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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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月島七不思議~「序章」

[下町トム] 2012年6月22日 14:00

島は今年で誕生120周年を迎えました。振り返れば、1892(明治25)年に月島第一号地として竣工してから、歴史を紡いできた月島の魅力を〝七不思議〟と題していくつかご紹介したいと思います。どうぞよろしくお付き合い下さい。


月島付近(明治13年).jpgそもそも中央区は東京湾の埋立地のスタートとなった地域です。江戸時代初めには隅田川の河口に小さな島〔石川島〕があり、やがてご存知のとおり、1644(正保元)年に佃島が造成されました。その後、佃島の住民が中心となって、現在の築地の土地整備にも尽力しましたので、かれこれ400年近い土地造成の歴史があるわけです。

さらに時代が下って明治に入ると、佃島のさらに南の地域に土砂が堆積し水深が浅くなってきました。そこでこの付近の浚渫を大々的に行い、その揚げ土で新たに土地を造成したのが、現在の〔月島〕です。


月島駅1.jpg


東京湾の始めての埋立地ということで〔1号地〕の名が与えられました。その後、このナンバリングは継承され、現在の有明・台場地区辺りにまで広がっていったのです。首都高速湾岸線の〔臨海副都心出口〕は少し前まで〔13号地出口〕と称していました。これもかつての埋め立て計画の名残りです。


このあたりの歴史や文化を伝える特別展が、現在〔郷土天文館〕で7月1日まで開催中です。5月19日付けのブログで〝写楽さい〟さんが詳しく報じて下さっていますのでご覧下さい。けっこう見応えがありますよ。

◆郷土天文館特別展「月島百景」開催中 ~5/19-7/1~


都電風景(明治43).jpgさて、〔月島〕散策の出発地は主に〔月島駅〕になることが多いと思います。ぼくはかつてこの辺りに住んでいましたが、地下鉄有楽町線が1988(昭和63)年に開通するまでは都営バスしか公共交通がなく、けっこう不便でした。今は大江戸線も通って便利になりましたね。戦前戦後にかけては、都電が清澄通りを走っていて、住民の貴重な足でした。(写真は昭和43年ごろの「月島通り8丁目電停付近。現在の地下鉄勝どき駅周辺。イカロス出版『東京都電』より引用)



月島区民センター.jpg月島には中央区役所の出先機関として〔月島区民センター〕があります。図書館も併設しており、行政の窓口としてだけではなく、地域交流や学習の拠点としても親しまれています。


月島は人情味溢れる下町の風情を残しつつも、この10年くらいで大きく変わってきました。古い路地の長屋がだんだん少なくなり、マンションが増えてきました。
そんな変わり行く月島の横顔をこれからお伝えしていきたいと思います。


月島の魅力を再発見しましょう。

 

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三越劇場と〝新派〟公演

[下町トム] 2012年6月14日 12:30

中央区は日本の演劇の歴史の中心地でも会ったことは皆さんご存知のとおりです。改築中の〔歌舞伎座〕や〔新橋演舞場〕〔明治座〕などと並んで伝統を誇るのが、〔三越劇場〕です。

三越劇場正面_R.JPG日本橋の三越本店の6階に設置されているこの劇場は、大劇場と言うよりも「こじんまりした高級シアター」という感じがピッタリです。公式ホームページによると、1927(昭和2)年に〔三越ホール〕として開設され、戦時中の閉鎖を経て戦後現名称で再オープンしたそうです。歌舞伎や各種劇団の公演のほか、落語や邦楽の公演も行われ、親しみの深い劇場です。

三越劇場内部1R.JPG 三越劇場内部2_R.JPG造りがまた凝っていて、大理石を用いた壁面やステンドグラスをはめ込んだ天井などは気品と落ち着きを醸しだしています。まるでヨーロッパのオペラハウスのような気取った心持ちにもさせてくれます。中央通路の天井部にも様々な紋様があしらわれていて、戦前の職人の手抜きをしない作業に感心します。中には獅子のような模様もあり、三越のプライドを表現しているようにも思えます。

三越劇場内部3_R.JPG 

 

 

この日は〝劇団新派〟の公演「華岡青洲の妻」がかかっていました。新派の二大巨頭である、水谷八重子と波乃久里子が熱演し、会場の観客を魅了しました。

 

ポスターと花_R.JPGちなみに〝劇団新派〟は1888(明治21)年に大阪で旗揚げされた劇団「大日本壮士改良演劇会」というのが出発点だそうです。士分を離れてやや鬱憤をもった壮士といわれる人たちが、何か新しいものを演劇の世界に求めたのではないかと推察します。何となく、明治の先進的チャレンジ精神が彷彿とするネーミングのように思えます。その後、歌舞伎に代表される伝統演劇を〝旧派〟となぞらえて〝新派〟という名前が与えられたということです。

