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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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江戸切子の店 華硝 日本橋は江戸切子発祥の地

[銀造] 2016年7月11日 16:00

 ある日曜日、小津和紙さんの近辺を散策していると、真っ白な建物が於竹大日如来井戸跡の傍に! あれっ! 何か新しいレストランかお店かなと思って、外から拝見すると、素敵な江戸切子の作品が陳列されていました。

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 お店の中にいらした、代表取締役 熊倉節子様が、丁寧にご説明して頂きました。

 

工房は江東区亀戸にあるが、日本橋本町3-6-5にお店を出すにあたって、地元の町内会長さんから、「ここ、旧大伝馬町が江戸切子の発祥の地であり、戻ってきてくれて、本当に嬉しい」と仰ったとの事。  陳列されている作品は、全て売り物で、諸外国の国家元首や首相の為に、贈答に使われたとかのお話です。

 

江戸切子には、紅色、瑠璃色、ぶどう色の三種しかなく、それでくすんでいるのは硫酸処理をしたもので、これだけ素晴らしい製品は出来ないとのお話などです。

 

 写真は、洞爺湖サミットで集まった首脳方に贈られた物と同じものだそうです。

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 また、こちらの素敵なランプも江戸切子でできています。これは、インドの元首相、シン首相に贈られた物と同じ物だとか。

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オバマさんに贈られた物と同じ、江戸切子のグラスもありました。

そして、素敵な製品の数々が展示されていましたが、あとはお店を訪問して頂いて、ご自分の眼でご覧になって下さい。

日本酒との相性が抜群とのことで、これは是非と思いました。

 

そして、7月23日には、「日本橋江戸切子大学」が開校され、第一回は、「江戸のお酒を江戸の器で飲み比べ」という楽しい授業があることを教えて頂きました。時間は11:00~12:00です。 ☆幻のお酒 [ 東京盛 ] も登場するそうです。費用は、2,000円。

 

この講義に参加希望の方は、電話:03-6661-2781、もしくはメールにて hanashyo@edokiriko.co.jp まで、お申込み下さいとの事です。

 

また、同社と製品についての詳しいことは、HPでご覧下さい。http://www.edokiriko.co.jp/

 

 

榮太樓總本鋪 ④ 日本橋本店の見どころ  ~所蔵美術品等々~

[rosemary sea] 2016年7月 8日 09:00

『ギフト、そして自分も楽しむ』をプロットとして取材します、rosemary seaです。

閑話休題、芸術・美術・歴史の観点からも榮太樓總本鋪さんは素通りできません。

日本橋本店さんは話題の宝庫です。

前回同様、「榮太樓總本鋪」さんを、親しみを込めて「榮太樓」さんと呼ばせていただきます。

 

1.文字看板のお話

DSC01173a.jpg現在の看板は高林五峯ーたかばやしごほうー(1868-1947)という書家の作です。どっしりとした行書で、「太」の字が奇を衒(てら)っています。

この1つ前の看板は高橋泥舟ーたかはしでいしゅうー(1835-1903)の書だったそうです。高橋泥舟は勝海舟、自身の義弟の山岡鉄舟とともに『幕末三舟(ばくまつさんしゅう)』と呼ばれた武士・幕臣です。政治面だけでなく書画を多く遺し、また書画鑑定でも活躍しました。勝、山岡ほど有名人ではありませんが、剣も槍もかなりの腕だったようです。正真正銘の『最後のおさむらい』です。

 

2.松のマークのお話

DSC01174a.jpgのれんの紺地に白文字。松をかたどっています。

初代榮太樓がある日別荘を買い取ったそうです。それは元旗本の家だったそうですが、その家に生えていた松が大層大きく、高さ6m、幅21m、歌舞伎の松羽目(まつはめ、まつばめ)に似ているような立派なものだったそうです。もともとは将軍徳川家光公からその旗本家が拝領した松、家宝のような松でした。

榮太樓さんのマークはこちらの松がモデルとなっています。

 

