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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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江戸東京博物館

[にゃんボク] 2018年5月21日 12:00

 改修工事を経て2018年4月にリニューアルオープンした、江戸東京博物館に行ってまいりました。

入館する前のお土産コーナーで「あれ?東向島に行かねば買えない草餅がここで買えるの?言問橋のあの団子がここで買えるの?!」と早くもテンションが上がります。館内のプロモーションビデオも「Tokyo2020」を彷彿とさせるような、過去と現在をつなぐ興味深い仕上がりです。

そんな前振りに期待を持ちながら館内に入りまず出迎えてくれるのが・・・いや出迎えるというより、「日本橋」を渡って館内に向かうのです。

gibosi.jpg

この江戸東京博物館の公式キャラクターと言えば、全国津々浦々のゆるキャラ研究を進めてきた私としても、唯一無二と思っている、「ギボちゃん」。どこの世界に日本橋の欄干擬宝珠( ぎぼし)がモチーフになっているキャラクターがいるんですか!?と担当者を小一時間問い詰めたいそのゆるやかなキャラクターは、中央区の許可を取ったのだろうか?とひそかに疑念を抱かずにいられません。

gibochan.jpgマニアックすぎる・・・、ギボちゃん。

常設展示物も、様々な趣向が凝らされており、「大名の駕籠に入ってみる」「火事の時に火消しの士気を高揚させる纏(まとい)を実際に持ち上げてみる」など枚挙にいとまがありません。その中でも、極めて精巧に作られたミニチュア版、「江戸当時の町の様子」は滋賀県の長浜に海洋堂さんのミュージアムを見に行くような私としては、心を奪われないわけがありません。

toori.jpg手元には双眼鏡も設置されており、拡大してみてくれればくれるほど、その精緻な設計が読み解ける、との展示側の自負を感じます。

nihombasi.jpg館内には修学旅行とおぼしき学生さんも沢山見学されていました。

「江戸幕府っていつだっけ、ほら」「1600年とかじゃね?」「だりー」

みたいな会話が、

「家康が1603年に征夷大将軍になって2年後には秀忠が職を継いだじゃんか」「ああ、その代替わりを待ってたかの如く江戸城の大改修があって、あれだろ、慶長11年には本丸高石垣の普請を皮切りに・・」

ぐらいに会話がバージョンアップをすること請け合いです(少し盛りました)。

mitukosimae.jpg現銀掛値なしをうたい大繁盛した三井越後屋(今の日本橋三越さん)のミニチュアもありました。道を悠然と歩く力士に女性の視線が集まっているのは、当時は女性の相撲観戦が禁じられていたからとの細かい設定も考慮されてのことでしょう。

さて、見どころ満載の江戸東京博物館。中央区の歴史を振り返る教材としても一日中楽しめるスポットとしてご紹介させていただきました。

 

 

絶品の・・・

[にゃんボク] 2018年4月23日 09:00

あなたの支持政党は?と聞かれれば半笑いで「甘党」と答える私にとってですね、一番の困難は、あれですよ、買えないってことですよ。

 

平日しか売ってなかったうえに、その平日も朝からサラリーマンの大量買いに見舞われてですね、9時開店だっていうのにやっとのことで機会を作って10時に店に行っても売り切れって
・・・え、ほんとですか!?いや作れば売れるんですから、もっと用意しておいてくださいよ、ってところです。あれでしょ、サラリーマンの方々も、会社の経費で買えるからって、あれ、絶対自分の分も追加して買ってますよね~。あのねぇ、私には分かっちゃいますよ!

 
ところがですよ、いやぁ・・・朗報です。移転後には、土曜日も買えるようになったんですよ。


え?何の話かって、あ、失礼いたしました。絶品どら焼きでも有名な、「清寿軒」さんです。


ということで、これまでの平日に加え、土曜日の午前中には、この「清寿軒」さんのどら焼きを買うことができるようになりました!

