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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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聖路加画廊~山中翔之郎 作品展~

[杏葉牡丹] 2013年1月22日 14:00

寒さが一段と厳しい、今年の冬。
風邪を引いて病院に行ったという方も多いのではないでしょうか。
最近ではアートセラピーという考えもあってか、患者さんや来院の方が、少しでも心が和むようにと、絵画を飾っている病院が多いようです。
けれども、聖路加国際病院のように、「画廊」そのものが、しかも2つもあるのも珍しいのではないでしょうか?


画廊案内によれば、「アートを交えて、患者と家族や医療スタッフとの心のコミュニケーションが生まれる場所」であり、「患者が癒され心落ち着く空間の提供と、精神面から身体の向上につながるアートセラピーを目的としている」となっています。


第1画廊は本館1階のレストラン入口、第2画廊は2階の本館と旧館の渡り廊下にありますが、共に日野原先生の揮毫されたプレートが掲げられ、絵画に限らず、書や造形作品、工芸品など、心和む素敵な作品が展示されています。

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そうした中で、第1画廊では、2月4日(月)~9日(土)まで、恒例になった、山中翔之郎さんの作品展が開かれる予定です。

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地元の八丁堀出身の画家、山中翔之郎さんは、パステルで猫や犬などの小動物を繊細なタッチで優しく描く方です。
絵画の専門教育を特に受けたわけではなく、たまたまリハビリの為に自宅の猫などを描いていたところ、こちらが本業となり、40才過ぎてから画家になったのだそうです。


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元NHKアナウンサーで癌で亡くなった絵門ゆう子さんが、生命の大切さと兄弟の愛情をえがいた絵本「うさぎのユック」の挿絵も担当していらっしゃいます。


ほのぼのとして明るく、小動物の愛くるしさを繊細で緻密に描いた山中さんの作品に癒されて、ファンになった人も多く、今回もきっと、たくさんの人達の心を和ませてくれることと思います。



山中翔之郎 作品展

聖路加第1画廊(聖路加国際病院1階)
2月4日(月)~9日(土)
9時~17時(最終日は16時)

 

 

先を行く国際性 築地本願寺

[小江戸板橋] 2013年1月19日 09:00

「うーん。何か違和感があるなぁ。」

初めて築地本願寺の本堂を見たときの、正直な感想でした。

こういうものだろうと予想し、期待したものと異なるものを見たとき、「違うんじゃないか」と、その差を認めたくない感情が湧くものです。

 

本願寺といえば、京都の市街にドーンと存在感を示す、大伽藍。

堂々たる木造建築群を思い起こさずにはいられません。

桃山文化の絢爛たる息吹を伝える、国宝の建造物。特別名勝・史跡の庭園。

そのような建造物を期待していたのに、見事に外してくれました。

 

地下鉄日比谷線「築地駅」の1番出入口を出て東側を見ると、そこが築地本願寺の正門です。

冬の東京の澄み渡った青空を背景に、古代インド様式の巨大な建物が座っています。

両翼に塔屋を持つ、白く輝く石造りの建物です。

 

何が予想と違っていたのか。

まず、建物が古代インド様式であること。

構造が木造建築でないこと。

寺院の広がりを形づくる、七堂伽藍がないこと。

つまり、思い描いていた日本のお寺のイメージから遠く離れているのです。

 

何度か通い建物を見慣れてきた頃に、「伊東忠太」という明治から昭和期にかけて活躍した建築家・建築史家を知ることになりました。

湯島聖堂や靖国神社神門など、多くの神社・寺院の設計に携わっています。

また、一橋大学兼松講堂や大倉集古館などの大規模な建築も行っています。

そして、ここ築地本願寺の本堂も、伊東忠太博士の設計によるものなのです。

多くの寺社建築に携わった人が、なぜ木造建築としなかったのでしょうか。

 

関連資料に当たっていくと、伊東忠太博士は1926年(大正15年)に神田明神復興の設計顧問に招かれています。

1923年(大正12年)の関東大震災で焼失した社殿を再建するためのものです。

その際、当時としてはとても珍しい鉄骨鉄筋コンクリート構造の採用を勧めています。

これは紛れもなく、関東大震災を経験したことによる、建物の耐震性・耐火性を高めるための選択だったといえます。

 

築地本願寺も関東大震災により堂宇を焼失しました。

1934年(昭和9年)の再建時に、構造を鉄骨鉄筋コンクリートとした目的が、不燃耐震化にあったことが浮かび上がってきます。

七堂伽藍をひとつに集約し、本堂の前面に広いスペースを確保したのも、その一環だったのでしょう。

 

