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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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「おもてなしの庭」

[ジミニー☆クリケット] 2017年10月17日 14:00

緑の環境デザイン賞」の特別企画「おもてなしの庭」で、「おもてなしの庭大賞を受賞した「京橋大根河岸おもてなしの庭」が整備されて約半年が経ち、植栽も落ち着いてきました

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場所は、かつて京橋川に架かっていた京橋北詰西側橋のたもとになります

中央通りに面していて、通りの向かい側にはポリスミュージアム警察博物館)があります

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京橋川は、水運の要所として大変賑わっていたそうですが、1964年に開催された東京オリンピックに合わせて首都高速道路を整備するにあたり埋め立てられました

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この一角には、「京橋大根河岸青物市場跡」の記念碑があります

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江戸時代、京橋北詰西側の河岸地は、大根を中心とした野菜荷揚場で、新鮮な野菜を提供するが立っており、この河岸は関東大震災まで続いたそうです

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もうひとつ、「江戸歌舞伎発祥の地」の記念碑もここにあります

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これは、寛永元年1624年)に猿若座(のちの中村座)の猿若勘三郎中橋南地(現在の京橋1丁目周辺)で櫓を上げたのが始まりで、これを記念したものです

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また、整備工事の際、埋め立てられた京橋川護岸が見つかり、その一部も人々の目にふれるように整備保存されています

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京橋京橋川に関する説明板中央通りに面してあり、歴史がわかりやすく書かれています

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街歩きに適した気候になりました

銀座からも、日本橋からも、東京駅からも歩いて来れる距離ですので、「京橋大根河岸おもてなしの庭」に立ち寄ってみてください

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縁起 神無月のえびす様

[あすなろ] 2017年10月16日 16:00


江戸中期から続く、日本橋恵比寿講べったら市。

日本橋界隈の商家が商売繁盛を願って恵比寿神を祀る

お供えのため、市が立ったのが始まりです。

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写真は昨年の様子

 

宝田恵比寿神社周辺には多くの露店が軒を連ね、

夜は提灯が彩り、19日はお神輿が出て、独特の雰囲気を

醸し出します。

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べったら漬けは、「運がべったり付く」と、縁起の良い

言われもあります。

伝統を味わってみてはいかがでしょうか。

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日本橋恵比寿講べったら市
開催日:10月19日(木)~20(金)

 

 

英語併記説明版

[CAM] 2017年10月15日 18:00

 先に、人形町界隈の説明板に英語説明が併記されていない、ということを述べましたが、区内でも相当数の説明板では、英語表記のものに変わってきているようです。例えば、晴海の「日本万国博覧会事務局棟跡」、佃の「海水館跡」に設置されたもの等です。

 

「海水館跡」説明板は、平成21年(2009)3月と表示されていますから、8年以上も前に設置されたものです。(『ものしり百科』の「区民史跡」の部分で挙げられていた写真は、英語併記がなされていない時に撮影されたものであることが明らかでしたが、2017年10月発行の最新版では、やっと最新の写真に入れ替えられたようです)。

 

 英語で説明する場合、例えば、中央区の大部分は埋め立て地(reclaimed land)である、などと話しても、この中にはRとLが複数含まれていることもあり、口頭だけでは果たして通じたかどうかは覚束ない感じがします。なるべく同意語を重ねるように努めてはいるのですが、例えば、辞書によると"reclaim"とは海を、"fill up"とは、池・川などを、埋め立てる意で使われるそうなので、誤訳にもなりかねないのです。

 

 誤解を避けるためにも、口頭のみのコミュニケーションとするのではなく、英語での説明を示しながら、その要点を口頭で話す、というパターンがよいのではないかと思います。

 

 私は、あるアジアの国で、運転手があまり飛ばすので、"Safety First"と言ったら、ギョッとしたような表情で振り向かれて、思わず「危ないじゃないか!」と叫びそうになったことがあります。後から考えると、"Safety First"という語句が和製英語くさいし、どうも、"First" を"Fast"(速く)と聞きとったようでした。"Safety Fast" などと言われれば、ギョッとしたのも当然です。

