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鐘が奏でる現役時代の物語

[Hanes] 2019年2月21日 12:00


こんにちは。新人特派員の(ハネス)です
3月が近づき、「小さな春」が見つかる季節になってきましたね。
中央区ゆかりの俳人宝井其角は、江戸の春(正月)についてこう詠みました。

「鐘ひとつ売れぬ日はなし江戸の春」

普段売れそうもないお寺の鐘さえ売れるほど、江戸は繁栄していたと伝えています。
今でこそそのような光景は見られなくなりましたが、
中央区内には、長いこと時の経過を見てきた鐘がいくつも残っています。
今回は、そのような鐘のいくつかを見に行ってみました

■銅鐘・石町時の鐘(日本橋小伝馬町5-2)/日本製
2代将軍秀忠の頃に本石町に設置され、江戸城下の人々に時刻を知らせたこの鐘は、
長崎屋の近くにあったことから、「石町の鐘はオランダまで聞こえ」という川柳が詠まれたほど。

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鐘は高さ約170cmと成人男性の平均身長くらいあります
(中央区の約170cmと言えば...大観音寺の鉄造菩薩頭も同じサイズ感です。)
大晦日には特別にこの鐘を撞くことができるので、いつか撞いてみたいと思います

■カトリック築地教会(明石町5-26)/フランス製
こちらには、通称「江戸のジャンヌ・ルイーズ(JEANNE LOUISE DE YEDO)と呼ばれる銅製洋鐘(区民有形文化財)があります。
こちらの鐘が鋳造・寄贈されたのは1876年。
当時は明治時代で、既に「江戸」から「東京」に改称されていました。
では、なぜ鐘銘にある通り「江戸のジャンヌ・ルイーズ」と名付けられたのでしょう...
その理由として、レンヌへの鐘の発注当時は、まだ「東京」という呼称が徹底されていなかったからと考察されています

隅田川花火大会の起源とも言える出来事は1732年にありましたが、
その呼称も時代とともに変化し、今の呼称が定着したのは予想以上に新しいようです。
呼称の変遷を見ると、時代背景や意図が垣間見られて面白いですよね

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かつてこの鐘とともにデュエットをした鐘「アデレード・ジョゼフィーヌ」は、
マダムはるみさんが昨年ご紹介していた通りです

どちらの鐘も太平洋戦争時の金属供出は免れ、大砲にならずに済みました。
余談ですが、ジャンヌ・ルイーズが今日まで無傷で残っているのに対し、
アデレード・ジョゼフィーヌの方は、時代の荒波を乗り越えてきました
鐘銘にフランス人法学者ボアソナード氏の名前が刻まれていたため、
太平洋戦争時の金属供出は逃れられましたが、
一度割れてしまったことがあり、関口教会の信者の寄付で1957年に改鋳されています

■平和の鐘(日本橋3-4・京橋1-1間中央分離帯内)/オランダ製
こちらの鐘は、1989年日蘭修好380年を記念し、
国際都市の一員として世界平和を願い、中央区が設置したものです。
26個の鐘は、カリヨン・スウィングベル製造で世界一の規模を誇り、
100年以上の歴史と優れた技術・実績を持つことからオランダ王室より「ロイヤル」の称号が与えられた
オランダのロイヤル・アイスバウツ社が製造しました

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その鐘は、毎時0分になると中央区の歌「わがまち」に代表される曲を奏でます。
そのメロディーが気になる方、遠方にお住まいの方は、
中央区平和祈念バーチャルミュージアムからどうぞ

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■銀座の鐘(銀座教会:銀座4-2-1/英国製
こちらは上記3つの鐘と比べてそれほど知られてはいませんが、
銀座教会の階段の中腹右手側にあり、
第3次会堂ができた1928年以降、約90年銀座の移り変わりを目撃してきた歴史ある鐘なのです

しかし、鋳造されたのは1878年と古く、カトリック築地教会の鐘と同年代!
バーミンガム市ブリュウス・アンド・サン社(Blews & Son)が手がけ、なんと227kgもあります
オーナーのウィリアム・ブリュウスは、真鍮燭台を作る職人として記録が残りますが、
教会の鐘も鋳造していたようで、本拠地のバーミンガムにも当時の鐘が残っています。
この教会の鐘は一体どういう経緯で海を渡ってきたのか...気になりませんか?

