[之乎者也]
2015年12月19日 16:00
日本大好きなイギリス人の友人が出張で東京に来ることになりました。いつもはおいしい和食をということで、味優先でお店を決めていたのですが、世界遺産「白川郷」の番組を見て以来、古民家大好きな彼からは「伝統建築のレストランで」とのリクエストでしたので、今回は木挽町の秩父錦に行くことにしました。
実はこちらのお店、今年7月に選定された「中央区近代建築物調査100選」のリストの最初(http://www.city.chuo.lg.jp/bunka/timedomeakashi/kindai_kentikubutu_tyousa/kindai-ichiran.html)に載っている建物で、木造の「出桁(だしけた)造り」の町家です。
【出桁造りの特徴(黄色矢印部分)】⇒梁(腕木)を側柱から外に出して、その先端に軒桁を出した構造。
銀座2丁目と交通の便は悪くはない場所ではありますが、昭和通りを越えた静かな一角にあります。銀座とはいえ木挽町ですので、昔は秩父錦のみならず似たような風情のある建物が立ち並んでいたのでしょうが、今では周囲は近代的な鉄筋コンクリート造りのビルに建て替えられており、そのような中にひっそりと佇む感じで立っています。
のれんをくぐり、ちょっと重い扉を開けて中に入ると、高い天井、木のカウンター、奥に見える神棚のあるお座敷と。。。ここは何処?本当に東京のど真ん中?という雰囲気の店内です。
もともとは氷屋(氷や炭を売る店)だったのを昭和40年代以降改装し、居酒屋として運営しているお店でした。【店内に飾ってある「渡辺氷室」の写真】
こんにゃくみそおでん、揚茄子胡麻味噌、銀杏焼などの郷土料理ぽいものを注文してみましたが、メニューへのこだわりがいま一歩なのと、お世辞にもあまり良いとはいえないお店の方の愛想がちょっと残念かな。まあ、イギリスの友人は「こんなもんでしょっ!それもレトロで良いじゃない。」とご満悦の様子でしたが。。。
昭和のレトロな建物の雰囲気を楽しみ、木挽町の昔に思いを馳せた夜でした。
【酒蔵 秩父錦】
所在地:〒104‐0061 中央区銀座2-13-14
交通:地下鉄日比谷線・都営浅草線東銀座から徒歩4分程度。
電話:03‐3541‐4777
営業時間:17:00~22:30(土日祝休)
[見たい行きたい伝え隊]
2015年12月15日 18:00
街は今、イルミネーション三昧 ですね。
水天宮駅(2番出口)近くの箱崎公園にも、かわいいツリーのイルミネーションがあるんですよ。
地上に出ると、右にコンビニ、左にはT-CAT(東京シティエアターミナル)、
頭上には、知る人ぞ知るランキング1位を誇る箱崎ジャンクション。ウーン、いつ見ても「cool」
そのコンビニに沿ってお花屋さんの前を通り、少し歩くと左手の角に水天宮ピットがみえます。
(水天宮ピットは、元は高校の校舎で、今は舞台公演の場です)。
そして水天宮ピットの隣が箱崎公園です。
夕方からはツリーのイルミネーションがきれいですが、忘れずに吉田松陰像も見て下さいね。
この像は、昭和12年、まだ東京市箱崎尋常小学校だった頃に、
病気で亡くなった6年生の女の子の遺言でつくられたものです(由来板による)。
ちなみに、5月にはたくさんの鯉のぼりが空を泳いでいます。
近くには、ご祭神が珍しい高尾稲荷社(高尾太夫を祀る)もあり、
隅田川に向かって歩けば、豊海橋(とよみばし)付近の木立の中に、
もともとの社があった「高尾稲荷縁起の地」の案内板を読むことができます。
ここが、明治の頃には、日本銀行創業の地であったこともわかります。
橋を渡れば永代通り、左手は門前仲町、右手は茅場町、帰り道はお好みで
[之乎者也]
2015年12月14日 09:00
いつものこと、鉄砲洲稲荷神社向かいの和菓子屋さん「しげ田」の前を通りかかると、ちょっと気になる張り紙が。。。
『鯛焼き 焼き時間 2時から!』
黄色い紙に大きく手書きで「鯛焼き」と書いてあるので、興味を引かれてちょうど店に出ていたおばあちゃんに「たい焼きありますか」と聞いてみると「最後の一つだけならあります。」ということで、一つ貰うことにしました。ちょうど私の後に来た馴染みらしいお客さんが「三つ欲しかったんだけど、今日はもう終わっちゃったんだね。」と残念そうに呟きながら帰っていくのを見て、「どんなたい焼きなんだろう?」と期待が高まります。たい焼きといえば甘酒横丁(人形町)の柳屋と決めていたのですが、家の近くにそんなにすごいたい焼きがあったなんて!