3.店舗間口のお話

DSC01154a.jpg自動扉を入るとそこに「石」が埋め込まれています。創業当時からあった石だそうです。座布団ほどの大きさですが、今日まで遺してあります。

この石の周りに銀色のラインがあります。畳で4畳半くらい。これが創業当時のお客の入れる広さ、すぐ人でいっぱいになったそうです。

 

4.「絵①」のお話

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お店に入ってすぐ左側の壁に中央区有形文化財(レプリカ)の「日本製菓子鋪 榮太樓本店 製造場略図」(柴田真哉ーしばたしんさいー 画)があります。

実物は榮太樓さんが所蔵しています。

eitaro 006a.jpg明治18年(1885年)、ロンドンで万国発明博覧会が開催され、商品を出品するにあたり菓子製造の工程を説明するために工場の様子を榮太樓さんが画家に描かせたものです。

上の左の写真、画面中央左の和服姿の男性が初代榮太樓です。上の右のアップにした写真では中央になっています。

 

5.「絵②」のお話

DSC01144a.jpgお店の奥の左側の壁に十二代目市川團十郎丈(1946-2013)の描いた松の絵が掲げられています。梅ぼ志飴の成田屋缶つながりでの本物の絵です。

面白いのは松の絵『寿』の字に見立てて描かれていることです。

実物であるが故にお客として鑑賞は遠目になりますが、一見の価値ありです。

 

6.「絵③」のお話

kawanabe-02b.jpgお店には飾ってありませんが、榮太樓さん所蔵の「枯木寒鴉図(こぼくかんあず)」(河鍋暁斎ーかわなべきょうさいー1831-1889 画)をご紹介します。カラスの絵です。

明治10年「第1回内国勧業博覧会」で榮太樓さんの甘名納糖が優等賞を受賞したことは前回申し上げましたが、河鍋暁斎はその4年後の第2回にこの絵を出品、妙技2等牌(日本画の最高賞)を受賞しました。

暁斎はこの作品に百円という当時としては破格の値段をつけ、高すぎると非難されるや「これは鴉の値段ではなく長年の画技修行の価である。」と答えたといいます。初代榮太樓はこれに心意気を感じ本当に百円で購入、このことは当時の新聞紙面に「榮太樓の主人、暁斎の絵を買う」と載りました。いろいろなところから取材が来たそうです。

ちなみに埼玉県蕨市の河鍋暁斎記念美術館もこの絵を模した印章を使用しています。

 

※ この画像は榮太樓總本鋪さまよりご提供いただきました。

 

榮太樓總本鋪 日本橋本店

日本橋1-2-5

03-3271-7785

営業時間: 9:30~18:00 (月~土)

定休日:日曜・祝日

榮太樓總本鋪さんのホームページはこちら ⇒ http:www.eitaro.com/

 

 

榮太樓總本鋪 ③ ~各商品とおもしろ話 その2~

[rosemary sea] 2016年7月 2日 09:00

DSC01156a.jpgDSC01155a.jpg『ギフト、そして自分も楽しむ』をイデアとして取材します、rosemary seaです。

 

榮太樓總本鋪さんの、前回書き足りなかった3商品についてご紹介します。

  

 

3.果汁飴のお話

 

平成25年にお目見え。ネピュレ株式会社さんとのコラボ商品。榮太樓飴シリーズの進化系です。

ネピュレ(nepuree)。素材である果実を「切らない」「すり潰さない」新加工技術。素材の細胞を傷つけないから素材のうまみ、栄養価、香りを損なうことなくピューレにできます。370度の過熱蒸気処理+遠心力。着色料や香料を使うことなく果汁本来の甘さ、香り、鮮やかな色そのままのフルーツキャンディができました。添加物には一切頼りません。

果汁飴は2012フードアクションニッポンアワード食品部門優秀賞を受賞しました。

  

 

4.甘名納糖(あまななっとう)のお話

 