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ということで鐘銘を見てみると、鋳造社や教会に関する単語が見られますが、3~4行目をよく見てください
なんと、NAGASAKI JAPANと刻まれているではないですか!
これは、鐘が銀座に来るまでの大きな手がかりとなります。
英国好きの私としてはここで引き下がれないので、さらに調べたところ、次のようなことが分かりました。

1873年(明治11年)、後に出島聖公会神学校となる我が国最古プロテスタントの神学校長崎に設立されました。

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(赤い矢印で示した建物です。昨年訪れた際は、銀座教会と関係があるなんて知るよしもありませんでした。)

その際、あのトマス・グラバーが特注したこの鐘が取り付けられました。
しかし、1922年に発生した地震で鐘が落下...
その後、宣教師スコットが買い取っています。

その翌年、今度は関東大震災が起こり、銀座教会が焼失...
再興したのは、前述の第3次会堂が完成した1928年でした。
この際にスコットから入手した鐘が取り付けられたということです。

ようやくこの鐘に見る長崎と銀座の関係性が浮かび上がってきましたが、
なぜグラバーがブリュウス・アンド・サン社に特注したのか、
宣教師スコットとはどのような人物で、銀座教会とはどのような関係があったのかという点は、まだ明らかにしきれていません
詳細が分かった際には、改めてブログでご紹介します!

■おわりに
今回は区内で見られる鐘をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
鐘の製造国が全て異なり、今も昔も中央区は国際的だと改めて感じるとともに、
思いがけないところに長崎との関係性も見つかりました
ご紹介した通り、中には引退した鐘もありますが、
このように現役時代の歴史を読み解くと、当時の時代背景等が少しずつ見えてきます。
中央区では、「鐘ひとつ」をとっても面白いと思っていただけたら幸いです

【参考文献・ウェブサイト】
国立大学法人九州大学大学院理学研究院附属地震火山観測研究センター「長崎県の地震活動概況(2003年8月)」(2019年2月16日閲覧)
築地カトリック教会百周年記念誌編集委員会『つきじ―献堂百周年記念号―』(築地カトリック教会、1978年)※非売品(教会で見せていただけます。)
長崎バプテスト教会「お薦め散策コース - Bコース:眼鏡橋から出島・大浦方面③」(2019年2月16日閲覧)



 

 

落語界の化学反応!新ジャンル「ヲタク落語」とは

[Hanes] 2019年2月19日 18:00


こんにちは。新人特派員の(ハネス)です
2月13日(水)に歌舞伎座タワー5階にある歌舞伎座ギャラリーで開催された
「ぎんざ木挽亭 もえよせ番外編〜歌舞伎座ギャラリーでヲタク落語〜by TOKYO KOBIKI LAB.」に行ってきました。

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寄席に行くのは初めてでしたが、アニメ・漫画と落語を融合した
「ヲタク落語」というジャンルを知ったのも初めてでした
私自身、アニメ、漫画、ゲームの知識はゼロに等しく、理解できるか非常に不安ではありましたが、新ジャンルの落語を聞くのも勉強と思って東銀座駅で下車

■歌舞伎そば
落語は19時からだったので、「まずは夕食を...」と思い向かったのが、
友人のインスタフィードで流れてきて知った有名店「歌舞伎そば」
このブログでは、以前先輩特派員下町トムさんがご紹介しており、
歌舞伎座のすぐ裏にあるので、近場でご飯を済ませたい時は非常に便利です