小判.jpg

(写真は小判です。カメラ映りが悪いだけで、ほんとはもっと美味しそうなのは言うまでもありません)


どら焼きと言えば、やれどこが旨いとか、どこそこが三大どら焼きだなどとよく言われるわけですが・・・粒餡派の私としては、こちらのですね、しっとりとしつつずっしりとしたあずきの粒の存在感と甘さが絶品としか思えないわけです。
(ここは是非、ドラ〇もんに特別出演していただき、食レポをお願いしたい!)

さて、2017年9月30日に移転して、場所も以前よりも分かりやすくなりました。日本橋三越前からコレドの間をまっつぐ進むと、左手側に「清寿軒」さんが現れます。美味しさは是非、皆さん自身でご確認ください~!

外観Close.jpg


外観open2.jpg

seijuken.com/access/

 

 

東京マラソンを終えて

[にゃんボク] 2018年3月 9日 18:00

マラソン祭りと呼ぶにふさわしい東京マラソンも無事に終了いたしました。


パックマン.jpg

(東京マラソン終了後の新聞広告はパックマンをモチーフしたランナーをねぎらうもの。ど真ん中に「日本橋」が輝いているのを観光特派員が見過ごすはずはありません。)


私自身、今回はありがたくも初めて走らせていただいたのですが、東京のど真ん中を走るコースレイアウト、沿道の応援、豪華な招待選手、エキスポの規模、ボランティアの方々のホスピタリティ、給水の分かりやすさ・・・どれをとっても他の追随を許さない素晴らしい大会でした。

ランナーが保温のために着ていた服を沿道のボックスで回収してリサイクルに回す等の新たな取り組みもとても良いと思います


その素晴らしい大会において、私自身の走りはというと・・・

 

今回私は2時間台(フルマラソンで3時間を切ることをサブスリーと言います)を狙って走りました。これは時速14.1km、1キロ4分13秒ほどで走り続けることになります。

 

最初の号砲からしばらくは下り基調。「ここで飛ばしすぎると後で足に来るので抑え目に」というのがセオリーなのですが、飛ばすも何も混雑しておりなかなか進みません。少し並ぶ位置が後ろすぎたのか、周りのペースが遅く、かなり抜いても1キロ4分50秒ほどかかってしまいました。「・・・この遅れを巻き返すのは大変だな」早くも弱音が顔をのぞかせます

 

途中から1キロ4分14秒ほどに戻しましたが、このままでは最初の遅れは取り戻せません。とはいえ、後半のことを考えるとこれ以上飛ばすのは危険。足が重い状態が続きます。沿道の応援にも応えたいのですが、それをやる余裕があまりありません。

 

30キロを超えるころから、明らかに遅くなっているランナーも増えてきます。少しずつ抜いていくのですが、私自身は左のふくらはぎと、左足の指が攣り始めます。どのように走れば足が攣らないか、ポジションを探りながらの走行。
最後の丸の内では太ももの裏が攣って、ストップ。一番華やかな場所でちょっと恥ずかしい状態・・・(汗)。

パンフレット.jpgそんなこんなで3時間9分でゴールしました。

 

目標より10分ほど遅れてしまいましたが、ゴールでボランティアの方に「おめでとうございます!」とメダルを渡された際は、なんだか感激して涙が浮かびました。これがあるから、また次もエントリーしてしまうのかもしれませんね。(ボランティアの皆様、本当にありがとうございます)

 

さて、東京マラソンは盛大な観光アピールの場でもあります。いただいた数々のパンフレットの一部だけでも見どころが満載です。これらのパンフレットの内容を追うだけでも1年ぐらいの期間を要してしまうのではないか、というほど。

 

隅田川.jpg




(ランニング絡みでいえば、
隅田川のパンフレットは、
中央区をめぐるベストコースを案内しています。

くしくも、このコースレイアウトは、私が最初に取り上げたブログのコースに・・・そっくり。
それだけ素晴らしいコースってことですね)

 

 