 

 そのように、口頭だけでは思わぬ誤解も生じます。そうした意味も含めて、区内の説明板は早急に英語併記のものに改めるべきでしょう。

 

「海水館跡」説明板

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市川團十郎の外郎売

[yaz] 2017年10月14日 16:00

「外郎(ういろう)」とは何でしょうか。関東の人は、小田原の「ういろう」が歴史的には知られているものの、「羊羹(ようかん)のような食べ物?」「何かの薬の名前?」という具合で、いまだに漠然としています。  それもそのはずで、小田原の外郎家(ういろうけ)は、代々同じ名前をもつお菓子と薬を今も作り続けています。外郎は商品名であり、姓でもありました。十返舎一九の『東海道中膝栗毛』のなかでは、弥次喜多は薬の外郎を菓子の外郎と勘違いして食べ、苦い顔をする場面がある。この外郎こそ、小田原の外郎である。『外郎は、菓子か、それとも妙薬か』──両方とも正解である。

 

歌舞伎ファンなら外郎と聞いて、市川団十郎の歌舞伎十八番の一つ、『外郎売』がまっ先に頭に浮かぶでしょう。こちらは薬の外郎で、相州(神奈川県)小田原の名産。江戸時代、この薬を世に知らしめたのは、まさにこの歌舞伎の演目『外郎売』だった。二代目市川団十郎が咳(せき)と痰(たん)の病で台詞(せりふ)を上手く言えず、舞台に立てなくて困っていたときに、外郎を服用して全快し、再び舞台に復帰できたという。こういう良薬を人々に知らせたいと、外郎家の承諾を得て団十郎自作自演の『外郎売』が出来上がり、享保3年(1718)、木挽町(中央区銀座、歌舞伎座裏付近)の森田座で初演された。  この演目は大当たりして、後に七代団十郎が「歌舞伎十八番」に名を連ねることになりました。外郎売の口上は現代のコマーシャルに相当します。

 

『外郎売』が今も有名なのは、その口上にあります。咳や痰の病気を治したということだけあって、すらすらしゃべり立てる早口言葉の連発です。その一部を紹介すると、

 

『...武具馬具ぶぐばぐ三ぶぐばぐ、合わせて武具馬具六ぶぐばぐ。菊栗きくくり三きくくり、合わせて菊栗六きくくり。麦ごみむぎごみ三むぎごみ、合わせてむぎごみ六むぎごみ。あのなげしの長薙刀(ながなぎなた)は誰(た)が長薙刀ぞ。...』。という具合で、誰もがどこかで聞いたことのある台詞です。外郎売の口上は、現在では、俳優・タレント、アナウンサーの養成所などで発声練習の教材として使われています。

 

薬広告.png 八棟造りの「ういろう」本店外観

小田原の外郎本家の屋敷。なかなかの建築です。

 

「外郎」と書いてなぜ「ういろう」と読むのでしょうか。外郎家の祖先に、中国の元の時代に「礼部員外郎(れいぶいんがいろう)」という官職に就いていた陳延祐(ちんえんゆう)という人物がいました。元が明に滅ぼされたのを機に、九州の博多に亡命し、陳外郎(ちんういろう)と名乗ったという。「外」は、元の時代の発音である"唐"音では「うい」であったためで、自然な成り行きとも言えます。これが「ういろう」の由来で、中国の官職の名前が薬や菓子の名前となりました。その子である外郎家二代目の宗奇(そうき)は、足利義満(室町幕府三代将軍)に京都に招かれ、中国(明)から薬を伝えるとともに、接待用の菓子も考案し、朝廷や公家・武家の要望に応えたといいます。薬は「透頂香(とうちんこう)」という名前を時の天皇から賜ったが、外郎家がつくることから、巷では薬も菓子も外郎(ういろう)と呼ばれようになった。  五代目の藤右衛門(とうえもん)は家業を弟に任せ、16世紀初頭関東で勢力を誇った北条早雲に招かれ小田原に移った。その理由は不明であるが、戦国武将たちは携帯できる「外郎」のような常備薬を必要としたのかもしない。京都の外郎家は天正年間(1573?1592)に途絶えたが、小田原の外郎家は残り、現在に続いている。全国にある菓子の外郎の多くは、京都の外郎家に仕えていた職人たちによって広まりました。