したがって、〝新派〟は来年で125周年を迎えます。最近は若い有望な役者も増えてきて、この劇団の発展が楽しみです。現在の公演は今月23日まで開演中です。機会があったら、三越劇場の雰囲気も味わいがてら、是非観劇に出かけてみて下さい。

 

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築地「獅子祭り」での様々な役回り

[下町トム] 2012年6月12日 13:00

6月7日(木)~10日(日)まで、築地・波除稲荷神社の大祭「築地獅子祭り」が催されました。このお祭りについては他にもたくさん紹介されていますので、今回はその運営の裏側に迫ってみます。

 

築地祭(神輿)_R.JPGお祭りの花形といえば何と言っても神輿の渡御ですが、その華やかな舞台には多くの人たちの貢献があります。

まずは神輿を担ぐ人たち。もともとは氏子が担ぐのが本当ですが、今ではそれだけでは数が足りないので、多くの祭りでは、いわゆる〝同好会〟の皆さんのご協力を得ています。〝同好会〟の皆さんは関東各地の祭礼に招かれて神輿巡行に協力しています。皆さん、お祭りが好きで、にぎやかなことが好きで、元気な方々です。また離れた町内同士で応援することもあるようです。

 

築地祭(囃子)_R.JPGまたお祭りの雰囲気を高めるためには音楽も重要な要素です。〝お囃子方〟と呼ばれる方々は笛、鉦、太鼓をリズよく奏でながら気分を盛り上げてくださいます。日頃から地道な稽古を続けて、江戸情緒あふれる音色を守って下さいます。

 

築地祭(御幣)_R.JPG御幣を掲げる役もあります。神輿の先導を行うことはもちろんなのですが、神様の拠り代(よりしろ)として、あるいは巡行の祓いとしての役割もあります。地方によってはみこしが無くて御幣だけを掲げて地域をめぐる慣わしもあるようで、重要なツールなのです。五平餅はもととも御幣餅であり、この形に似ているから名づけられたんですね。

 

神輿の巡行の節目にインターバルの合図をするのは、睦の頭(かしら)です。拍子木を打つことを「柝(き)を入れる」と言います。歌舞伎や相撲でも同様のしきたりがありますね。古来より日本の神道では木の柱を神が宿る場所として神聖に見立てています。古代の神社は 一本の柱だったといいます。つまり拍子木も〝神の場所を守る〟意味があるようです。祭りではその音によって邪気を祓い神事を進める役割があるんですね。

 築地祭(き)_R.JPG

その他、たくさんの方々がそれぞれの役割で祭りを守り立てて下さいます。準備や後片付けも含めて、目立たないところでご苦労されているかたも大勢いらっしゃいます。お祭りとは「地域の力をあわせる」という総合パフォーマンスなのだと思います。

 

中央区内では、この後も「佃・住吉神社」や「深川八幡」などのお祭りが控えています。それぞれの地域で、この伝統ある行事を大切に盛り上げていただきたいと願っています。人のつながりと賑わいの嬉しさを感じた数日間でした。

 

 

町のスターバンド♪

[下町トム] 2012年6月 6日 08:30

最近はお父さん世代の音楽愛好家も増えているようです。特に自ら楽器をとって演奏や歌唱に往年の実力を発揮する方も多いようです。〝おやじバンド〟の大会が開催されるなど、年々そのパワーが広がっているようにも感じます。upwardright 

Honeys201204-2_R.JPG
ここ築地では、地元育ちのボーカル兼リーダーが率いるスターバンド〝Honeys〟が存在意義を示しています。リーダーのMassaさんは外国でプロの歌手と共演したこともあるという才能を持っていらっしゃいます。メンバーの皆さんも個性派揃いの実力派であり、グループの雰囲気はとてもフレンドリーといえます。皆さん、もちろんほかにちゃんとお仕事を持ちながら、趣味の範囲を超えるミュージシャンの顔を見せてくれるのです。実際に、ギターも歌も年季が入ってますます磨きがかかっています。note 


築地茶房201204_R.JPG



ライブは地元の名物喫茶店〔築地茶房〕のフロアを借りきって、主に月末の土曜日夜に開催されています。
地元はもとより、息の長いファンが詰め掛けていつも満席。熱気が充満するステージが展開されます。


このような集まりでは、音楽を楽しむのは当然として、聴衆どうしが一体感を持ってリラックスし、自然とコミュニケーションの輪が広がっていくことがすばらしいことだと思います。音楽は時間や空間を飛び越えて人々の心をつなぐ不思議な効用がありますね。heart 

Honeys201204-1_R.JPG気さくであたたかい人たちの声援に囲まれて、この夜の〝Honeys〟も人柄を感じさせる柔らかいハーモニーと伴奏を聴かせてくれました。会場との息も合って、まるでここは社交場です。

町の豊かさと活気を支える、このような地道なアーティストが中央区にはほかにもたくさんいらっしゃるのではないかと思います。この地域が感性をはぐくむ土地として発展することを信じています。 scissors


 

 
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