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こちらは食券制となっており、私は「もりかき揚げ(470円)」を注文。
(名物として有名なのは、「ざるかき揚げ(490円)」です。)
お店の方に食券を渡し、席を選び、ゆっくり歩いてコートを脱ぐまでに要した時間は約20秒。
偶然タイミングが良かったのか、着席する前にそばが出てきました
これだけ手際が良かったら、本番前の歌舞伎役者さんも気軽に食べられそうですね。

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そばは女性でも無理なく食べられる量で、プラス70円で大盛りも可能です!
天ぷらの盛り付け方が珍しく、歌舞伎そばならでは感があります
天ぷらには、主ににんじん、玉ねぎ、さつまいもが入っており、
ちょうど揚げたてだったのか、サクサクの食感が楽しめました
ラストオーダーは18:15になりますので、夜ご利用の際はご注意ください。

■屋上庭園
夕食を済ませてもなお開場までに少し時間があったので、
歌舞伎座の屋上庭園(5階、無料)へ行ってみました
地上からでは分かりませんが、碑、灯篭、桜、椅子等のあるちょうどよい憩いの場となっています。

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庭園に出てすぐ右手側にある五右衛門階段からは、歌舞伎座の瓦屋根を間近で見ることができます

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(階段を下りた先は、「四階回廊~想い出の歌舞伎座~」です。)

歌舞伎座の至る所に鳳凰が見られることはご存知の方も多いかもしれませんが、
見つけると幸せになれる「反転した鳳凰」の話はお聞きになったことがありますか

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(これは普通の鳳凰です(笑))

気になった方、詳しくは先輩特派員である皐月の鯉の吹き流しさん杏葉牡丹さんの記事をご覧ください。

こちらの庭園は昼間にしか行ったことがありませんでしたが、
夜は他の建物に遮られずに月が見られるということもあり、
夜ならではの楽しみ方ができました

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■歌舞伎座ギャラリー
開場後、特派員の方々何名かにお会いし、話をしながらギャラリーの奥に進むと...
ギャラリーと言うだけあって、歌舞伎について学べるのみならず、
歌舞伎で使用する衣装、小道具(差金の先に付いた蝶等)、楽器等を見て、一部触ることができるようになっていました!
中には大人が乗ってもつぶれない馬もあり、
黒衣や後見、歌舞伎役者になった気分で体験しながら楽しめるなかなか面白いスポットです

■ぎんざ木挽亭 もえよせ番外編〜歌舞伎座ギャラリーでヲタク落語〜by TOKYO KOBIKI LAB.
寄席に入った際、初心者の私が思ったことが3つあります。
それは、高座が予想以上に高い、高座と客席が予想以上に近い、舞台が予想以上にカラフル(おそらく期間限定)ということです

こちらの舞台では、なんと先代の歌舞伎座で実際に使用されていた檜板や揚幕が用いられています。
歌舞伎座ギャラリーは、歌舞伎を見たことのない方や海外の方にも
歌舞伎に気軽に触れていただくことを目的に作られましたが、
そういった伝統的なものも取り込まれているので、歌舞伎ファンの方にも訪れていただきたいスポットです

前置きが長くなりましたが、今回はニコニコ動画にも出演されている春風亭吉好さんが登場。
ヲタク要素の浅いのものからとてもマニアックなものまでを盛り込んだ落語を披露し、
客席ではたびたび笑いが起こっていました!
ネタバレになるので詳細は割愛しますが、解説によると、1席に5種類以上のアニメや漫画の要素等が含まれることもあり、
特徴的、もしくは有名なセリフのいいとこどりということで、
知っている人は、「あー、分かる分かる」とテンションが上がるんだとか

一方、私のようにアニメや漫画とは無縁の人の場合、
セリフやキャラクター名にはピンとこないものの、話自体は十分に楽しめます
最後に披露された「寿限無の御隠居さんがヲタクだったら...」という設定のものは、
「古典落語の寿限無が現代文化と融合すると、これほどまでにも進化し、ふくらみを持つとは!」と、
むしろ感激してしまう構成で、これぞ落語界の化学反応だと思いました
そして、若い世代にも落語に興味を持ってもらうためには、
こうした工夫もありなのではないかと思いました

