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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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「咳の爺婆」の石像

[銀造] 2015年12月 7日 12:00

 前から気になっていた築地場外市場の道沿いの石像は、「咳の爺婆」という名前と判明して、喉のつかえがとれた感じです。

築地場外市場の門跡通りを真っ直ぐ、都営大江戸線の築地市場駅方面に歩いて、公衆トイレの手前に鎮座なさっています。

優しくにっこりと微笑んでおられる様です。

DSC07980 (350x197).jpg

 

 京橋図書館・地域資料室所蔵の 

築地食のまちづくり協議会発行の「築地場外市場いまむかし」によれば、

安芸橋を渡った稲葉の中屋敷には、咳の爺婆という石像があり、咳の患いに霊験あらたかということで、人が参集したといわれています。

 

築地市場、場外市場でのお買い物の途中、ちょっと見かけた方は、手を合わせて頂ければ、喉のいがらっぽいのが治るかも知れません。

今日も、そしてずっと私たちを見守ってくれることと期待しています。

 

 

 

三の酉@波除神社

[月島菜々子] 2015年12月 6日 16:00

11月29日(日)は「三の酉」でした。
 

中央区では人形町・松島神社の「酉の市」(pontさんのブログ参照)が有名ですが、

私は近所の築地・波除神社を訪ねました。

 
「酉の市」と言えば、露店で威勢よく手締めをして「縁起熊手」を売る様子が年末の風物詩になっています。ここ波除神社にも、立派な縁起熊手がいくつも並んでいました。
いろいろ迷った菜々子は神社オリジナル開運熊手「かっこめ」をゲット

 
かっこめ」は写真のように、八本爪の熊手に稲穂、小判、金銀の鈴、開運神符の付いた年の瀬を迎えるにふさわしいお札です。帰り道から福運や財宝が掻き込めるよう、袋やかばんには入れず、そのまま持ち帰るようにと社務所の方に教えていただきました。IMG_5404.JPG

さて,「かっこめ」を手に入れると開運くじを引くことができます。
当たりは縁起物の「金箔入り・鯛金(たいきん)」。
祈りを込めて引いたのに、残念賞。

来年に期待したいと思います。

 
「三の酉がある年は、火事が多い」と言われています。

その謂れには諸説あるようですが、根拠が中央区の歴史にも大きな影響を与えた「明暦の大火」という説もあるとのこと。
この火災が起きた明暦3年(1657年)は、三の酉まであったそうです。

 
何かと慌ただしい師走ですが、改めて火に対する戒め、慎みや感謝の気持ちを忘れずにいたいと思います。

以上、今年最後の菜々子のブログでした。 皆様、良いお年をお迎えください。



 

 

まちあるきツアー/築地場外市場

[メニイブックス] 2015年12月 5日 09:00

12月1日火曜日 2015年最後の「まちあるきツアー/築地場外市場」に行ってきました。

参加者は10名のところ急に3名が参加されず7名とコンパクトな人数のツアーでした。

天気が心配でしたがツアー日和の良い天気でした。

「料理包丁正本」「玉子焼松露」「魚類加工品の光泉」「練物の紀文」さんの順で訪問しました。

IMG_2102.JPG



まずは「正本」さん

社長の平野さんに説明をしていただきました。

1000本位おいてあるそうです。

ステンレス製が外国人旅行客に人気だそうです。

IMG_2104.JPG


次に「玉子焼」の「松露」さん

部長の新発田さんに説明をしていただきました。

1日1万本くらい作るそうです。

この玉子焼き器(?)中身入れて2Kg位とのこと

試食した出来立ての玉子焼き、美味しかった

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次は「魚類加工品」の「光泉」さん

社長の佐藤さんお話をお聞きしました。

やはり暮れになると大忙しのようです。

ポーランドの女性の方が可愛いい茶筒に入った

お茶を買っていました。

IMG_2108.JPG
最後は「練物」の「紀文」さん

店長の伊藤さんがお話をしてくださいました。

「紀文」の初めは「果物」の商売だったそうです。

ちょっと意外でした。相撲の呼び出しさんの衣装のことも

聞きました。

平日でしたがかなり人が出ていました。外国人旅行客、地方からの旅行客と様々です。

この忙しいときに時間を割いて説明を熱心にしていただきありがとうございました。

なお築地場外市場は移転せず、この場所で商売を続けていくことをお知らせしておきます。

(ツアー参加者に「築地一体で移転するのでは?」と質問がありましたので)

 

 

鉄砲洲稲荷神社~平成の大改修~

[之乎者也] 2015年12月 3日 14:00

八丁堀の船入堀口、諸国からの船が出入りする港(=湊)にあったことから湊稲荷と呼ばれた鉄砲洲稲荷神社。teppouzu1.jpg

【鉄砲洲稲荷神社本殿(工事開始前に撮影)】

 

11月の連休過ぎから平成の大改修が始まりました。工事期間は20173月までで、社務所の解体撤去ならびに参集殿の新築、富士塚の改修・復元工事などが行われます。既に神社境内は白い仕切り壁で区切られ、普段は広々とした中庭には工事関係車両などが入り込んで正面入口からの出入りはできません。teppouzu2.jpg

【鉄砲洲稲荷神社入り口(現在の状況)】

 

したがってこの間、神社境内の富士塚、百度石や力石などは見ることは出来ませんが、本殿への参拝については鉄砲洲児童公園側の入口から出入りが出来るようになっており、こちらを使って行うことになります(夜間の参拝は当分できません)

 teppouzu3.jpg

【鉄砲洲稲荷神社社務所(工事開始前に撮影)】

 

