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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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江戸に大量に送られた「越前和紙」

[達磨] 2017年5月 9日 14:00

伊勢出身の豪商で、江戸大伝馬町に紙商を開業して以来360年余年、和紙の歴史に関わる「小津和紙」。3階「小津史料館」には、明治の初めごろに越前から送られた手漉き和紙「帖紙」(町屋の業務・日常用)の荷姿(1帖48枚1締30帖=1152枚3.5㎏)が展示されている。

小津紙包み.JPG

「越前和紙」は1500年の長い歴史を持つ。越前和紙を愛する会「和紙の里」に岩原正吉氏が寄稿された"江戸期の越前和紙は大消費地三都へどのようにおくられたか"論文の一文を紹介する・・・【江戸時代の紙商いは米、木材に次いでの商いと言われるが、越前和紙も大消費地江戸を目指して大量に送られた。輸送は大きく陸路と海路送りに分けられる。幕府や福井藩江戸の御用紙は大事に陸路を営々と駄送された。江戸中期を過ぎると安全性や経済性等を考慮して、様々な舟運を利用して江戸に送られている。弘化元年(1844)大奥から出火して江戸城本丸消失した際には、福井藩は幕府へ鳥の子紙を30万枚火事見舞いに献上している(現在の貨幣価値換算で3億円に相当)。製造された紙は推測7500枚を馬一匹(公用120㎏以内)に仕立てて、駄馬で大井川を渡って沢山の頭数と人手をかけて運ばれた】と...。江戸から500㌔以上隔たる福井。越前和紙は公用紙・出版物・浮世絵等々から生活用紙まで、江戸から明治中頃の産業・教育・文化形成にいろいろな力を及ぼしたのだと思う。

 

 

 

智泉院から等覚院へ「薬師如来像」

[達磨] 2017年5月 5日 18:00

茅場町天台宗寺院の「智泉院」は、江戸時代、茅場町薬師の名で広く知られ、庶民の篤い信仰を集めたという。本尊の薬師如来像は明治時代の廃仏毀釈運動などの影響もあって、現在は川崎市宮前区の天台宗寺院「等覚院」に安置されている。

 

等覚院の本尊は秘仏・不動明王ですが、薬師如来像は川崎市の重要歴史記念物に指定されています。ここは「つつじの名所」「ぜんそく平癒」祈願などで、川崎市民の散歩コースにもなっています。

等覚寺.JPG

 

 

 

中央区立総合スポーツセンター/東京都武術太極拳大会

[達磨] 2017年3月18日 14:00

3月12日(日)「中央区立総合スポーツセンター」で、東京都在住の都民を対象に「第24回東京都武術太極拳選手権大会」が盛大に開催され、応援観戦してきました。パンフレットを開くと、中央区長から『・・・3年後の東京オリンピック・パラオリンピック競技大会に向けたスポーツへの関心の高まりの中で、幅広い世代が楽しめる武術太極拳の魅力がさらに多くの人々に伝わり、今後もますます発展するものと確信いたしております・・・』と、応援メッセージ。

スポーツセンター①.jpg   

この24回東京都大会では、「24式太極拳」「総合太極拳」「太極拳剣・刀」「楊式・陳式・呉式・孫式太極拳」「ジュニア太極拳」「70歳台・75歳台・80歳台別24式太極拳」の個人競技に都内35の加盟団体から男女410名と団体競技に18チームが出場して、観覧席が埋め尽くされた会場で老若男女の生き生きと輝いた演武が繰り広げられました。太極拳の魅力を再認識した観戦でした。

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観客東京.jpg

昨年(10月)のことですが、築地社会教育会館で中央区太極拳連盟'16秋季大会が開催、男女20名の競技と7つの団体の集団演技・・・・緊張感ある表演をまじかで観戦させて頂きました。

中央太極拳syunnki.jpg              

「武術太極拳」とは「太極拳」「中国武術」「中国拳法」の総称ですが、日本では圧倒的に「太極拳」の愛好者人口(100万人以上、7割以上が女性)が多く、生涯を通じて練習を続けられる健康と生きがいの「生涯スポーツ」として、一方国際的な「競技スポーツ」としても普及が進んでいます。国民体育大会では武術太極拳が公開競技になっています。  (完)

 

 

松屋銀座特別展「白洲正子ときもの」開催案内

[達磨] 2016年12月27日 09:00

【日にち】  12月27日(火)~2017年1月16日(月) *1月1日休場

【開場時間】 午前10時~午後8時 (12月31日)午後10時~午後6時(1月2日)午前9時半~午後7時半(最終日)午後5時閉場

【会 場】  松屋銀座8階 イベントスクエア

【内 容】  白洲正子(1910-1998)が母から受け継いだ帯や能舞台に立った時の着物、白洲邸武相荘(1943‐白洲夫妻終生住居)での暮らしぶりを感じさせる季節ごとの愛用着物や和装小物、日常に用いた品々など150点を展覧して、正子が愛した"きもの"の魅力を紹介

