[四方の風]
2015年10月 7日 12:00
四方の風です。
盛夏の中、まち歩きツアー'朝日新聞社見学'を記事にして以来久しぶりに投稿します。
9月、特派員さんがいくつか書かれている'浜離宮恩賜庭園'を話題にします。
中央区の歴史は紐解くときは、徳川家康の江戸入府後の徳川時代270年を抜きにはできません。
浜離宮も初めは、五代将軍綱吉の兄弟である甲府宰相松平綱重の屋敷であったものが、綱吉に
継嗣がなく、綱重が先に亡くなったことからその子の綱豊が六代将軍となり(名も改め家宣)となり
屋敷から御殿に呼称も昇格しました。庭園とはいえ鷹狩に利用され、十一代家斉十二代家慶親子は
幾たびも狩りを行っていたそうです。
約500m四方(おおよそ76000坪)の敷地は江戸から明治大正昭和そして平成となり公園と
なりました。その間には自然災害にあったり、魚市場に変わる危機もあったそうですが、現在は
区の重要な文化財のひとつであり、国の特別な史跡でもあります。
(住所表示もズバリ中央区浜離宮庭園1番1号)
四季を通じて花を観賞でき、海水を引き入れた池をもつ平和な庭園です。
ところが、江戸幕府の海軍基地であった時もあるそうです。そのことを、最近気づかされました。
先日、NPO法人水都東京を創る会主催で'日本橋川から隅田川朝潮運河そして亀島川を巡るクルー
ジングに参加しました。荒川から分岐した隅田川は築地市場よこで終わります。そこからは東京湾になります。
竹芝桟橋との数百メートルは堤防が続き、その内側に浜離宮はあります。船の出入りは築地川水門になり
警笛を鳴らして安全を知らせるのは風情があります。水上バスも通ってはいますが、船着場が築地よりあり
海に沿った石垣を充分にみることはありません。今回、船は取り舵をとり入り江の左を進み(庭園の富士見山
方向)石垣をよくみることができました。
江戸惣構えといいます。庭園の地上の石垣も庭囲いに似合わないものですが、城郭としての意味も
あったのではないでしょうか?
視点が変わると新しいものが見えてきます。旧さと新しさが共存する中央区をこれからもいろいろな
角度から見ていき、紹介できればと思います。
[サム]
2015年10月 5日 18:00
中央区の水域面積は18.1%と都内随一。
堀や運河に端を発する都市河川が縦横に流れ、そもそもの水運機能に加え、川面に吹く風や、水辺そのものが持つ冷涼効果、水と緑の景観等々、水辺空間の恩恵は多彩です。
夜間は、高度に集積した商業・業務・住居施設のさまざまな光源・灯具から発せられる "あかり" に加えて、水辺の存在が反射の媒体のひとつとして夜景の景観に大きな影響を与えています。
川面には、川岸の建造物の灯り、信号機、橋梁ライトアップの光り等々が融合して映り込み増幅され、きらびやかな景観をつくりだします。
また風により水面に波紋が生じると、映り込み方も微妙に変化します。
亀島川に架かる高橋。
橋の欄干の下部には等間隔でオレンジ色の電球。さらにその下の台枠部分には鮮やかなライトブルーの帯状の光。
亀島橋から眺めると、後方の、オレンジ色にライトアップされたアーチ状の南高橋と一体化して見えます。
背後には佃リバーシティの高層マンション群。
高橋付近は上流下流とも船着き場として使用できる構造になっており小舟が係留され運河の雰囲気が感じられる空間。
水面の映り込みは縦に長く伸びています。
昼間と全く様相を異にする煌めく夜景です。
[サム]
2015年10月 5日 18:00
ファンケル銀座スクエア(銀座5)10Fテラス付きサロンスペース「ロイヤルルーム」にて、GINZA 秋のフラワーガーデン第一弾の「実りの秋のオータムガーデン」が開幕。
会期:10月2日~10月9日 11:30~18:30
昨年は実りの秋ということで、花と野菜・果樹をコラボして植える「ボタジェガーデン」が設えられましたが、今年は秋の収穫を祝うハロウィンをテーマに、かわいいカボチャに加え、草花やグラスを使ってカラフルな色使いで秋を表現。
