てられた、会食もできる演説会場で、東京随一と言われ、その収容人数は何と3000人!食堂は200席もあったそうです。

明治15年には立憲改進党の結党式が、また明治16年には、鹿鳴館に先駆けて、日本初の西洋式舞踏会が開かれたのだとか。
その後、福沢の所有から農商務省の手に渡って「厚生館」と改称され、明治23年に民間に払い下げられましたが、大正12年の関東大震災で消失してしまったのだそうです。

今も残る「厚生館」という名称には、そんな由来があったのですね。


ちなみに、厚生館ビルと隣のビルとのわずかな間には、「専修大学発祥の地」の記念碑があり、反対側の通りの角には、ジョン・レノンがとても贔屓にしていた喫茶店「樹の花」があります。

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中央区は、大通りばかりでなく、ちょっと裏道を歩いただけでも、歴史や由緒のある場所ばかりなので、本当に【タイムスリップ】してみたくなってしまいますね!

 

 

100年前の石臼

[杏葉牡丹] 2012年6月 7日 15:00

銀座の東側の旧「木挽町」、特に歌舞伎座の裏辺りは、銀座と言っても、狭い路地に木造家屋や看板建築があって、ちょっとレトロな雰囲気が残っている場所です。

もちろん大きなビルも多いのですが、個人商店や店舗を、そのまま建て替えたような、小さなビルも目立ちます。

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そうした建物は、まだ昔からの住民がいらっしゃるのでしょうか、ビルになっていても、玄関先に植木を置いたりして、下町情緒たっぷりです。


そうした中に、とてもきれいな花の植木鉢と、メダカの泳いでいる石の手水鉢を置いている、小さなビルがあります。

オーナーさんにうかがったところ、なんと、この石の手水鉢は、明治時代に、オーナーさんのお祖父様がこの近くでやっていた、お団子屋さんで使われていた『石臼』なのだそうです。


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右下の後ろ端が一部欠けているのは、
関東大震災の時に火災にあった為だったとか。

その後の復興計画で「昭和通り」を造る事になり、お団子屋さんは立ち退きになって、築地に移転して営業を続けました。
太平洋戦争の時には、聖路加病院の近くだったためか、空襲の被害から逃れ、石臼はその姿を保つことができました。
ところが、戦後になって営業を再開する際に、道具類を新しく買い換えることになり、この石臼は処分されそうになりました。
そこで、お団子屋さんの三男であったオーナーさんのお父様が「思い出のある品を勿体ない」と引き取ったのだそうです。

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たまたまこの場所は、お祖父様がお団子屋さんを開業した場所のすぐ近く。
約100年もの間、関東大震災や戦禍をくぐり抜けて、この場所に戻ってきた『石臼』は、ビルに建て替え、お父様が亡くなった後も、ずっとすのままで、メダカたちの住処となって、通り過ぎる人達の目を楽しませてくれているのです。


 

 

 

築地場内市場は毎日が『限定品』

[杏葉牡丹] 2012年6月 1日 08:30

いつでもどこでも同じ品物が買える―それは消費者にとって、とても有難いことですよね。
けれど、その日その時そこでしか手に入らない品が買える―れもまた嬉しいものですよね。
そう言うと、ブランド品やスィーツ等の「限定品」と思われるかもしれませんが、よく考えてみると、生鮮食品のほとんどは、天候など様々な条件に左右されるもの。
昨日と同じ物が、今日あるとは限らないはずですよね。

特に市場は、そうした変化がはっきり分かる場所で、思い通りの品が手に入らなかったり、思いもよらなかった品にであったり。
いつも意外な発見があって、毎日が「限定品」ばかりのワンダーランドですhappy02


先日、久々に築地市場の『場内』に行ったら、思いもよらない物がありました。
それは「鮭のハラスの串刺し」sign01
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鮭のハラスは、鮪のホホ肉やカマなどと共に、かなり一般にも出回るようになってきましたが、串に刺した物は初めて見ました。
お店の看板を見たら、鰻・スッポン等を専門に扱うとなっていましたので、それで「串に刺す」という発想が生まれたのでしょうか。
自宅のグリルで網焼きにしたら、まるで焼き鳥感覚で、本当に美味しかったです。
ただ、お店の人からは「今日はたまたまあったけで、いつもあるとは限らないからね!」と言われました。
これこそまさに、限定品ですよねscissors


そして肝心のお目当ての品「生の本鮪のブツ」も入手する事ができました。
ちょっと遅くなってしまったので、いつも行くお店は、もう閉店してしまったかと心配だったのですが、「今日は忙しくて、なかなかブツ切りを小分けパックにする時間がなくて、ちょうど今出すところです」sign03


そう、築地の場内市場では「早く行けば良い品が手に入る」というのは『シロウト』に限って言えば、大きな間違いなのですsign01

早い時間帯は、プロの料理人や常連客に対応するので、お店の人たちは手一杯。
9時前後から、そうした人たちが退いて、9時半から10時位になると、ホッと一息つけるのです。
昔なら、そのまま閉めてしまうので、11時も過ぎれば、ガラガラになってしまっていましたが、最近では一般客や観光客が増えてきたので、お昼近くまで営業する店も増えました。
そこで、その日の半端な品などを、2~3人分用に小分けにしてパックにしたり、1キロ単位で売っていたものを、100gからでもいいよ~、となったりするのです。
時にはキャンセルになった品があったりして、値切るのは御法度の魚河岸で「安くしとくから持ってかない」なんて、お店の方から声をかけてくれたりします。


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この日買ったのは、その二点の他に、シシャモと大船渡産のサンマの干物に合鴨の燻製にシュウマイ。

みんな、その日その時その場所に行ったからこそ、買えた品ばかりです。


自宅に帰って、買ってきた品々を冷蔵庫に入れる時、ちょっと大袈裟かもしれませんが、「今日は本当に良いものに出会えてよかった。
これらの品々に関わった全ての皆さん、有り難うございました」という気持ちになります。

 

 
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