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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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◆ 新春の築地市場

[隅田の花火] 2016年1月 9日 14:00

1月5日(火)、新春の活気を感じに築地場内市場の初市にいってきました。

 

まずは、水神社の遥拝所に新年のご挨拶。

s_hanabi30-1.jpgいよいよ今年11月に築地市場は豊洲に移転となるので、この正月風景も見納めです。

 

この遥拝所も豊洲に遷座するということで、この境内には、遷座のための寄付金を募る用紙がおいてありました。

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移転に向けて色々と動き始めたという感じで、いよいよ、その年になってしまったのかぁ と実感してしまいました。

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もし何百年後に、魚市場がまた豊洲とは違う場所にあったとしても、きっとこの神様はその魚市場がある場所で寄り添っているのだろうと思います。

 

 

そのあと魚河岸横丁をぶらぶら。あちこちで新年の挨拶をする姿が見られました。

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おぉぉぉぉ! これは野菜の宝船だ。

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ん~。なんだか、めでたい。

 

いつものカレー屋さんで朝ごはんを食べたあと、見学が許される9時になるのを待って、市場の中に行ってみることに。

さすが正月。やっぱり普段の日とは活気が違います。

 

これも築地市場の正月の風景のひとつ「初荷の旗」。

s_hanabi30-6.jpgん~。これもなんだか、めでたい。

 

こんな感じで今年も活気ある築地市場が幕開けとなりました。

市場関係者のかたは、今年たいへんな年になるのかもしれませんが、無事に築地最後の日を迎え、新天地での新しい日が迎えられることを願っています。

 

 

年末に新聞で、築地市場が移転した後の跡地のプランについての報道がありました。

水辺の交通の施設を作る、というもので、まだ結構先の話のようです。

 

ん~、もし水辺を大事にするのならば、市場の跡地や水辺の際にはできるだけ高い建物は建ててほしくないなぁ。

 

隅田川の水が青く映るには、オレンジ色に映るには、やっぱり広い空が必要。

s_hanabi30-7.jpg水は自分では光ることができないと思いますし、

s_hanabi30-8.jpg水辺の魅力はやっぱり空が広いことだと思います。

s_hanabi30-9.jpg(勝どきから見た築地市場方面)

 

 

 

Happy New Year from Tsukiji 2016

[銀造] 2016年1月 6日 12:00

 2016年1月5日、築地市場の仕事始めの日です。

この朝、東京メトロ築地駅にて掲示板の地図を覗いている家族連れにお逢いしました。

築地場外市場へ行きたいと言うので、お連れしました。門跡通りのお店を紹介しながら、会話を交わすと、

彼らはオーストラリア人で豪州の東海岸のBrisbane 近くの都市から日本に観光に来たとのことです。

 日本では、野沢温泉で温泉とスキーを満喫し、この朝初めての東京訪問との事でした。合計9日間の滞在とのことです。

 

「情報市場ぷらっと築地」で英語版の地図を頂きました。大変丁寧な応対で、親切なスタッフの女性二人でした。

そのプラット築地の前で記念写真。

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新しい場外市場の建物も完成ま近です。

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本年が皆様にとって最良の年となることを祈念しております。 銀造

 

 

 

"新春の空に、一富士、二鷹!! "

[お江戸のマーシャ・堀内] 2016年1月 6日 09:00

新春、明けましておめでとうございます。

 

一月二日、横浜で厄払いを兼ねた新年のお参りをした後、銀座線/新橋から15分ほど歩いた所にある
浜離宮恩賜庭園に行き、伝統ある鷹狩の技「放鷹術(ほうようじゅつ)」を見てきました。
ここは江戸時代将軍家の鷹場、明治時代には鷹匠を住まわせてこの伝統を保護、この鷹を放ちての実演は
今回で24年目、外国人含めて数百人の観衆が居た様に思います。松の木の木陰だったので少し寒かった~。
--少し宣伝ですが、ここは真向いに見える晴海(2020オリンピック選手村)との間の東京湾から海水を引いている珍しい庭園であること、
また三百年の松があること、吉宗の時代にはベトナムからの白象が暫く住んでいたことでも有名です。

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(浜離宮の説明版は、クリックすると大きく表示されます)

 

 

さて、メインイベントである210メートルの高さの電通ビル屋上から舞い降りる「オオタカの急降下」の前には、
輪回りといって、鷹に周辺環境に慣れさせるためのウォームアップです。
この日は晴天でしたが、オオタカの急降下時には、何故かトンビやカラスがたくさん集まってきて邪魔をされたり
して(縄張り争い、、)鷹匠の腕にはなかなか戻ってこないという自然ならではの微笑ましいハプニングでした。
一般の方の参加イベントで、鷹が数メートル飛んで腕に乗っかる!"鷹は、思ったよりも軽い"と言っておられたのは
わかるような気がします。
鷹が大空を風に乗って軽やかに飛ぶ姿は雄姿です、一富士、二鷹、三茄子、2016年、佳き年でありますように!

