[四方の風]
2015年4月17日 09:00
新しい年度が始まり、中央区で行われる恒例のイベントが次々と実施されています。
そのひとつである第22回春の名橋「日本橋」まつりに先日足を運んで来ました。生憎の雨降りにもかかわらず、満開は過ぎたとはいえ桜の花はやはり気持ちを和やかにさせてくれました。とくに、35台の往年の名車が、日本銀行本店本館前庭から日本橋橋上及び江戸桜通りに華麗に揃った姿は新旧の景観と相まって素晴らしいものでした。
日本橋の上を行き交う人もいつも以上に華やかさを感じとったことだと思います。
とはいえ橋の上の高速道路、この日ばかりは名車たちを雨から守る傘替わりになってはいても、やはり橋の上は空が似合う。「日本橋に青空を、日本橋川に光を」と橋のたもとで「日本橋景観復興運動」に署名させてもらいました。「今は他県に住んでいますが、本籍は中央区日本橋ですから」と係りの人に答えたところ、署名してくださりありがとう以上の笑顔で応じていただいたのが印象に残りました。
この後、按針通り=今や有名店である天丼の'金子半之助'の長い行列を見て、昭和通りを渡り小網神社、人形町と歩き帰途につきました。
その途中、人形町「芳人町会祭」の掲示を発見!
椙森神社で大祭があると書かれていました。
椙森神社は皆様もよくご存じのように、江戸時代富くじ興行が行われたところ。境内にはそれを記念して「冨塚の碑」もあります。
三年ぶりに大祭だそうですので是非お出かけ下さい。
申し遅れましたが、今月からの新参者、四方の風です。思い入れ深い中央区のことを折に触れてお伝えしていきたいと考えております。
よろしくお願い致します。
[巻渕彰/写楽さい]
2015年4月16日 14:00
中央区立郷土天文館(タイムドーム明石)で、企画展「築地小劇場とその周辺~新蔵資料を中心に~」が4月11日(土)からはじまった。日本初の新劇常設劇場「築地小劇場」にまつわる公演ポスターや舞台装置模型のほか新蔵資料群を展示している。会期は5月24日(日)まで、入場無料。
築地小劇場は大正13年(1924)、土方与志(ひじかた・よし)、小山内薫を中心に結成された。当時の「新劇運動」のなかで上演が続けられ、そこから今日につながる劇団も生まれた。昭和20年(1945)3月の東京大空襲で焼失してその幕を閉じる。跡地は築地2-11-17で、記念碑・説明板が建立されている。
展示品には小劇場の配置図や昭和戦前期を彩った公演ポスターが数多く出品されている。500席弱の客席を備えた劇場内は観客から舞台を見やすくするため、床面に傾斜が付けられていたという。今では当たり前だが、当時としては日本初の設備だったそうだ。
築地小劇場で舞台装置を担当し、戦後は映画界で活躍した田辺達の原画や衣装イメージ図など新しい収蔵資料が数多く展示されているので、舞台づくりの真髄が垣間見えてくるようだ。@巻渕彰
[ジミニー☆クリケット]
2015年4月16日 09:00
銀座2丁目、昭和通りから亀井橋、築地警察署に通じる通りの左手にナチュラルローソンのお店があり、そのビル(銀座大塚ビル)の地下1階に、画廊「メグミオギタギャラリー」があります
現在、そこで、コンテンポラリーアートの作家、中村ケンゴ氏の作品展「中村ケンゴ図鑑-10年代の作品を中心に」が開催されています
中村ケンゴ氏は、現代社会を生きる私たちにとって身近なモチーフからインスパイアされたユニークな絵画を制作されている方で、会場に入ると、まず、Eメールの顔文字を素材にした大きな作品が目に飛び込んできます
岩絵具、顔料、和紙といった日本画材料で描かれるテーマは、日本画伝統の花鳥風月とは全く趣の異なる、まさに"今"を象徴するEメールの顔文字やら、マンガの吹き出しやら、マンガのキャラクターのシルエットで、その組み合わせがとても斬新で、新鮮です
作品に近づくと、岩絵具の砂っぽい感じ、つや消しのような、深みのある感じがよくわかります
「自分の創作活動において、"今を生きている"という感覚を大事にしている。・・・コンテンポラリーアートは"今を生きている作家の作品"・・・」という中村氏の言葉にも、作家としての使命感が感じられますし、とにかく、どの作品も、"今"を生きている"私"には親しみやすく、見ていて楽しくなるものばかりでした
上の作品、近づいて見ると・・・
「中村ケンゴ図鑑-10年代の作品を中心に」は、4月3日(金)から4月25日(土)まで開催されています元気になれます
メグミオギタギャラリーの開廊時間は、午前11時から午後7時まで (日・月・祝休廊)です
*画廊内での写真撮影については、事前にご了解をいただきました。
*ご協力ありがとうございましたm(_ _)m
[銀造]
2015年4月15日 09:00
私が毎年楽しみにしているイベントのひとつが、「東京アートアンティーク」です。
この催しは、日本橋、京橋、銀座の画廊や骨とう品を取り扱うお店がご自慢の美術品を展示販売するものです。
今年は、4月16日(木)から18日(土)の3日間です。