また、春風亭吉好さんがお色直し中に登場された方は、伝統芸能と共通点が見つからないような経歴をお持ちで、
その経歴に関するエピソードを上手に笑いにつなげていたのが印象的でした。

今回は落語の他に人気声優の利根健太朗さんを迎えた面白いトークショーもあり、
声優のお仕事や大学でとある有名俳優さんと同期だった話等を聞くことができ、
勉強になるとともに非常に貴重な経験となりました
これを機に、歌舞伎、落語、能、人形浄瑠璃等といった
日本を代表する伝統芸能にも触れてみようと思います!

 

 

トリビア満載!中学受験問題に学ぶ中央区関連の歴史と文化

[Hanes] 2019年2月18日 12:00


こんにちは。新人特派員のHanes(ハネス)です
2月は節分やバレンタインデー等、季節の行事もありますが、
もう一つ何かを挙げるとすれば、それは「入試」ではないでしょうか。
大学もそうですが、私立の中学校でも入試が行われ、
先日の雪まつりでも「試験どうだった?」というデリケートな話を耳にしました

中学受験とは無縁だった私ですが、「中学受験の歴史(社会)の問題ってどんなものなんだろう?」と気になり、
参考文献(※記事の最後に掲載)に載っている問題をパラパラ見てみたところ、
おそらくセンター試験には出ないだろうというマニアックな内容がずらり...
今回はそんな問題の中から、中央区に関するものをご紹介します!




■2014年度 東京・早稲田実業学校中等部〈社会〉

日本食は健康的な食事として世界から注目されていますが、特に寿司はしゃぶしゃぶなどと共に日本食の代表として人気があります。握った酢飯の上に新鮮な魚介を乗せる「江戸前寿司」は、その名の通り江戸時代に確立しました。江戸末期に書かれた『守貞漫稿』という本には、当時の寿司として玉子巻き・のり巻き(かんぴょう)・車エビ・コハダ・マグロさしみ・エビそぼろ・白魚・アナゴなどの名があがっています。
寿司ネタは江戸湾(東京湾)でとれるもので、当時は冷蔵庫がなかったため、( ① )のように酢でしめたものや、エビや( ② )のように蒸して火を通したものが中心でした。今は人気の( ③ )ですが、当時は安い大衆魚で、格式の高い店では扱われなかったそうです。脂肪分の多い「トロ」は、腐敗するのが早いので猫も食べない「( ④ )」と呼ばれて嫌われたそうです。また、魚介にあう濃口醤油は、江戸に近い( ⑤ )・銚子で作られていました。

【問】文章中の( ① )~( ③ )は本文に出てくる寿司ネタから当てはまるものを選び、( ④ )は呼び名を、( ⑤ )は地名を、それぞれ答えなさい。






皆さん、いかがでしょうか?
勿論即答できる問題もありますが、中には考え込んだり、
「そんなの聞いたことがないよ」と言いたくなったりする問題もあったのではないでしょうか。(私はありました!)

気になる答えはというと...
①コハダ ②アナゴ ③マグロ ④猫またぎ ⑤野田

今では信じられないかもしれませんが、
今人気のマグロやトロは、江戸時代では下魚(下級な魚)やまずい魚として扱われていました。

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(今では高級なイメージすらあるマグロ

その一方、コハダは最も粋なものとされ、
「コハダの脂を食べなければ鮨の通人ではない、通人どころか江戸っ子ではない」と言われたほどだったそうです
詳しくお知りになりたい方は、参考文献をご覧ください。

④の「猫またぎ」は、魚が好きな猫ですら食べず、またいで通るほど味の悪い魚ということからきているそうですが、
仮に冗談であっても、個人的には検証してみたくなります




■2014年度 北海道・函館ラ・サール中学校〈社会〉

問1 次頁の図は、蘭学を学ぶ人が出島のオランダ人をまねて太陽暦の新年(いわゆる「オランダ正月」)を祝っているようすを描いたものであるが、これはいつごろのようすか。正しいものをア~エから1つ選び、記号で答えなさい。
※図はこちら(早稲田大学図書館のサイトにリンク)をご覧ください。