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正子は46歳の時に旧銀座西8丁目で、きものと染物工芸の店「こうげい」を始めました1956‐1970)。織や染めの作り手たちとの交流を深め、自身が美しいと感じる着物を世に広めています。「こうげい」からは田島隆夫、古澤万千子らすぐれた工芸作家が育っています。(武相荘年譜より)そのころの着物のたとう紙にはお店と住所が書かれています。

たとう.JPG

特別展の総合デザインを担当した南雲デザイン/稲元美恵社長より・・「白洲正子の美意識と着物の魅力をデザインしました」・・日本の美ぜひご覧ください!!!なお、南雲デザインは旧白洲邸武相荘、全国の博物館・美術館・文学館に多くのデザイン作品があります。

   

 

 

浜町公園の黄金ロード

[達磨] 2016年11月29日 16:00

人形町駅「ちとせ屋」の紫花豆と甘酒横丁「鳥忠」の玉子焼き、ふくろをぶら下げ、甘酒横丁を都営新宿線浜町駅に向いました。秋を飛ばして、冬真ん中!だと早足の夕暮れ時、思わず立ちどまりました‥‥見事なイチョウの紅葉です。明治座横から浜町駅までの【浜町公園の黄金ロード】のベンチで秋を楽しみました。

浜町公園16:54.JPG

途中に笠間出世稲荷神社の東京別社の分社「明治座稲荷神社」があります。4月中旬に開花する八重咲きの枝垂桜...「ヤエベニシダレ」の紅葉合間からお参りです。

明治座神社.JPG

 

 

 

まち歩き、和菓子と出会う(富沢町・堀留町・小舟町・本町の編)

[達磨] 2016年10月16日 18:00

大川端の俗称からつけられた浜町、新宿線浜町駅下車 A2番出口、「明治座」から清澄通りを歩いて、久松町交差点を人形町方面へ左折すると、日本橋七福神の一つ、寿老神「笠間稲荷神社」。ここから久松警察署先を右折すると"1升餅の張り紙"和菓子「三廼舎」さんです。

 

季節感を大切との思いで、和菓子作りをするご主人の旬のお奨めは「栗蒸し羊羹」。パンケーキ風な「どらやき」をいただきました。江戸時代は鳶沢氏の古着市として繁栄した、ここ富沢町を後にして、人形町を目指します。

三廼舎1.JPG三廼舎

人形町駅A2番出口、人形町通りを堀留交差点に向うと、道路隔てて明治維新の時から現在の人形町で刃物を商う「うぶけや」の看板。その先「三光稲荷神社」のぼりを見て、左折して少し歩くと、堀留児童公園。手前に老舗和菓子「清寿軒」さん。少し先には、ビル谷間に元和3年(1617)創建したと伝えられ、初代・団十郎が日参し名をあげた「世稲荷神社」があります。

 

清寿軒」 文久元年(1864)、日本橋堀江町(現小舟町)で創業。現在の営業は堀留町のビル1階の粋なお店。7代目店主が、140年以上の暖簾を守っています。評判の「どら焼き」は生地の香ばしさ、口当りのいいボリュームある餡で、昔ながらの手技と新しさを感じます。「栗まんじゅう」も上等の味わい。

青寿.JPG 出世稲荷.JPG出世稲荷

 

小舟町に向います。江戸時代の小舟町は堀留川の間にあって、江戸有数の問屋街と言われ、昭和期には商社、繊維、医薬会社の進出がありました。昭和通り本町2丁目交差点から堀留町交差点に向うこの街の通りには、天正18年(1590)創業、団扇・扇子の「伊場仙」、明治8年(1875)創業「鰻・高島屋」、明治44年東京進出の「長瀬産業」、隣は老舗和菓子「日月堂」さんです。小舟町となり町......堀留町には、恵比寿神の「椙森稲荷」、本町(旧大伝馬町)には、創業から360周年を迎えた「小津和紙」。すぐ近くに商売繁盛の「宝田恵比寿神社」があります。

 

日月堂」 明治10年創業。季節の生菓子、紅白まんじょう、正月用鏡餅、のしもち、定番どらやきは、江戸の商業地の真ん中で、地域の人々に愛されてきました。...最近は、TVでも紹介されたコーヒー生大福・黒なまどら・くりきんとんなど、新しい味の菓子も創られています。  なお、べったら市では宝田恵比寿神社門前のとなり露店で、恵比寿講のお供えとして伝わる縁起物「切山椒」と(栗蒸羊羹)が販売されています。 切山椒の由来山椒は昔から種々効能が知られていますが、辛さあるため、新粉の甘い菓子にして子供にも食べやすくしたとの伝えがあります。(日月堂先代女将談)

日月堂.JPG日月堂

 

べったら.JPG10月19日、20日は、秋の風物詩「日本橋恵比寿講べったら市」です。旧大伝馬町一帯(本町三丁目、大伝馬町、堀留町)で行われます。べったら漬けを売る店を中心に、400~500軒の露店が連なり、夜になると年を追って、縁台や空地などで、宴会の賑わいです。

以上