 

eitaro 009a.jpg「甘納豆」の元祖はこちら。初代榮太樓が庶民向けの菓子として考案。

明治10年の「第1回内国勧業博覧会」で優等賞を受賞。

大正10年、昭和天皇が皇太子時代に欧州歴訪の際ご用命。

日本初の甘納豆、『甘名納糖』。榮太樓さんでも日本橋本店でしか販売されておりません。お江戸日本橋の袂で生まれたチャキチャキの江戸のお菓子です。

全て手作業で製造、機械は使いません。

※ 豆にもこだわりがあります。

と言っても選別を徹底しているだけではありません。

金時大角豆(きんときささげ)を最初から一貫して使い続けています。

この豆の特徴。それは表面が硬いこと。煮ても皮が破れず「腹切れしない=切腹(武士が忌み嫌う)しない=縁起が良い。」だからお赤飯にも使われる。小豆は皮が破れる。

それだけではありません。硬いということは蜜漬けの際、外側が甘くなっても芯まで甘くなり過ぎない。他の豆だと全体が甘くなってしまいます。これは良くない。

当時は武州埼玉の川越産を使用、近年は岡山産を仕入れています。今は高価な豆。

甘味をほどよく吸い込ませてます。

※ 甘名納糖、名前の由来。

浜名湖の名物「浜名納糖豆」になぞられ甘名納糖と命名。

実は初代の友人が初代に命名を進言、初代が決めました。

その後巷では大納言小豆(これも腹切れしないから『大納言』)、うずら豆、隠元豆等が原料として使われるようになり、甘納豆といわれる類似のお菓子が作られました。

榮太樓さんでは創製当時の姿を正しく守っています。

 

 

5.黒かりんとうのお話

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日本テレビ系列のドラマ「JIN-仁ー」で平成23年5月、このかりんとうが出ました。

放送当時、セブンイレブンさんとのコラボでJINのかりんとうとして発売したところ、爆発的な売り上げとなったそうです。急な引き合いに工場が悲鳴を上げたとか。

5年前のコラボ商品とはパッケージが違いますが、かりんとうの味は変わりません。

 

榮太樓總本鋪 日本橋本店

日本橋1-2-5

03-3271-7785

営業時間: 9:30~18:00(月~土)

定休日:日曜・祝日

榮太楼總本鋪さんのホームページはこちら

 ⇒ http:www.eitaro.com/

 

 

 

「Minimal 銀座 Bean to Bar Stand」 Open

[滅紫] 2016年7月 1日 09:00

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「カカオ豆から板チョコレートが出来るまでの全工程を自社工房で管理・製造する」という新しいコンセプトで話題のチョコレート店「Minimal」の2号店が銀座にオープンしました。2014年に渋谷区富ヶ谷に1号店を開き、チョコレート好きの間では人気のお店です。「世界中の農園に直接足を運び品質の良いカカオ豆を選び、原材料は「カカオ」と「砂糖」のみ。その他の副材料や香料は一切使用していない」とのこと。店内でローストしたカカオやペーストなど製造過程を見ることができ、豆を砕いたカカオニブとペーストの試食もできます。おススメで私もちょっと試食を。こちらの板チョコレートの種類は「ナッティ」(強いローストによるナッツのような甘くコク深い味わい)「フルーティ」(ローストを抑えた果実のような爽やかな味)「セイバリー」(ハーブやスパイスのような個性的な味わい)に大別され(パンフレットの説明)、それぞれに4種、味の種類が色分けされています。

ハイチ産のナッティとトリニダード・トバゴ産のセイバリーをいただきました。他にアイスクリームやホットチョコレート用のチョコレート・フレークもあります。他に寄るところがあり、残念ながら今日はお預け。

帰宅後封を切る(密封パックです)と豊かなカカオの香りが広がりました。凄い。今までのチョコレートでこんなに香りが高いものは初めてです。

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チョコレートバーは写真のようにちょっと変わったデザインになっています。「舌触りの違いを楽しむ」「割ってひとくちで食べる」「かじる」「好きなサイズで遊ぶ」「シェアする」といただき方の提案も。こんな遊び心も楽しめるチョコレートのお店。ちょっとのぞいてみてください。お店の入り口でスタッフの方の写真を撮らせていただきました。

 

Minimal 銀座 Bean to Bar Stand

銀座3-8-13 光生ビル 1F TEL 03-6264-4776

営業時間 11:00~19:00月曜定休 祝日営業 翌平日休み