ア. 1650年ころ イ. 1700年ころ ウ. 1800年ころ エ. 1850年ころ

問2 このオランダ正月についての説明文X・Yの正誤の組み合わせとして正しいものをア~エから1つ選び、記号で答えなさい。
X. オランダ正月は、当時の一般の人々が祝う正月よりもおよそ1か月遅い時期である。
Y. オランダ正月を祝う会では、テーブルに西洋の食器があることや、いすに座っている人は和服を着ていることが図からも読み取れる。

ア. X - 正 Y - 正 イ. X - 正 Y - 誤 
ウ. X - 誤 Y - 正 エ. X - 誤 Y - 誤




こちらは本文や図に大きなヒントが隠されている問題ですが、いかがでしょうか。
「オランダ正月」について初めて聞いた方でも、おそらく解ける問題なのではないかと思います

それでは答えを発表します!
問1:ウ 問2:エ
問1は、蘭学が成熟したのは化政文化なので、1800年ころ。
問2のXは、寛政6年(1794年)11月11日を正月(1795年1月1日)としたことから誤。
問2のYは、いすに座っている人が洋服を着ているので誤。

早稲田大学図書館のサイトで図の「内容記述」を読むと分かる通り、
このオランダ正月の祝宴は、当時京橋区水谷町にあった
大槻玄沢鎖国中の日本にビールを紹介した人としても知られる蘭学者)の自宅兼塾である「芝蘭堂」で催されました
図中に見られる招待客の中には、杉田玄白や彼の弟子に加え、
ロシアから戻って数年の大黒屋光太夫(床の間の前で紙と羽根ペンを持ち、キリル語を書いている人)もいます
そのような状況が分かるこの図は、江戸における最初のオランダ正月を描いた貴重な資料として重要文化財になっています。

しかし、異国の江戸でオランダ正月が祝われ始めた頃...
オランダのネーデルラント連邦共和国自体は存在していたのか...
そのような世界史とも絡む歴史・文化の詳細は、ぜひ参考文献でご確認ください

【参考文献(引用元)】
瀧島有『あり先生の名門中学入試問題から読み解く江戸時代』(エネルギーフォーラム、2015)
※中央区立京橋図書館地域資料室で借りられます

 

 

満足度五つ星!「第20回中央区雪まつり」

[Hanes] 2019年2月17日 09:00


こんにちは。新人特派員のHanes(ハネス)です
2月10日(日)・11日(月・祝)にあかつき公園で開催された「中央区雪まつり」に行ってきました。
隔年開催ということで、私にとっては中央区に引っ越してきてから初の雪まつり...
昨年末からずっと楽しみにしていました!

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開催前日の9日(土)は非常に冷え込み、ほとんど積もらないものの雪が降りました。
そんな中、東根市から届けられた雪の量はなんとトラック20台分
東京ではまず見ることのない量の雪に、大人でもテンションが上がります
今回はそんな雪まつりの様子をお伝えしたいと思います。

■雪遊びコーナー
こちらでは雪のスロープをソリで滑り、
東京に居ながらにして雪遊びができるようになっていました。
普段こんなに多くの雪を見ることのない東京の子どもたちからしたら、
大興奮だったのではないでしょうか

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ソリと同様、ミニスキーにも長蛇の列ができていました。
子ども用のスキー板やストックは中央区から借りることができるので、
お手軽にスキーを楽しむことができます

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その他、周囲では親子で雪だるまを作る等、
思い思いに雪遊びを楽しんでいる様子が見られました

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■ミニ動物
乗ることもできるポニーをはじめ、アヒルやニワトリ、
うさぎ等の可愛い小動物も遊びに来ていました

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■歌のコーナー、オープニングセレモニー
各日2回ずつ行われた歌のコーナーでは、
子どもたちも一緒になって楽しめる「パンダ うさぎ コアラ」をはじめ
色々な歌が披露され、ステージ周辺には笑顔の子どもたちがたくさん