銀座1-9-1の長谷宝満堂さんで、イベントの案内のフリーパンフレットと地図を頂きました。
皆様も参加のお店で案内のパンフレットをお求め下さい。
楽しく美しい美術品を見て歩く、「東京アートアンティーク」の詳細は、こちらをご覧下さい。
http://www.tokyoartantiques.com/index.php
そして、現在、銀座桜通りの八重桜が満開です。4月19日までは見事に花を咲かせた状態で皆様をお迎えしてくれるものと思っています。
写真は4月14日、雨中の夕方の写真です。
こちらも是非、お楽しみ下さい。 (浜離宮恩賜庭園の八重桜も、ちょうど満開と聞きました。)
付近には、三越、松屋、高島屋さんなどの百貨店、各県のアンテナショップも沢山ありますので、お買い物、国際色、地域色豊かなお食事もお楽しみ下さい。
[ジミニー☆クリケット]
2015年4月13日 09:00
2013年の4月14日に、俳優の三國連太郎さんが90歳で亡くなられました
今年が三回忌ということで、銀座三丁目にあるキヤノンギャラリー銀座で、三國さんを25年間撮り続けてこられた市原基(いちはらもとい)氏の写真展、「三國連太郎三回忌『貌』」が開催されています
三國さんは、「釣りバカ日誌」のスーさん役でも親しまれましたが、個人的には、「飢餓海峡」や「復讐するは我にあり」で演じた役が、強烈に記憶に残っています
「飢餓海峡」のラストシーン、青函連絡船の甲板上で、姿が見えなくなった後ですら、漂う圧倒的な存在感
特に、緒形拳さんと共演された「復讐するは」では、連続殺人犯榎津巌役の緒形さんも怖かったですが、敬虔なクリスチャンでお父さん役の三國さんの方がもっと怖かったですよね、ほんと
この写真展では、徹底した役作りでエピソードも多い三國さんの、25年間の記録が展示されていました
「(まだ若手俳優の頃、)老人役をやるために、歯を10本抜いた(しかも治りが早いという理由で麻酔無しでやったらしい)」、「当時の映画会社間の協定を破って他社の映画に出演し、撮影所の前に『犬・猫・三國、入るべからず』との看板を立てられた」等々の伝説()が、現実味を帯びて迫ってきます。
会場には、途切れることなく、来場して写真に見入る人がおり、私にとっても、不世出の名優を思い出す機会として、とても余韻の残る写真展でした
ちなみに、展示されている写真は、印画紙ではなく、すべて布に焼き付けられたものです
市原さんに伺ったところ、布に焼き付けることにより、アクの強い三國さんの印象が少し和らぐとのこと
この写真展に来られた時には、是非そういうところもご覧ください
最後に、『顔』ではなく、『貌』としたところが、三國さんのイメージに合っているなあと感じました
なお、会場での写真撮影については、事前にご了解をいただきました。ご協力ありがとうございましたm(_ _)m
この写真展の開催期間は、4月9日(木)から4月15日(水)までです。
キヤノンギャラリー銀座のHPはこちら ⇒
http://cweb.canon.jp/gallery/schedule/ginza.html
[滅紫]
2015年4月11日 14:00
中村翫雀さん改め四代目鴈治郎さんの襲名披露公演が始まった。大阪松竹座での1、2月公演を終えての東京でのお披露目です。お父上の三代目鴈治郎さんが坂田藤十郎を襲名されたため先代がお元気なうちの襲名で珍しいことのようです。
昼夜ともに成駒屋さんゆかりの演目が並んでいてどちらを先に見るのか迷うところですが、まずは口上のある夜の部から。襲名口上は舞台にずらりと裃姿の幹部役者が並ぶのが常ですが、今回はちょっと趣向が替わって「成駒家歌舞伎賑」(なりこまやかぶきのにぎわい)「木挽町芝居前の場」というお祝い狂言仕立てになっていて道頓堀座元の仁左衛門さんが襲名する四代目鴈治郎さんを木挽町座元の菊五郎さんや 太夫元の吉右衛門さん、芝居茶屋の梅玉さんに引き廻し、そこに贔屓の男伊達、女伊達がお祝いにやってくるという構成です。男伊達、女伊達は両花道で白浪五人男風に名乗りをあげ、其のたびごとに拍手がおきます。この賑わいが収まったところで成駒屋一家だけでの口上が行われます。
なかなか洒落た遊び心たっぷりの構成です。夜の演目は「石切梶原」「河庄」「石橋」です。「石橋」の桜吹雪が最後にドンと音を立てて舞台一面に広がり客席から歓声があがりました。あまりにきれいだったのでちょっと拾ってみました。何とピンクの紙が大小の桜の形にきれいに切り抜かれています。(写真をご覧ください)。昼の部は「碁盤太平記」「六歌仙容彩」「吉田屋」です。襲名公演は東西の幹部役者も顔を揃えてとても心の浮き立つ、いつもの歌舞伎公演とは一味違う「お祭り気分」が味わえます。
芝雀さんの来年3月雀右衛門襲名も発表になり、歌舞伎もますます賑やかになりそうな予感です。
千穐楽は26日。お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時~18時)