建築史家である博士にかかれば、日本の寺院と、仏教の大本であるお釈迦様の生誕地、古代インドの建築様式は、真っすぐに結びつく事なのでしょう。

中央ドーム正面のデザインは「菩提樹の葉」。その中に「蓮の花」が咲いています。

コンクリート表面を大理石で覆い、あるいは化粧レンガを使い、アクセントをつけています。

本堂正面階段の両脇で咆哮するのは、翼のある獅子の像。狛犬ならぬ、スフィンクスに似た姿です。

 

正面の扉を押して本堂内部に入ると、あれっ。真宗寺院。

金箔をふんだんに使った内陣。

すっとたたずむ阿弥陀如来像。

聖人・高僧たちの御影。

社寺の格を現す「折上げ格天井」。

抹香の煙が、参拝者の数だけ、勢いよく漂っています。

 

その一方で、窓には鮮やかなステンドグラスが使われ、パイプオルガンが設置されています。

アジア・ヨーロッパの物事にとらわれない、多様な文化を吸収していく逞しさを感じます。

 

そして伊東忠太博士は、とてもかわいらしい意匠を建物の随所に配置してくれました。

中でも動物たちは、お寺をより身近なものとして結びつけてくれます。

象、牛、馬などは容易に見つけ出せるでしょう。鶏、猿、鳳凰となると、集中力が必要です。

 

本堂を後にし、本堂を振り返ると、水色の木枠の窓ガラスが、鈍く輝いていました。

少しゆがみのある年代物のガラスが、日の光を反射させたのでしょうか。

 

 

八重の桜 江戸では兄が佐久間象山、勝海舟、吉田松陰と

[銀造] 2013年1月18日 14:00

 NHKの大河ドラマ「八重の桜」のTV放映が始まりましたね。

第一回では、兄、山本覚馬が西洋砲術を学ぶため、木挽町の佐久間象山塾を訪問する場面がありました。 山本覚馬の江戸滞在中に出会った人々の事をご紹介したいと思います。

 以前、龍馬伝の時にもご紹介した、佐久間象山塾の説明板は、こちらをご覧ください。http://www.chuo-kanko.or.jp/guide/spot/ginza/ginza_18.html 

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同じ時期に勝海舟、坂本龍馬も佐久間象山塾に通っていました。

勝海舟は、後に、築地の軍艦操練所の頭取となります。

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http://www.chuo-kanko.or.jp/guide/spot/tsukiji/tsukiji_09.html 

http://www.chuo-kanko.or.jp/guide/spot/tsukiji/tsukiji_03.html

 

海外雄飛を夢見た、吉田松陰が囚われた、伝馬町の牢屋敷跡については、こちらをご覧ください。

http://www.chuo-kanko.or.jp/guide/spot/nihonbashi/nihonbashi_08.html 

 

この大河ドラマを通して、江戸時代幕末の歴史を学ぶというだけでなく、尊皇攘夷と倒幕の流れに巻き込まれていく会津藩の人々のことを考えてみたいと思っています。 

数年前に放映された「龍馬伝」では下級武士の出身であった坂本龍馬が、米国では大統領を直接選挙で選べるという話を聞いて、米国を理想とした日本の実現には、薩摩などの雄藩と提携して倒幕しかないと、動きに参加していったのですね。 龍馬に関する史跡については、私のブログ・レポートをご覧ください。

http://www.chuo-kanko.or.jp/blog/2010/06/post-367.html 

 

 外堀通りにある福島県のアンテナショップ、「福島県八重洲観光交流館」では,新島八重に関する説明のポスターもありました。 是非、お立ち寄りください。

http://www.chuo-kanko.or.jp/blog/2013/01/post-1511.html

 

 

 

築地イタリアン CAVATAPPI(カヴァタッピ)

[杏葉牡丹] 2013年1月17日 09:00

築地で食事といえば、魚河岸で寿司や海鮮丼というイメージが強いのですが、その周辺の東銀座に近いエリアや、本願寺の裏から聖路加にかけてのエリアにも、美味しいお店がたくさんあって、しかも夜はちょっと値段が張るお店でも、ランチはだいたい千円前後でいただけます。


ところが、日・祝日になると様子が一変。
ほとんどがお休みか、営業していても平日とは違うメニューになってしまいます。
魚河岸は、休市日の日・祝日でも営業している店が増えましたが、だいたいが狭い店で慌ただしく、食後のコーヒーまでゆっくり飲めるような店は、あまりありません。
「日・祝日に築地でゆっくりと落ち着いてランチを」と思うと、なかなか適当な店がなくて困っていました。

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そんな中で見つけたのが、このCAVATAPPI(カヴァタッピ)

店名はワインオープナーからきたもので、シチリアをこよなく愛するオーナーシェフとイタリアン大好き!のスタッフ4人の家庭的なお店です。
場所は京橋築地小学校正門の隣のビルの2階と、ちょっと分かりにくいのですが、カウンターとテーブル席で28席と、ちょっとしたパーティーにはちょうど良いくらいの広さです。