 

薬の外郎は銀色をした小さな粒状の丸薬である。痰をきり、口内清涼や消臭によいとされる大衆薬であり、江戸時代の人々にとっては万能薬だったようだ。仁丹に似ている外郎は、東海道・小田原宿の名物として知られ、携帯に便利な道中薬として多くの旅人が買い求めた。土産にも人気の高い、江戸時代に大ヒットした薬であるが、江戸では両国横山町(現中央区日本橋横山町)にあった太和屋加兵衛の店で買えたらしい。江戸の外郎売店として有名であったが残念ながら、今は横山町には店は見えない。

 

団十郎の外郎売の口上をYoutubeで見ることができるので、次のURLにアクセスして是非聞いてみてください。滑らかな"口"さばきをご鑑賞あれ!私にはできない!

https://www.youtube.com/watch?v=zjrZMhRTg78

 

 

 

来年の春は、竜閑さくら橋で日本橋川のお花見!

[柴犬] 2017年10月13日 14:00

 
現在、再開発中の大手町二丁目地区

日本橋川を挟んで千代田区と中央区をまたぐこの地域に、新しい橋が架かる事になりました!その名も「竜閑さくら橋」。開通予定は来年の春。ちょうど桜の頃です。

 

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日本橋川から竜閑さくら橋を見上げたところ。

JRと並んで橋を渡る、鉄道ファンにも嬉しい景色となっております。

  

現在の竜閑橋交差点から東神田1交差点までの南側道路、ちょうど中央区と千代田区の端境に、かつて竜閑川と呼ばれる堀がありました。人工的に作られた水路で、江戸から戦後にかけて何度か埋め立て・掘割を繰り返し、平成の現在では完全に埋め立てられています。しかし重要な掘割だった痕跡や面影はあちらこちらに残っており、現在の交差点名にも竜閑川に架けられていた橋の名が使われています。

 

こうした歴史もあり、この新しい橋の名前に「竜閑」の文字が入る事になりました。

 

場所は、東京駅と神田駅の中間あたり、新常盤橋の近くです。この再開発で、商業施設やオフィスが入る超高層ビルが建つ...ことよりも、日本橋川のほとりで桜を楽しめる散歩道、プロムナードが作られるという事をとっても楽しみにしています。大手町と日本橋が緩やかにつながる事により、人の流れが変わる事も予想されます。

 

来年の春は、ぜひこのあたりで春の宵の日本橋、花見のお散歩を楽しんでいただけたらと思います。

 

 

 

まだまだあります ご紹介の凧  ~ 凧の博物館 ② ~

[rosemary sea] 2017年10月13日 09:00

『ギフト、そして自分も楽しむ』にコンティニューして取材します、  rosemary sea です。

凧の博物館さん、前回掲載の記事はこちらです。

/archive/2017/10/post-4674.html

・・・早速、展示の凧のご紹介の続きにまいります。

 

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・・・マレーシアの凧

DSC02905a.jpg「マレーシア航空の飛行機の尾翼のマークもこれです。(右)

それからマレーシアの通貨、1リンギッド紙幣の裏面にも同じような凧が描かれています。

ものすごく細かい切り絵を張り付けてあるものもあります。

マレーシアでも凧揚げは盛んで、マレーシアの凧揚げ大会で揚げるんですけど、面白いのは、真上に揚げる凧、わざわざ大きな分度器で測って90度になっている凧が優秀とされています。

