『ギフト、そして自分も楽しむ』にコンティニューして取材します、 rosemary sea です。
凧の博物館さん、前回掲載の記事はこちらです。
⇒/archive/2017/10/post-4674.html
・・・早速、展示の凧のご紹介の続きにまいります。
・・・マレーシアの凧
「マレーシア航空の飛行機の尾翼のマークもこれです。(右)
それからマレーシアの通貨、1リンギッド紙幣の裏面にも同じような凧が描かれています。
ものすごく細かい切り絵を張り付けてあるものもあります。
マレーシアでも凧揚げは盛んで、マレーシアの凧揚げ大会で揚げるんですけど、面白いのは、真上に揚げる凧、わざわざ大きな分度器で測って90度になっている凧が優秀とされています。
日本でも石垣島の凧なども大きな分度器で測って90度が良いとされています。
日本ではだいたい45度くらいの角度で揚げますね。
なぜかと言いますと、凧の絵を見せたいからです。
90度になったら"天井凧(てんじょうだこ)"と言って笑われます。
凧揚げの文化・考え方の違いですね。」
・・・むかで凧(中国の凧)
「これは"むかで凧"っていう種類なんですけど、これ(画像左)はミニチュアの龍、こちら(画像右)が大きなものです。
これだけでは当然揚がりません。軽くは作ってありますけど。
後ろに円盤みたいなものがいっぱいついていて、それが風を受けてこれを持ち上げると、いかにも龍が泳いでいるように見える、ということです。」
・・・凧屋の看板
「江戸時代の凧屋さんの看板ですね。洒落で看板を作らせました。」
・・・奴(やっこ)
「奴凧は皆このような釘抜紋(くぎぬきもん)なんですね。
染めるときに簡単だからと思うんです。
奴と言うのは武士階級の最下層、下働きですから、複雑な模様をつけられないので。
ここからこのかたちに"食材を切る"ことを"奴に切る"ということで、"冷奴"は豆腐を四角く切って出したものの名前となったそうです。」
・・・『金に糸目はつけない』
「この凧の糸、これが糸目です。糸全体です。
糸目をつけないと凧をコントロールできない、制御できないんです。
100畳の大凧のミニチュアがこれです。
本物は縦15m、横11mです。糸目は150~160本付けます。
金を無尽蔵に、無制限に使う、凧からきている言葉です。」
「江戸文字にもいろいろありますね。
寄席文字(橘流)とか芝居文字(勘亭流)は隙間なくお客さまがいっぱい入るようにぎっしりと書きますね。
それらで凧に書いて空に揚げると目立たない、何が書いてあるかわからないんです。
凧は、目立つように隙間を空けて千社札の千社文字(籠文字)で書かれています。」
・・・川口さん、貴重なお話」の数々、本当にありがとうございました。
※ 凧の画像は許可をいただいて撮影させていただきました。
【お知らせ1】
中央区と中央区文化・国際交流協会共催の『中央区まるごとミュージアム2017』が10月29日(日)に開催されます。
当日このイベントの1つとして例年通り、凧の博物館さんは無料開放となります。
通常は日・祝祭日は休館日なのですが、この日はいつもの開館時間11:00~17:00にてお待ち申し上げております。
なお、まるごとミュージアム当日はロズマリは昨年に引き続き、無料巡回運行バスのガイドの1人として皆さまをご案内致します。
【お知らせ2】
中央区観光協会が主催するまち歩きツアー『わくわくツアー』の"産業コース"にて10月26日(木)に、ツアー名『日本橋老舗巡り"南詰編(みなみづめへん)"』が催されます。
このツアーには凧の博物館さんへの立ち寄りが含まれます。
当日は展示されております凧のご説明が川口さんからございます。
なお、このツアーのご案内特派員にはロズマリが加わります。
参加申込につきましてはこのツアーは既に締め切られております。
ですが、他のツアーはまだ締切前のものもございます。
見どころ聞きどころ満載です。ぜひご参加ください。
他のツアーの詳細とお申込は右側のリンク集『中央区観光協会』をクリックし、"わくわくツアー参加者募集"の項をご覧ください。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
凧の博物館
日本橋1-12-10
たいめいけんさんのビルの5階です。
たいめいけんさんは東京メトロ 日本橋駅の上のCOREDO日本橋の裏手になります。
03-3275-2704
開館時間 11:00~17:00
休館日 日曜・祝祭日
入館料 大人200円 小・中学生100円
凧の博物館さんを含む、たいめいけんさんのホームページはこちら
⇒ http://www.taimeiken.co.jp/