東京マラソンエキスポ

[にゃんボク] 2018年2月25日 18:00

 遠足で帰路に向かい、もうまもなく解散場所に到着するころに「家に帰るまでが遠足ですよ!」と先生に言われたのが印象に残っている方は少なくないと思います。

 

「家に帰るまでが遠足ですよ!みたいなことを言おう選手権」が開催されるとしたら、私にとって、「東京マラソンはエキスポからがスタートですよ!」と言わざるを得ません

 

フルマラソンは一般的に体重が1キロ減ると3分速くなると言われています。なかなか忙しい毎日の中で3分のタイムを縮める練習を積むのは簡単ではないのですが、何とわたくし、2月頭に胃腸炎になり、1日で回復したものの、その食事が口にできなかったわずか1日で2.5キロ体重が減りました。(1食にどんだけ食べているのかとの批判は甘んじて受けます)

 

「こ、これはベストタイムが出せるのではないか。これを維持できれば机上計算だとマラソンタイムを7分ぐらい短縮されるぞ・・・・。」

 

さて、23日(金)には受付のために東京マラソンのエキスポに行ってまいりました。この日の午前中には人間ドックにて一度おなかを空っぽにし体重をリセットするとともに、有休を使ってエキスポに向かい比較的すいている前々日に手続きを終わらせる。そうすると、体の中はクリーンな状態になり、かつ混んでいる前日(24日・土曜日)に受付をして半日歩き回る必要もないのです。

 

「我ながら完璧なプランニングじゃないか・・・」

 

その東京マラソンエキスポですが、全国各地の素晴らしいマラソン大会に参加してきた私としても、完全に別格の規模。東京オリンピックの予行演習としての位置づけも更にこのエキスポのレベル感を高めているように思います。

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(緊急時連絡先登録、顔写真登録、大会終了までのセキュアベルトの装着などがきびきびと手続きされます)

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(東京マラソンレベルになると、石原さとみさんからも応援されてしまう。金メダリスト高橋Qさんも登場。 ちなみに岡山マラソンの宣伝パンフレットは中央区の運動会にもご参加されるメダリスト有森裕子さんから直接手渡しされました。プレミアム~)

 

 
まさに色とりどり、百花繚乱とも譬えられるほどの展示において、もっとも重要なスポットは・・・言わずもがな中央区のブースですね!(中央区観光協会)

観光協会.jpg(ご親切に私の写真も撮っていただきましたが、小汚い恰好のため、自主規制がかかっております。

その代わりとなる素敵な笑顔)

 

足が速い韋駄天様もまつる大観音寺には、ランナーもたくさん訪れる訳ですが、その大観音寺ゆかりのランナー垂涎のグッズも並びます。
ここタオルはその韋駄天様が描かれたものにて、これが優れもの。私は現役で使用しています。

・首に巻いても長さに余裕があるため、冬場の寒さ対策にも利用可
・吸水性が高いため、汗かきにも対応可能(私のようにプロの汗っかきになると、普通の速乾タオルは絞りすぎてすぐにボロボロになりますがこのタオルは丈夫この上ない)
・タオルを頭に巻くと、おっさん感が増してしまうが、このCoolな柄なら見事に決まる 等・・・

手ぬぐい.jpg

 

そんなわけで、レースの一部とも位置付けられるエキスポでの事前準備は完璧。あとは当日しっかりと走るのみですね。(せっかく減った体重は1日でまた2キロほど増量しております。前日は食べないとね!)