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(個人情報保護の都合上、表情までお届けできないのが残念です。)

そして10日は、11:30よりオープニングセレモニーが開催されました。
少々タイミングを逃してしまったのですが、
中央区長と東根市のご当地キャラクターで果樹王国の王様「タントくん」にはお会いすることができました

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■東根市PRコーナー
あかつき公園の一角では、東根市の特産品が販売されていました。
その中でも特に多くの方が購入されていたのは啓翁桜
冬に咲く桜で、一足早い春を届けてくれる山形県を代表する桜です(なんと、出荷量は全国1位)。

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他には、山形産の果物を使用したジュースやフルーツワイン、お菓子等もあり、
一定金額以上購入すると参加できる抽選も盛り上がっていました

そんな中、私は山形銘菓「寿松」で有名な「松扇堂」さんの「けやき焼き(ずんだあん)」を購入しました。
その理由は...中央区と東根市には、けやきを通した交流もあるから

さくらんぼと柳の交流だけと思いきや、区政年鑑には、
2007年2月11日に、「中央区・東根市友好都市提携15周年記念 東根市の大けやき後継樹植樹式」が行われたことが記録されています

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肝心のお味の方ですが、甘さ控えめで、生地の風味がとてもよく、
ずんだあんには枝豆の他に白隠元豆も加わることで、
より「あん」らしさが出ていたように思います!

そして来場者の中には、この雪まつりを機にずんだを初めて知ったという方もおり、
改めてこのような文化的交流は意義のあるものなのだと感じました

■リサイクル自転車販売
「限りある資源を大切に」とのことから、10日の午前中にリサイクル自転車の販売が行われました。
購入希望者は11:30までに所定の申込書を希望の自転車についている封筒に入れ、
12:00から抽選開始となります。

今回はシティサイクルが大半を占める20台程が販売されていましたが、
この企画の魅力は何といっても、防犯登録料込みで自転車が1台6,000円(※その場で現金払いが条件)だということ

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申込者は各自転車に対し、2人~30人強とややばらつきはありましたが、多くの方が抽選に参加されていました。
リサイクル自転車でもキレイでしっかりメンテナンスされているものばかりなので、
自転車の購入を検討されている方には格好の機会なのではないでしょうか

こちらのテントは、翌日11日には京橋消防団PRコーナーになり、
リーフレットの配布等を行ったそうです。

■味のコーナー
こちらでは、雪まつり名物の「いも煮汁」、東根市の味「玉こんにゃく」といった郷土料理、五目ごはん、チャーハン・スープ、たいやき、おしるこ、ホットカルピスと、
大人から子どもまで楽しめる飲食物の配布が行われ、とても賑わっていました。

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年始に東根市を訪れた際
には、郷土料理らしい郷土料理を食べ損ねてしまったので、
私もいも煮汁と玉こんにゃく、そしてたいやきをいただきました

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いも煮汁は豚肉の旨味がとても効いていて、
中には「すき焼きっぽい!」とコメントする方もいらっしゃいました
適度に弾力があり、味がしみていた玉こんにゃくも美味しかったです

■おわりに
今回初参加となった中央区雪まつりは、様々な企画やコーナーが充実した冬ならではのイベントでした。
子ども向けという感じはありますが、老若男女問わず楽しむことができ、
隔年開催ではもったいない気がしたのは、私だけではないのではないでしょうか。

そして、「中央区にはこんなにたくさんの子どもがいたなんて!」と驚くほど、本当に多くの家族連れでにぎわいました。
中央区では歌舞伎や伝統のあるお祭りをはじめ、子どもも楽しめる貴重な機会がたくさんあります
お子さんとともに中央区を楽しんでいらっしゃる
先輩特派員のえだまめさんお染さんマダムはるみさん(50音順)の記事やラジオ出演時の会話から分かるように、
「中央区は子育てしやすい」ということがより理解できたような気がします

友好都市・東根市の魅力は、雪、グルメ、特産品等を通して知ることができましたが、
新たに入手した情報もあり、近々改めて訪問したくなりました

 

 

シドモアが見た中央区(2)時代の変化と無縁な予期せぬ掘出物とは

[Hanes] 2019年2月14日 14:00


こんにちは。新人特派員のHanes(ハネス)です
前回に引き続き、シドモアが見た中央区にフォーカスしたいと思います!