日本でも石垣島の凧なども大きな分度器で測って90度が良いとされています。

日本ではだいたい45度くらいの角度で揚げますね。

なぜかと言いますと、凧の絵を見せたいからです。

90度になったら"天井凧(てんじょうだこ)"と言って笑われます。

凧揚げの文化・考え方の違いですね。」

 

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・・・むかで凧(中国の凧)

「これは"むかで凧"っていう種類なんですけど、これ(画像左)はミニチュアの龍、こちら(画像右)が大きなものです。

これだけでは当然揚がりません。軽くは作ってありますけど。

後ろに円盤みたいなものがいっぱいついていて、それが風を受けてこれを持ち上げると、いかにも龍が泳いでいるように見える、ということです。」

 

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・・・凧屋の看板

「江戸時代の凧屋さんの看板ですね。洒落で看板を作らせました。」

 

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・・・奴(やっこ)

DSC02927a.jpg「奴凧は皆このような釘抜紋(くぎぬきもん)なんですね。

染めるときに簡単だからと思うんです。

奴と言うのは武士階級の最下層、下働きですから、複雑な模様をつけられないので。

ここからこのかたちに"食材を切る"ことを"奴に切る"ということで、"冷奴"は豆腐を四角く切って出したものの名前となったそうです。」

 

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・・・『金に糸目はつけない』

「この凧の糸、これが糸目です。糸全体です。

糸目をつけないと凧をコントロールできない、制御できないんです。

100畳の大凧のミニチュアがこれです。

本物は縦15m、横11mです。糸目は150~160本付けます。

金を無尽蔵に、無制限に使う、凧からきている言葉です。」

「江戸文字にもいろいろありますね。

寄席文字(橘流)とか芝居文字(勘亭流)は隙間なくお客さまがいっぱい入るようにぎっしりと書きますね。

それらで凧に書いて空に揚げると目立たない、何が書いてあるかわからないんです。

凧は、目立つように隙間を空けて千社札の千社文字(籠文字)で書かれています。」

 

・・・川口さん、貴重なお話」の数々、本当にありがとうございました。

※ 凧の画像は許可をいただいて撮影させていただきました。

 

【お知らせ1】

中央区と中央区文化・国際交流協会共催の『中央区まるごとミュージアム2017』が10月29日(日)に開催されます。

当日このイベントの1つとして例年通り、凧の博物館さんは無料開放となります。

通常は日・祝祭日は休館日なのですが、この日はいつもの開館時間11:00~17:00にてお待ち申し上げております。

なお、まるごとミュージアム当日はロズマリは昨年に引き続き、無料巡回運行バスのガイドの1人として皆さまをご案内致します。

 

【お知らせ2】

中央区観光協会が主催するまち歩きツアー『わくわくツアー』の"産業コース"にて10月26日(木)に、ツアー名『日本橋老舗巡り"南詰編(みなみづめへん)"』が催されます。

このツアーには凧の博物館さんへの立ち寄りが含まれます。

当日は展示されております凧のご説明が川口さんからございます。

なお、このツアーのご案内特派員にはロズマリが加わります。

参加申込につきましてはこのツアーは既に締め切られております。

ですが、他のツアーはまだ締切前のものもございます。

見どころ聞きどころ満載です。ぜひご参加ください。

他のツアーの詳細とお申込は右側のリンク集『中央区観光協会』をクリックし、"わくわくツアー参加者募集"の項をご覧ください。

皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

DSC02913a.jpg凧の博物館

日本橋1-12-10

たいめいけんさんのビルの5階です。

たいめいけんさんは東京メトロ 日本橋駅の上のCOREDO日本橋の裏手になります。

03-3275-2704

開館時間  11:00~17:00

休館日  日曜・祝祭日

入館料  大人200円 小・中学生100円

凧の博物館さんを含む、たいめいけんさんのホームページはこちら

⇒   http://www.taimeiken.co.jp/