最初は、左足からまたいで左回り。
次に右足から右回り。
三周目は左足から左回り。
そして神前へ進みます。
神社の参道に、茅(かや)を束にして作った大きな円形の「茅の輪(ちのわ)」が飾られています。
清々しい茅の青さが、いつもとは違う異空間を創り出しています。
立てられた円の中を、八の字にぐるぐるっとくぐる面白さ。
子供たちは、キャッキャッと走りまわります。
「ここは神社だから静かに。」と、ぎゅっと手を握るのですが、私自身がなんとなくウキウキしてしまいます。
築地の波除稲荷神社の「茅の輪」は、6月7日から7月6日まで設けられているそうです。
この大きな輪、くぐるとどんな御利益があるのでしょうか。
「水無月の 夏越の祓 する人は 千歳の命 延ぶというなり」という歌があります。
縁起物の鶴と同じように、千年寿命が延びる。
茅のぐんぐん伸びる生命力が、除災の力として考えられてきたのでしょう。
千日間お参りしたと同じ御利益がある。
そう言われているのなら、やってみましょう。
罪だの穢れだの意識しないままに生活に追われる身ですが、定められたように行うと、何とはなしに「ありがたい」気持ちになってきます。
誰かに守られているという感覚を持つことが、大事なのでしょうか。
さて、波除稲荷神社は、夏越し大祭「つきじ獅子祭」がよく知られています。
今年は6月7日から10日にかけて執り行われ、勇壮な「千貫宮神輿の御巡行」が見られたとのことです。
特派員の「下町トム」さんが、子供神輿の様子をブログにアップしてくださいました。
千貫宮神輿は、今どこにあるのかといえば、本殿の左奥にある神輿庫に納まっています。
鳥居をくぐって右側の獅子殿には、高さ2.4メートルの「厄除天井大獅子」が、睨みを利かせています。
どんと座った獅子鼻の、迫力ある姿が見えますよ。
夏越の諸行事の納めの神事となるのが、7月の第一土曜日、今年は7月6日の「夏越の大祓式、大祓形代・海上形代流し」。
陰陽師の映画などで見る、形代(かたしろ)の登場です。
何か特別なパワーが生まれてきそうな予感です。
海に流すということは、七夕の行事にもつながっているのでしょう。
夏越の祓は、清々しく夏の仕度を整え、お盆にご先祖様の御霊をお迎えするため、心身を清める行事ともいいます。
きちんとお賽銭をあげてお参りしてきましたが、私、きれいになったのでしょうか。
大丈夫!!
続きを読む: 「夏越の祓(なごしのはらえ)」で、元気に夏を乗り切るぞ。