えきのみちか.jpg
(頑張って~! by 駅乃みちかさん@東京マラソンエキスポ)

 

 

 

日本橋かるた

[にゃんボク] 2018年1月29日 09:00

 今は「手のひらに世界を乗せて」などのコピーの通り、スマートフォンで何でもできる時代。
手のひらを思いきり畳に打ち付けて札をとるカルタが冬や正月の風物詩と言われる日も過去のものになりつつあるのかもしれません。

 

そのカルタは、ご案内の通り、いろは47文字に対応した「いろはかるた」が最も古典的と言われています。内容は江戸、京都、大坂、上方、尾張などで各々異なっており、地方の特色が表れて、「郷土かるた」も各地に存在するようですね。

 

なんとなく諳んじていた諺のようなものも、実はカルタ由来だったりして、新たな発見があったりします。

 

ちなみに、いろはの「い」に関して言うと、江戸は「犬も歩けば棒に当たる」、上方は「一寸先は闇」、尾張は「一を聞いて十を知る」だそうで、それぞれ全ての札を読むと馴染み深いものから、読み方の分からないようなものまであって面白いです。

 

郷土カルタで一番メジャーなのは個人的に「上毛カルタ」だと思っています。「つ」なら「鶴舞う形の群馬県」と謡われるアレです。郷土の特色を紹介するテレビ番組において、「群馬出身者はこのカルタを暗唱している」、「反射的に下の句が出る」などと聞くとまさに郷土カルタの鑑だと思う次第です。

 

さて、郷土カルタとして中央区民が押さえなければならないのは、

勿論!!「日本橋かるた」ですね。

 
い:いつの世も 道の起点は 日本橋
ろ:櫓がきしむ 浜町河岸から 花見船
は:初鰹 初物好きで 見栄っ張り

 

20180127_blog.jpg

いやぁ、いいですね、マニアックですね。このかるたにはいつくも素晴らしいところがあるのですが、まずなんと作画は六代目 歌川国政さん。
ん?この国政さんはどなたですかって?五代目ではなく六代目。作画にかの有名なメトロリンクの無料バスがあることを考えると、これはごく最近の状況も踏まえられているわけで、現存している方、なんですかね・・・。

 
そしてこの日本橋かるた、ちゃんと英訳版があるのです。グローバリゼーションを先取りしてます。子供たちもこれで英語の勉強もできちゃいます。 

 
い:いつの世も 道の起点は 日本橋
Hey you!
From centuries past,the place where all roads meet Nihonbashi.
ってなところです。

 

この日本橋かるた、勿論販売もしているのですが、建設中のビルの囲いに描かれたりしている(私はこれで知りました)ので、街歩きをしながら発見してみるのも良いですね。

 

 

熈代勝覧(きだいしょうらん)の日本橋

[にゃんボク] 2018年1月 1日 16:00

日本橋三越付近のモニュメントといえば、ライオン像が有名ですが、何といっても私のお勧めは三越前の地下コンコースにある「熈代勝覧」です。

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この絵巻はドイツ・ベルリン自由大学の生物学教授であったハンス・ヨアヒム・キュステル氏と妻インゲさんが親族の家の屋根裏部屋で発見したとのこと。キュステル夫妻は中国美術のコレクターでありこの絵巻を自分たちの中国美術品とともにベルリン美術美術館に寄託したようです。当初、これは中国の絵巻と考えられていたようですが、1999年の初夏に、ベルリン東洋美術館の収蔵庫から取り出された本絵巻を小林 忠さんが見て、江戸の町の街頭風景と生活する人々の風俗がありありと詳しく書かれた歴史的、美術的に非常に貴重な本絵巻に興奮を覚えたであろうことは想像に難くありません。

 

熈代勝覧は「天」と記されていたようなので、「地」とか「人」などのセットがあるのではないかと考えるとわくわくしますね。当時を知るまたとないドキュメンタリー絵画。

 

登場人物は1671人。うち、男が1,439人、女200人、子供32人、犬20匹・・・など。男性が多いのは江戸の町の当時の特徴だったようですね。犬の数も多く、当時の江戸の名物といわれる「伊勢家稲荷に犬の糞」もしっかりと描かれております。

 

鳥獣戯画や今でいうゆるキャラのような表情豊かな方々を見たり、様々な職業・職人の姿を知ったり、江戸の生き生きとした息遣いを知るためにも、ぜひ立ち寄りたいスポットです。

 

なお、熈代勝覧の詳細は、この冊子もぜひご参照ください。(小学館)

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