さっそく出てきた鯛焼きくんとご対面です。。。
ちょっと色黒系かな?!
皮は厚めでもちもちな食感。中の黒糖あんこの甘味とのバランスが絶妙で、美味しく頂きました。なお、このたい焼きさん、冬季限定(11月~3月)で今が「旬」のようです。
お店は先代が昭和の初めに創業したということで、目の前の鉄砲洲稲荷神社へお参りのお客さんが寄られることが多いそうです。お赤飯も置いてあり、七五三などお祝いにたくさん出るそうです。
和菓子屋さんですのでもちろん鯛焼き、お赤飯以外にもいろいろな和菓子が並んでいますが、おすすめは栗まんじゅうとのこと。
こちらも頂いて帰ることにしました。最近は和菓子もデパ地下で買うことが多いので、こういう小さな地元のお店で買う感覚、新鮮でした!
【御菓子司 しげ田】
所在地:中央区湊1-10-8(鉄砲洲稲荷神社向かい)
電話:03‐3553‐4458
営業時間:9:00~18:00位まで(日祝休)
交通:都バス「東15」・江戸バス「南循環」鉄砲洲停留所下車目の前。中央区コミュニティサイクル「B01鉄砲洲児童公園」サイクルポートそば。
[ジミニー☆クリケット]
2015年12月12日 09:00
以前から、お店の前を通るたびに、ものすごく気になっておりました
インパクトのある看板 酒の駅
インパクトのあるお店の名前 酒ギャラリー麹屋三四郎酒舗
インパクトのあるお酒の名前 どぶろく「おっほー」
また、HPを拝見すると、とても使命感をもって、お酒の普及や、お酒を通して人と人とのネットワーク作りに努めておられることがわかり、入店して、店主にお話をうかがいました
まずは、「超うま口活性濁酒」なるどぶろく「おっほー」について、質問。
私の超初心者的質問にも、丁寧に答えていただきました
試飲もさせてもらって購入したのが、下の「奥州のおっほー」です
お店には、日本酒だけではなく、ワインも焼酎も、麹食品等も多品種取り揃えられています
下は、近々発売予定の「広重・北斎 浮世絵図酒」です。
広重も北斎も、中央区にゆかりのある絵師ですよね。
銀座麹屋三四郎酒舗本店は、有楽町線・新富町駅より徒歩2分。
住所は、銀座1-23-4東海ビル1階で、
上の地図、赤○の場所です。
お酒の楽しさをふやしてくれるお店です
また、来ます
なお、お店の写真撮影については、了解をいただきました。
HPはこちら ⇒
http://koujiyasanshirou.com/index.html
[之乎者也]
2015年12月11日 12:00
日一日と寒くなるこの季節、目を愉しませてくれるのがイチョウ(銀杏)の黄葉。中央区でも特派員サムさんの12月3日記事「イチョウ黄葉(
/archive/2015/12/post-2914.html)」で紹介された浜町公園入口緑道など各地で見頃を迎えています。
休日の土曜、京橋スクエアガーデンの中央エフエムスタジオで「大好き中央区」の収録を終えたあと、天気も良いので柳通りのポートから借りた中央区コミュニティサイクル(CCC )で街を流していると、蛎殻町の新大橋通り沿いで黄金色に染まる一角を見つけました。さっそく自転車を止めてみると、鳥居があり、左右に銀杏稲荷と銀杏八幡宮の文字。
境内には大きなイチョウの木が聳え一面黄金色です。この八幡宮、正確な創建は不明だそうですが、江戸中期の1775年(安永4年)に、常盤橋の福井松平氏の邸内鎮守であったご祭神の誉田別尊(ほんだわけのみこと)を社殿にお祀りしたそうです。こちらは中央区では唯一の八幡宮だそうで、当時既に樹齢300~400年の大銀杏が境内にあったため、銀杏八幡宮と呼ばれたようです。残念ながら名前の由来となった大銀杏は1923年の関東大震災で焼けてしまったそうで、現在のイチョウの木はそれとは別のものです。
ところで、イチョウといえば冒頭のサムさんブログ記事でも説明の通り、公害・病虫害、火などに強く、その生命力から東京でも神宮外苑など多くの場所で街路樹に使われ、「都の木」としても知られています(昭和41年の都民投票により選定)。更には、東京大学のシンボルマーク(「東大マーク」)は黄色と淡青の2枚のイチョウの葉を組み合わせたものですが、そうなると気になるのが、都バスや大江戸線で見かけるあの緑色のマーク。