 

最後、この写真の緑の畑は菜の花です、二月以降には黄色一面になった風景がまた素晴らしい、自然を愛でる時として
お時間作って訪れられることをお勧めです。
浜離宮恩賜庭園 http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index028.html

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合掌

 

 

◆ 観光写真コンクールの入賞作品の中にあるもの

[隅田の花火] 2016年1月 5日 14:00

中央区役所の1階ロビーで今、「中央区観光写真コンクール」の入賞作品の展示が行われています。

大きい写真なので迫力や感じるものが、また一味違います。

s_hanabi29-1.jpg昨年秋に募集されていましたが、501点の応募があり、そのうち37点が受賞となりました。

 

かなりの回数を重ねている歴史のあるコンクールで、 多くの協賛団体にもご協力いただいき、支えられています。

年々応募数が増えているあまり他にはないコンクールだそうで、今年はなんと10代~80代までの幅広い年代の方が受賞となりました。

 

12月22日(火)に中央区役所で表彰式が行われ、ミス中央の臼井さん介添のもと、各協賛団体などの代表者から、受賞者に賞状と記念品が手渡されました。

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私はこのコンクールに非常に興味を持っています。

 

この写真コンクールは、「観光振興」というテーマに沿って「一枚の写真とそれにつける題名」だけで、 中央区の魅力を「作品」として表現するということが主題です。

s_hanabi29-3.jpg募集時には、

『単に写真技術を競うのではなく、写真を撮ることを通じて中央区の魅力や豊かな観光資源を広く紹介し、多くの方に区を訪れていただくきっかけにすることを目的としています。』

と案内されていました。

 

方法は違いますが、それは今書いている「特派員ブログ」の記事としての「作品」で表現することと同じです。

入賞作品の中に何が表現されているかを感じるだけで、私自身がブログを書く上でもかなりの参考になります。

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「観光」は、「光」を「観る」と書きます。

 

この「観光」は、古い中国の書にある「観国之光」という言葉からつくられたもので、「他の国へ行って、良い点を見聞きして学ぶ」というようなことが元々の意味だそうです。

 

今この「観光」という言葉は元々の意味とは違う使われ方がされていると思いますが、

『光』とは単に「美しい」だけではなく、楽しい・美味しい・凄い・可愛い・綺麗・心地よい・怖い・悲しい、といったような人間が感じるもの、

そして『観る』とは「感じ取る」というような意味だと私は勝手に解釈しています。

 

s_hanabi29-5.jpg入賞作品には、作品を見た人に感じ取ってもらう『光』が、四角形の写真の中に、そして題名の文字の中に上手く表現されているものばかりです。

 

自分が書いた特派員ブログの記事としての作品は、感じ取ってもらえるような『光』が上手く表現できているのか・・・ちょっぴり不安です。

 

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おそらく、展示されている作品が作られた時のいきさつ や こだわり や 苦労などは、作品を見ても多分、感じ取るのは難しいかもしれません。

 

ですが、もし中央区役所に行って入賞作品をご覧になられるようでしたら、どのような『光』が作品の中に表現されているかをポイントに『感じ取って』いただけると、また少し楽しめるかもしれません。

 

私が好きなのはこれかな?

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【夕日を浴びて】

 

懐かしい・・・そんな光を感じました。

 

★中央区観光写真コンクール入賞作品の展示

 新年は4日(月)~15日(金)まで

  ※土曜・祝日を除く。

   中央区役所1階ロビーにて。

 

 

江戸時代の新年会~芝蘭堂とおらんだ正月~

[之乎者也] 2016年1月 4日 18:00

お正月です。友人からも謹賀新年のメールとともに新年会のお誘いが入って来ます。今回は季節の話題でもある江戸時代の「新年会」~「おらんだ正月」~についてお話したいと思います。

 

年末に岩手県から友人が上京して、銀座で一緒に飲んでいると「もうすぐお正月だね。正月といえば『新年会』だけど、一関(いちのせき:岩手県)出身で江戸時代に活躍した蘭学者の大槻玄沢(げんたく)って歴史の授業で習ったと思うけど、彼も新年会が大好きで、毎年必ずやっていたって知ってた?それもこの銀座で。。。」と江戸時代の新年会が話題になりました。Otsuki2.jpg

【大槻 玄沢像(小田 海僊(かいせん)画、重要文化財。出所:早稲田大学図書館)】

 

大槻玄沢(1757年~1827年)は一関藩出身、「ターヘル・アナトミア(解体新書)」を翻訳・出版(1774年)した杉田玄白と前野良沢に蘭学を師事し、二人から一字ずつ貰って玄沢と名乗っています。

