23日の月曜日。昨晩は台風が関東地方を直撃したものの、これから晴れる予報。久しぶりに平日の銀座通りを歩いてみた。
銀座通りは、日本の代表的なストリート。京橋方面から新橋方面に向けて、1丁目から8丁目まである銀座の街を貫いている。
(2016リオ五輪凱旋パレード)
言うまでもなく、とても綺麗な街並みで、その均整がとれた風景は、「縦のライン」を意識しているようにも感じられる。
と思っていたら、今年の春、銀座通りに新しい風を吹き込むかのように、「横のライン」の建物が現れた。銀座6丁目、銀座松坂屋の跡地に建てられた、「GINZA SIX」である。
今さらではあるが、この「GINZA SIX」に初めて行ってみた。
何も情報を得ないまま来てしまったので、とりあえず入口で、案内図をもらう。
案内図には横文字のアルファベットの店がズラリと並んでいて、ギョッとする。入口から中を見てみると、その雰囲気は想像していたよりも、はるかに高級感があるように感じられた。
少し場違いなところに来てしまったかなぁと、緊張した気持ちで中に入ると、やっぱりこのデパートの雰囲気に圧倒され、子どもの頃に初めてデパートに来た時のように、無意識に目の前のエスカレーターに乗ってしまった。途中の階で下りることもなく、どんどん上の階へと上っていく。違った意味で、いや、文字通り、おのぼりさん状態になってしまった。
中央には、贅沢に巨大な吹き抜けが作られており、壁は格子のようなデザインで斜めの線が多用されている。とても上質な感じである。
この雰囲気からすると、そもそもこの商業施設を「デパート」と呼ぶのは、ふさわしくないかもしれない。でも何と呼べば良いのかわからないので、ここでは「デパート」と呼ぶことにしておく。
デパートといえば、やっぱり屋上。案内図を見てみると、このデパートにも屋上がある。東京タワーやスカイツリーの絵が書いてあるので、きっと屋上から見えるということなのだろう。
子どもの頃、デパートの屋上はワンダーランドだった。デパートに行ったという記憶は、屋上に行ったという記憶しかない。このままの流れだと、たぶん今日も屋上に直行ということになりそうである。
でもエスカレーターは6階で終わってしまう。上階はオフィスのフロアになっていて、屋上に行くにはここからエレベーターを使わなければならないらしい。
6階を少し歩いてみる。落ち着いた雰囲気の書店に、漂う珈琲の香り。そして何よりも、明るい。とても魅力的なフロアに感じられた。書店に来るとつい長居をしてしまうというのに、ぜひ長居をしてください、と言っているような、贅沢な空間だった。
ここで長居をする誘惑をはねのけ、エレベーターに乗り込んで屋上に向かってみる。
屋上は、結構大きな木が植えられていて、緑が多いのにビックリした。「屋上庭園」と呼ぶらしい。銀座らしい、大人な感じの屋上である。また、四角いビルの周りを360度眺めることができるように、周遊ができるようにもなっている。
今日は台風一過なので、遠くまで綺麗に見渡すことができた。東京タワーとスカイツリーは簡単に探すことができる。
もし銀座に遠くから旅行に来られた時、東京タワーやスカイツリーも見てみたいけど、時間が無くて見られない、という場合は、ここに来るのが良いかもしれない。
この屋上には神社もある。松坂屋の頃にもあったという「靍護(かくご)稲荷神社」。銀座八丁神社めぐりのうちの、ひとつのお社となっている。
銀座八丁神社めぐり。前からずっとめぐってみたいと思っているけど、まだ未経験。今年は11月1日(水)から3日(祝)まで。今年は行けるだろうか。銀座の街を歩き知るには多分、格好のイベントなのだと思う。
銀座八丁神社めぐりのホームページ ⇒ こちら
さて、これからどうしよう。そう、デパートといえばデパ地下だ。案内図を見てみると、このデパートにもデパ地下があるようだ。
おぉ~~。「荻野屋」と書いてある。横川の峠の釜めし。とても懐かしい。碓氷峠のめがね橋がとても好きで、あの辺りには何度も行った。そして釜めしを食べるのが常だった。きっと今は紅葉が綺麗な頃だろう。
銀座の街には、地方や世界の都市で成功したお店が、夢を乗せて出店してくる。贔屓しているお店はいくつかあるが、この「荻野屋」さんも応援していきたい、そんなお店。何より、この「GINZA SIX」に知っているお店があるのがとても嬉しかった。地下に行って早速立ち寄ってみたいと思う。