■江戸の面影(p. 75)
この箇所では、江戸の面影が残る東京の風景について、
当時の海外の人から見た忌憚のない正直な感想がつづられています

「初めて目に入る東京の風景は、横浜の最初の風景と同様、旅行者をがっかりさせます。銀座、この商業地区のメイン通りは、[新橋]鉄道駅の反対側にある橋から始まって、東海道の北端・日本橋へまっすぐ延びています。日本橋は全国距離測定の交通原点です。道路の大分部に、外国を手本にした月並の建物、縁石、緑陰が並んでいますが、その道を鉄道馬車[馬車鉄]がプープー音を響かせ、軽乗合馬車がガラガラ走るので、街の風景をかなり不調和にしています。これは観光客の夢見た大江戸ではなく、まして東洋の大都会でもありません。漆喰壁、木造円柱、ぎらつく店の飾り窓、けばけばしい模造品の山、このありさまに観光客はすっかり面食らいます。」

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初読時には、「そんなに言わなくても...」となんだか悲しい気分になりましたが、
外国の風景を見慣れた人からすると、このような厳しい感想が妥当なのでしょう。
そしてまた、私たちが海外でラーメンやお寿司を食べた際に、
「麺がのびていて残念...」「酢飯の部分がパサパサで食べづらい...」と感じたり、
日本式や日本風だという建物や庭園に中国要素を見つけたりと、
「あれ、なんだかイメージと違う...」と思うその感覚こそ、シドモアも体験したものなのではないでしょうか
そんなシドモアはこの後に一言、こう続けています。

「しかし、大都市特有の秘密の場所がたくさんあって、時代の変化とは無縁の予期せぬ掘出物が見つかり、当初の失望感を償うに足る純日本的な宝物が手に入ります。」

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(1932年竣工の高級デザイナーズマンション「奥野ビル」)

つまり、海外(特にヨーロッパ諸国)を手本に変化する中にも、不変の純日本的な場所がたくさんあるということです。
現代の私たちからしても、路地裏や大通りから少し離れたところにある日本ならではの歴史的建造物は、
まさに知る人ぞ知る「秘宝(hidden gem)」と呼べる魅力的な場所なのではないかと思います
また、中には「迷わなければ見られなかった」素敵な風景もあるかもしれませんね。
そのような予期せぬ掘出物があるのも、まち歩きの醍醐味だと言えます

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(1929年竣工の都選定歴史的建造物「宮川食鳥鶏卵」)

今回ご紹介したシドモアのコメントは、現代の訪日観光客が日本に求めていること、
そして海外旅行に行く日本人が求めていることにもつながるような気がします飛行機

ガイドブックに掲載されている王道のスポットを巡るのも良いですが、
伝統文化体験ツアーや「暮らすように旅する」タイプの旅行の人気も高まっています
また、「ザ・お土産屋」のようなお店で綺麗に包装されたお土産を買うより、
地元人の間で定評のあるものを買いたいという声も前より聞かれるようになりました。
そういった意味では、訪日観光客が何を求めているのかを考えるうえで、シドモアのコメントは参考になるのかもしれません

『シドモア日本紀行』には、軍隊や築地外国人居留地の当時の様子についても、
海外の人ならではの目線からの記録が残っています。
中央区立図書館に蔵書がないのは残念ですが、一読の価値がある書籍です
次回は、シドモアが見た新富座を取り上げます!

【参考文献】
エリザ R. シドモア(著)/外崎克久(訳)『シドモア日本紀行』(講談社、2002年).

 

 
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