営業日を確認する時についでに予約していたのですが、一緒に来るはずだった友人が来られなくなったことを告げると「それは残念ですね」と暖かい言葉。
ちょうど近所の人たちが子供も交えて大人数で食事をしていましたが、こんな暖かい心遣いが、近所の人たちも贔屓にする理由なのでしょう。


この日いただいたのは、ちょうど旬の広島産カキとホウレン草のペペロンチーノ。
野菜サラダと飲み物が付いて、千円ちょうどです。
カキはぷりぷりの大粒で、シンプルなソースがその味を引き立てています。
カキって美味しいな~としみじみ思える一品でした。

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定休日は不定とのことで、土日・祝日でもだいたいは営業していますが、一応は確認した方がよいかと思います。

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CAVATAPPI(カヴァタッピ)

 

中央区築地2-12-14
フェニックス東銀座第3ビル2F

Tel 03(6228)4773
不定休

 

 

区内寺社巡礼~第10番『鐵砲洲稲荷神社』

[下町トム] 2013年1月10日 09:00

シリーズ10回目の参詣先は『鐵砲洲稲荷神社』です。今回も、散策と吟行を気取って訪ねることにします。

鉄砲洲稲荷 (2).JPGこの神社は東銀座、新富町、湊町、入船、明石町一帯を氏子地域とする由緒正しきお社です。ご縁起によると、千年以上も昔から産土神として信仰されてきたという歴史を持ち、何回かの遷座を経て、明治元(1868)年に現在地に鎮座されたそうです。(以前に取材した記事を参考にご覧下さい)

祭の朝・・・鐡砲洲稲荷の祭礼

 

 

広重「鉄砲頭稲荷」.jpg江戸時代には『湊神社』とか『浪ヨケ稲荷』とか呼ばれたこともあったようで、手もとの古地図には『浪ヨケイナリ』と記されています。昨年5月に大震災で1年延期された大祭が4年ぶりに挙行され、大いに盛り上がりました。当社の神輿は氏子町域内にある〔歌舞伎座〕の前で担がれることでも知られています。

境内には〔鐵砲洲富士〕という、いわゆる〝富士塚〟があります。江戸時代の社地ではもっと大きかったそうで、当時の江戸名所の一つとして数えられました。〝富士塚〟は江戸時代に富士山信仰すなわち浅間神社信仰が盛んだった頃に、手軽に参詣できるように各地に建造された〝ミニ富士〟です。区内ではここが唯一のものとして残っています。

 

 

鉄砲洲稲荷 (1)_R.JPG貫禄ある鳥居の脇には〝由緒書き〟が掲げられており、この神社のプロフィールを学ぶことができます。本殿の両脇には〝す組〟と記された天水鉢が存在感を示しています。〝す組〟は江戸町火消し四十八組の一つでこの地域を受け持った組の名です。今でも祭礼のときには、この伝統を汲む方々が〝木遣〟を放吟して祝うのが慣例となっています。

 

鉄砲洲稲荷_R.JPGさて、この時季の鐵砲洲稲荷神社』といえば、まず思い起こすのが「寒禊」です。現代では一般に「寒中水泳大会」とも呼ばれますが、そもそも寒中に無病息災を祈願して身を清めるという神事です。今日でも、下帯一つの男衆が大勢集まり、意気高らかに氷柱を入れた冷たい水につかって鬨の声をあげるという名物行事です。(写真は神社ホームページから引用)

 

今年は、この週末13日(日)に行われます。なかなか珍しい〝裸祭り〟ですので、是非一度見学に訪れてみてはいかがでしょうか。

 

寒中禊.jpgこのような伝統行事も、地元の氏子や町の若い男衆の努力で脈々と受け継がれています。単に行事を承継するというだけではなく、意気と誇りと責任感が集約された文化であると思います。平成の時代になってもしっかりとこの神事が残されていることに感謝する気持ちです。

中央区にはほかにもいっぱい伝統行事があります。この町が文化と文明の町であることを改めて実感しました。

 

・・・ 町衆の肌に湯たぎる寒禊

 

 

初詣〔波除稲荷神社〕

[ジミニー☆クリケット] 2013年1月 7日 08:38

fuji 明けましておめでとうございますsun

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私の勤める会社の仕事始めは、
毎年1月4日の波除稲荷神社への
初詣で始まります。


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境内には、
師走の大祓いから1月10日まで
茅の輪が立ちます。

「左足より三度くぐる」と
くぐり方が書いてあります。


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ご本殿に上がって
ご祈祷を受けた後は、
お神酒をふるまっていただきましたhappy01


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また、境内には、
築地の卸売市場も近いことから、
活魚塚、鮟鱇塚、海老塚、玉子塚などがあります。


ご参拝の折は、お見落としなく。