両師匠が解体新書の翻訳、そして弟子の稲村三伯、宇田川玄随、岡田甫説が日本初の蘭和辞典である「ハルマ和解(わげ)」を完成(1796年)という偉業をそれぞれ成し遂げたものの、玄沢本人はむしろ後進教育やプロデューサー的な役割に熱心(世話焼きタイプ?)だったためか、蘭学(蘭学概論、オランダ語文法)入門書の「蘭学階(=楷)梯(かいてい:1788年創刊)」を著し弟子を教育する場所として京橋に「芝蘭堂(しらんどう)」を開いた(1789年)ことが実績として知られています。Otsuki3.jpg

【蘭学階梯(出所:京都外国語大学附属図書館)】

 

玄沢の門下には最盛期には100名の門下生がいましたが、蘭学者の集まりでもあり談論活発。玄沢の性格や蘭学塾の雰囲気、またオランダ商館長一行の江戸出府の際、長崎屋で対談したのをきっかけに、玄沢は1794年11月11日(旧暦)に芝蘭堂で「新元会(新しい元日を祝う会)開きます。蘭学者同士の親睦を深めて情報交換を行う場、今風に言えば西洋学会の新年会のようなものを企画、玄沢が自ら幹事役も買って出たというところでしょうか。Otsuki1.jpg【芝蘭堂新元会図(部分)(市川 岳山(がくざん)画、重要文化財。出所:早稲田大学図書館)】⇒岳山も玄沢の弟子のひとりであるので、おそらくこの新元会にも参加して楽しんだ一人ではなかったかと思われます。

 

11月11日(旧暦)がオランダ暦(すなわち現在の我々が使っている新暦)の1月1日にあたるということで、オランダの正月をお祝いするという宴会を開いたのでした。普段は難しい勉強ばかりしている蘭学者の集まりだったのかと思いますが、結構楽しそうな雰囲気です。玄沢は自宅を芝蘭堂として使っていたので、引越しの度に移転(京橋、本材木町、三十間堀町、南紺屋町、木挽町、築地小田原町など中央区内が多い)を繰り返していますが、最初の「おらんだ正月」は、京橋水谷町(現在の銀座1丁目の水谷橋公園あたり)で行われたようです。Otsuki4.jpg当時は、鎖国時代とはいえ、長崎出島を通じたオランダとの交易は許されており、特にこの時期、8代徳川吉宗の享保の改革の結果、実学奨励の方針が取られ、1720年以降漢訳洋書の輸入も一部解禁され、蘭学研究が盛んになった時期であったという背景もあったようです。この催しは好評だったようで、その後も毎年行われ玄沢の死後も長男の磐里(玄幹)に引継がれ44年間続いたようです。

 

【芝蘭堂跡(推定)】

所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目12-6(水谷橋公園)

 

 

初春、天鷹く @浜離宮

[月島菜々子] 2016年1月 4日 14:00

青空の広がるお正月、諏訪流放鷹術の実演が行われた浜離宮恩賜庭園を訪ねました。


1月3日の14時の部を見るために、少し早めに出かけると、内堀広場では「合気道の演武」のパフォーマンスを披露中。後期高齢者の方の熟練技もあり、勝敗を争わずに技を鍛え、互いの人間性の向上に努めると言う身の引き締まる武道は見応えがありました。


出店で買った炭火で焼き立ての「三福だんご」を片手に鷹たちの出番を待っていると、昭和初期の鷹匠(たかじょう)衣装を身にまとった男性2名、女性5名の門下生の方々が登場。

手に乗せた鷹を慣れさせるため土俵入りのようにぐるぐると回り始めました。その後、鷹匠から鷹匠へ飛び移る「振替」、樹上にいる鷹を呼び戻す「渡り」、観客参加の「据替」。最後に白鳩を空中で捕獲する「振り鳩」が披露されました。(安心してください。白鳩は安全に配慮して飛ばすと言う説明あり。)

どれも、鷹の飛ぶ速さや高低差のあるダイナミックな飛び方を楽しむことが出来て素晴らしいものでした。

今日活躍の鷹たちはヨーロッパ生まれのハリスフォーク。

彼らもまた和の雰囲気満載の浜離宮庭園でのお正月を十分に楽しめたことでしょう。

上空には鷹たちを応援するかのように、トンビがたくさん飛んでいました。

本当に穏やかな清々しいお正月のイベントで、2016年の幕開けは幸せ気分で一杯になりました。


今年も中央区の気になる情報を少しずつお届けしますのでどうぞ宜しくお願いいたします。



諏訪流放鷹術・・・江戸時代の将軍家お抱えの2つの鷹匠集団の1つで、信州諏訪神社の神事に由来。

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