既に社務所は中の荷物等が運び出され、建物の解体が始まっています。この社務所は昭和12年建築の非常に趣のある木造建物でしたので、解体撤去されるのは少々残念ですが、御鎮座1180年にわたる悠久の鉄砲洲稲荷神社の歴史(承和8年(西暦841年)の創建)から見れば止むを得ないことでしょう。前述の通り、鉄砲洲稲荷神社は江戸時代には稲荷橋東詰(現在の下水道局桜橋第二ポンプ所近く)にありましたが、明治元年(1868年)に築地外国人居留地が開設されたことに伴い現在地に移転しています。teppouzu4.jpg

【名所江戸百景(歌川広重):鉄砲洲稲荷橋湊神社】⇒絵中央に見える水路は八丁堀(桜川)、橋は稲荷橋。

 

今回の改修工事により社務所は工事終了後鉄筋コンクリート(RC造)の参集殿に生まれ変わります。従来の、味のある銅板葺・入母屋造りのデザインは無くなってしまうようですが(以下、完成予想図参照)、湊地区を代表する文化財を未来に伝えていくために必要な更新ということでしょう。teppouzu6.jpg

【鉄砲洲稲荷神社参集殿・社務所(完成予想図)】

 

なお、工事はあと14ヶ月ほど続きますので、その間毎年1月第2日曜日に行われる「寒中禊(みそぎ)」などのイベントは例年通り行われるのかどうか心配ですが、こちらについては(未だ正式には決まっていないそうですが)隣接する鉄砲洲児童公園で行われることになりそうです。壁で囲まれた神社境内ではなく吹きっさらしの広場なのでかなり寒そうです。氏子の皆さん頑張って下さい!

 

【鉄砲洲稲荷神社】

所在地:〒104-0043 中央区湊1丁目6-7

電話:03-3551-2647

交通:都バス「東15」・江戸バス「南循環」鉄砲洲停留所下車目の前。中央区コミュニティサイクル「B01鉄砲洲児童公園」サイクルポートそば。

 

 

◆ 築地市場・季節を感じる落とし物

[隅田の花火] 2015年12月 3日 09:00

地下鉄大江戸線・築地市場駅の出入り口のほど近くに「築地市場正門」があるが、この門から築地場内市場に入られる方も多いと思う。

s_hanabi28-1.jpgこの築地市場正門の傍らにある「拾得物掲示板」と書かれた掲示板。

s_hanabi28-2.jpgご覧のとおり、この掲示板には市場ならではの落とし物が書かれることがある。市場での「旬な」落とし物が、よく届けられるのだ。

今年の春頃から撮りためた写真を使って、その落とし物を「季節を感じながら」少しご紹介してみようと思う。

 

まず6月になって登場した『稚アユ』。

初夏の訪れを感じさせるこの魚。築地の天ぷら屋でもこの時期にアユを出す店が多いようだ。

s_hanabi28-3.jpg6月になると全国各地でアユ釣りが解禁され、釣人にとって楽しみなシーズンが始まる。

子供の頃に読んだ「釣りキチ三平」というマンガに、アユは「すいか」の香りがすると書いてあった記憶がある。アユの季節になると川が「すいか」の香りで包まれるらしい。本当なのだろうか・・・。

アユは「鮎」と書くが、「香魚」とも書くらしい。

 

この掲示板によく登場したのが、その『スイカ』だ。

s_hanabi28-4.jpg多分、『SUICA』のことだと思うのだが、夏に届けられた「スイカ」の中には、もしかしたら『西瓜』があったのかもしれない。

 

築地市場は「魚市場」のイメージかあるが、「青果市場」も築地場内にある。昭和初期に魚市場が日本橋から築地に移転してきたが、同じように青果市場が京橋から築地に移ってきた。

そして来年、場内にある両市場は豊洲に移ることになった。

 

 

夏の終わりに登場した『青柚子』。

s_hanabi28-5.jpg柚子は冬のイメージがあるが、収穫時期は夏の「青柚子」と晩秋の「黄柚子」の2回。青柚子は柚子胡椒など、爽やかな香りで楽しまれる食材のようだ。

今年の夏のはじめは非常に暑かったが、8月後半になると涼しい日が続き、そのまま秋を迎えてしまった。

 

そして、9月に入っていきなり登場した『松茸』。

s_hanabi28-6.jpgこの「秋の味覚の王様」の登場により、今年の夏に終止符が打たれた。

 

 

『スッポン』が登場。

s_hanabi28-7.jpg旬の時期はよくわからないが、どのような状態で拾われたのか気になるところ。歩いていたりしたらちょっと怖いかも。

 

 

秋の味覚『秋刀魚(さんま)』もきちんと登場してくれた。

お隣の『あさり』は春と秋が旬らしい。近くの佃煮屋で佃煮になる予定だったのだろうか。それとも深川めしか?

s_hanabi28-8.jpg 

 


おぉぉぉぉぉっ!

s_hanabi28-9.jpgダブルで『スッポン』が登場!

 

 

あぁ。ついに登場してしまった。

s_hanabi28-10.jpg『下仁田ネギ』。

ネギと言えば冬の野菜。ちょっとまだ早い気がするが、季節は待ってくれないということか。

 

 

冬の訪れをイメージさせる『ぎんなん』。築地では、場外にある波除稲荷神社の「しだれイチョウ」を思い起こしてしまう。

s_hanabi28-11.jpg波除稲荷神社のしだれイチョウが今、黄色に(11月28日撮影)。

s_hanabi28-12.jpgイチョウが黄色くなるといよいよ冬に突入か、といったところ。寒くなってくると、人は築地市場に集まってきて、より賑やかになる。

 

s_hanabi28-13.jpg(昨年の暮れの波除稲荷神社)

今年も残り一か月。

築地はこれから、年の瀬の風景に変わっていきます。