ファンタジックで遊び心溢れた「おとぎの国のハロウィン」ガーデンが設営されています。
非日常をくつろぎの中で体感して欲しいとの趣意もあり、空中庭園を眺めながら、室内テーブル席で振る舞われるジャスミンティーやまるごと緑茶で暫し憩うことができます。
5日~8日には、かわいいカボチャを使ったハロウィングッズのミニレッスンも予定されています。
(14:00~ 木の実とドライフラワー、15:00~ 多肉植物)
「銀座スクエア "おとぎの国のハロウィン"」をテーマにフォトコンテストも開催中。
夕刻にはライトアップされ、昼間とは趣が一変します。(冒頭右画像)
尚⒑月30日(~⒒月6日)からは、いよいよ第二弾の恒例の「オータムローズガーデン」が開催予定です。
[銀造]
2015年10月 3日 16:00
「築地川 いちじくキウイ ゆずかりん」という俳句にならぬ、川柳を詠んでみました。
そうなんです。 築地川公園はちょっとした小さな果樹園なんです。
銀座キャピタルホテル新館のお隣のガソリンスタンドから裏手に回ると、
歩道には枇杷(ビワ)の木、そして無花果(イチジク)が大きな実を沢山付けていました。
公園に入ると、緑の葉が生い茂って柚子(ユズ)が身を付けており、
右手には Kiwi キウイ棚があり、その傍には花梨(カリン)の大きな実がたわわに稔っていました。
実は未だ硬くて、鳥達も10月中旬までは、くちばしをつけないと思います。
築地川公園は、本当に果実をつける樹木が多いですね。 南側の区画では、今も柘榴(ザクロ)が沢山の実を付けています。
春のサクランボ、夏には小鳥たちの餌になってしまう林檎(リンゴ)など。
以上、数え上げただけでも8種類の果樹が植わっています。
10月中旬ぐらいまでは、この果樹園散歩をお楽しみ頂けます。
9月24日には、公園の南側のキンモクセイが芳香を漂わせていました。
今年は、9月上旬に雨天が続き、気温も低めに推移した為か、例年より2週間ほど早く花が咲きました。
[橘]
2015年10月 2日 18:00
三菱と言えば"丸の内"ですが、三井と言えば"室町"ですね。三越も三井系ですし、現在"コレド室町1"のある場所には東レの本社がありましたね。現在は日本橋三井タワーに本社を移しましたが,東レも三井という名前は付いていませんが三井系です。
実は私が勤めていた会社も戦前は三井本館に本社がありました、というご縁で紹介させて頂きます。
現在の三井本館は、明治35年竣工の旧三井本館が関東大震災で被災した後、三井合名理事であった團琢磨氏の主導で、耐震性の高い建造物を建てるという意向でアメリカのジェームス・スチュアート社に建築を発注したものです。竣工は昭和4年。国の重要文化財に指定されています。
意匠は「壮麗」「品位」「簡素」を旨とし、アメリカの新古典主義的なデザインにローマ風のコリント式大オーダー列柱をビルの3面に加味することに依って表現しています。
外装には花崗岩を用い、デザインには大理石をふんだんに使っています。
又、内装も豪華で階段や廊下には赤絨毯が敷かれています。
又、1階のドリス式円柱群のある吹き抜けの大空間も大変豪華です。
そして、地下には幅90cm、重さ50tの扉を備えた大金庫が設置されています。
これでは金庫破りは難しそうですね。
実はこの金庫の扉は重すぎて、日本橋の上を通ることが許可されずに、船で運ばれたという
エピソードが残っています。
現在の三井本館は竣工後90年以上経っており、團琢磨が玄関前で血盟団員に撃たれたり、
第二次世界大戦後はGHQに接収されたりと悲しい出来事も見てきています。
現在室町近辺はコレド室町が開業したり、福徳神社は立派に建て替えられる等賑わいを見せています。
これからも三井本館は室町の変遷を見守ってくれることでしょう。
(尚、内部の写真は三井住友信託銀行さんから提供頂きました)