[サム]
2017年3月 7日 16:00
七十二候「草木萌動(そうもくめばえいずる)」。
着々と長くなる、暖かい陽射しが大地に降り注ぎ、地面や木々の枝々から萌葱色の小さな命が間もなく芽吹き始めます。
春先の緑地・公園散策の楽しみのひとつが、冬芽・芽吹き・"葉痕" の観察です。
冬芽の形は樹木により多彩で、更に、落葉した葉の柄の痕跡 "葉痕" は個性的で、剽軽な人や動物の面白顔が見つかったりして興味が尽きません。
晴海トリトンスクエアの「花のテラス」でまず人目を引くのがアジサイの冬芽・"葉痕" 。
薄褐色の枝のあちこちから濃い紫色の冬芽、蝋燭の炎のような形をした頂芽が目立ちます。
"葉痕" は、根から吸収した水分の通路の木部と、養分の通路の師部からなる維管束の跡が斑点のように残ったもので、アジサイの場合、維管束の跡は3つ、倒松形~V字形で、表情豊かで、爺顔~赤ん坊顔まで様々に譬えられます。
存在感のあるトチノキの冬芽は光沢のある粘液で覆われています。
オオシマザクラに比べ、ソメイソシノの冬芽は毛深い印象です。
アメリカザイフリボクは芽鱗がやや開き気味で白い毛がのぞいています。
タムシバ、シデコブシの冬芽はフワフワした綿毛に覆われ温もりを感じます。
春の兆しは確実な気配へと変わりつつあります。
左から、トチノキ、ユリノキ、ハゼノキ、ハナノキ、カエデ
左から、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、アメリカザイフリボク、タムシバ、シデコブシ
[サム]
2017年3月 6日 16:00
季節毎に姿を変え、季節に因んだ演出が楽しめる、週末の東京タワー ダイヤモンドヴェール。
2月4日(土)、春を告げる桜色カラーのダイヤモンドヴェール「ドリームピンク」が点灯しました。
点灯時間:20:00~22:00
勝どきの隅田川テラスから築地市場越しに、ピンク一色の春らしい耀きを望めます。
一足早く春の気分に浸っていただき、美しくも儚い桜の花の季節を少しでも長く楽しんでいただこうと、大展望台内2階では今年も、春限定ディスプレイ「SAKURA EASTER」を、3月1日より開催中(5月8日迄)。
また、4月23日迄毎晩開催中のプロジェクションマッピング「CITY LIGHT FANTASIA ~FUTURE TOKYO TOWER~」も、3月から「夜桜」をイメージしたバージョンに仕様変更の由。
因みに、この日の日没~20:00、22:00~翌明け方迄は、定番の「ランドマークライト(冬バージョン)が点灯。
[銀造]
2017年3月 5日 18:00
晴海通りから銀座4丁目角まで歩いていると、銀座三越手前に「銀座かねまつ」さんのお店があります。
女性用の靴と鞄の専門店です。
鮮やかなグリーンに黄色い花の様な物を点々と散らした装飾です。 春の訪れを感じさせる「菜の花畑」の様です。
お店の前を通った時には、よく目を凝らしてご覧ください。
お花に見えるのは、そして芝生に見えるのは、何か別の物のようです。
遊び心があって嬉しい、ショーウインドウの装飾です。
お店のHPは、こちらです。http://www.ginza-kanematsu.co.jp/
[橘]
2017年3月 5日 09:00
今月初めにガイドで日本橋をご案内した時に、和菓子の榮太樓總本鋪に寄って お話を伺いました。
私は以前、東野圭吾さんの小説「祈りの幕が下りる時」に登場する神田川と 日本橋川の橋に関連してブログを書いていましたが、暫く中断してしまって いたのを思い出し、今回は続編として「西河岸橋」界隈に付いて書かせて頂きます。
この辺りは現在は日本橋川に沿って日本橋本石町、室町、八重洲という住所 ですが、江戸時代は川の西側が「西河岸」と呼ばれていたのに因んで「西河岸橋」 と名付けられています。
泉鏡花の名作「日本橋」の舞台としては有名ですが、橋自体の造りには特徴が無く 大変地味な橋です。 昭和の中頃迄東京駅~小岩駅を走る都バスが橋を渡って走っていました。東京駅から橘町 (現在の東日本橋三丁目)の家に帰る時にバスが通るのがこの西河岸橋では無く、 "どうせなら日本橋を通って欲しいな"と子供心に思ったことを今でも覚えています。
ということで、橋に関してはあまり書くことは無いので、界隈に付いて書きます。
「日本橋西河岸橋地蔵寺教会」の地蔵菩薩は行基が彫ったとされています。又、泉鏡花の 「日本橋」を上演する際に花柳章太郎がお千世役を演じるに当たり、奉納した「板絵着色 お千世の図額」が現存しています。
永代通の呉服橋交差点にあるみずほ信託銀行のビルの壁面には竹久夢二が開業した 「港屋絵草子店」の記念碑が埋め込まれています。
又、浜町の明治座の向かいにあった水天宮仮宮の清洲橋通を挟んで反対側には 現在も「港屋絵草紙店」があります。ここでは、竹久夢二関連の商品を沢山並べて 販売しています。
西河岸橋の辺りには、美味しい和菓子屋さんがあります。
榮太樓総本店でお聞きした説明では、江戸時代の安政年間に「金鍔」の屋台を出し 日本橋魚河岸にやって来るお客さんに販売したところ大繁盛し、この地に店を 構えたのが始まりということです。
現在でも榮太樓の金鍔は目玉商品であり、特徴は刀の鍔の様に丸い形をしている ところです。
URL: http://www.eitaro.com/
又、近くには、「うさぎや 日本橋本店」があります(中央通店もあります。 本店は土・日・祝日定休ですが、こちらは土曜は開いています)。 「うさぎや」は上野(うさぎや発祥の店)や阿佐ヶ谷にもお店があります。
どら焼きが有名ですが、私はここの最中もとっても美味しいと思います。
URL: http://www.wagashi.or.jp/tokyo_link/shop/0303.htm
日本橋からちょっと入った所ですが、三越や高島屋に来られた際にでも立ち寄って みては如何でしょう。
[サム]
2017年3月 3日 18:00
弥生3月。いよいよ桜のシーズン到来です。
3月1日、東京スカイツリーを世界一高い桜に見立てた特別ライティング「舞」がスタート。
点灯日時:3月1日~4月9日 17:30~22:00
*22:00~24:00は「粋」または「雅」点灯
*3月10日は「白色のライティング」点灯
*3月11日は特別ライティング「明花」点灯
桜の花びらが舞う美しさをテーマにしたライティングで、塔体がピンク色の濃淡で彩られ、桜の花びらのように白色の交点照明が煌めきます。
ケーブル部がピンクに彩られた清洲橋越しに、特別ライティング「舞」が望めます。
尚本日22:00~24:00は江戸の街の美意識を表象した「雅」が点灯。
鉄骨の細かな構造体を衣に見立て、優雅で気品あるイメージを表現し、江戸紫をテーマカラーとし、金箔のような煌めきのある多彩で動きのある光の演出です。