イチョウの形に似ているので、そうなのかと思いきや、実はこちらはイチョウとは無関係なのだそうです。東京都の頭文字の「T」をデザインし、東京都の躍動、繁栄、潤い、安らぎを表現したもので、平成元年6月に東京都のシンボルマークとして制定されています。
【銀杏八幡宮・銀杏稲荷】
所在地:〒103-0014 中央区日本橋蛎殻町1-7-7
交通;都バス「錦11」蛎殻町停留所下車徒歩3分程度、半蔵門線水天宮駅から徒歩5分程度。
祭神:誉田別尊
境内社:銀杏稲荷神社
[之乎者也]
2015年12月10日 09:00
四字熟語?今回も意味不明なタイトルからのスタートです。街中でついつい目に入ってしまいましたもので。。。(汗!)。
中央区もすっかりクリスマス気分。209本のツリーに約13万個の LEDが輝く「GINZA ILUMINATION 2015 樹がつなぐ未来 ヒカリミチ」など、区内各所で素敵な夜を演出しています。それらの様子はサムさんの12月1日付記事(/archive/2015/12/ginza-illumination-2015.html)など他の特派員の方が書かれているので、詳細はそちらをご覧頂ければと思いますが、本日はそんな夜の中央区で、ついつい華やかなイルミネーションがある「上」に目がいきがちなところ、視点を変えて「足もと」にも目を向けてみましょうというお話です。
師走のある日の帰り道、黄昏の中央区を中央区コミュニティサイクル(CCC )で流して行きます。京橋スクエアガーデンから中央通り車道をCCC を走らせれば、改装が終わり9月に再オープンした明治屋のファサードには大きなリースが飾られて、照明の美しさと相まって息をのむ美しさです。ちょっと写真を撮りたいと思い、歩道脇に自転車を止めると、そばの花壇に「フレンチ・マリーゴールド」と云うのでしょうか?鮮やかな黄色の花が目に入ります。中央通りの「はな街道」については、以前7月26日付ブログ記事(/archive/2015/07/post-2597.html)でちょっとだけ触れたことがありましたが、真夏だったこともあり、当時は花壇の花も夏バテ?、疲れた感じでした。
久しぶりにじっくり眺めてみると、この寒さの中、元気に咲いていてこちらも生命力をもらったような気分になります。
2002年スタートのはな街道も、今年で13年目とすっかり中央通りに定着した感じですが、明治屋前の花壇の水奉行は目の前の明治屋さんが任じられています。前述のとおり、お花もとってもきれいだったのですが、ツボにはまってしまったのが「閉塞成冬」、「熊蟄穴」といったパネル上の謎の四字熟語。
どうやらこれは「七十二候」というもののようです。
【閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)】12月7日~11日頃、天地の気が塞がって冬となる。
【熊蟄穴(くまあなこもる)】 12月12日~16日頃、クマが冬眠のために穴に隠れる頃。
中国の戦国時代(BC403年~BC221年)ごろにつくられた暦の一種の「二十四節気」を細分化したもので四季の変化を短文で示したものでした。疑問が解けてすっきりしたところで家路を急ぎます。北風がぴゅ~ぴゅ~吹く中CCCでの帰宅はちょっとつらいですが、元気に咲くマリーゴールドに力を貰って家路を急ぎます。
「閉塞成冬」はいいけれど、その前に「おぬしのその四字熟語みたいなブログネームは読み方がわからん!」と、一部の読者の方から苦情がありましたので、最後に七十二候に続いてミニ解説を。
【之乎者也(なりけりべけんや)】 読み下し文では「なりけりべけんや」となりますが、名乗るときは中国語の発音の「ちーふーちゅ~いぇ(zhī hū zhě yě)とさせて頂いております。
それでは「閉塞成冬」の今週も寒い日が続きますが、皆様どうぞお風邪などひかれませんように!